
タクシー運転手が言う「おばけ」の意味は? タクシー業界の驚く隠語
タクシー運転手さんが「この駅付近はおばけが出る」なんて言っていたら、思わずゾクッとしてしまいますよね。ですが、実はタクシー業界で「おばけ」は、心霊現象とはまったく異なるものを示すようです。聞いて驚く、タクシー業界の隠語とは・・・。
タクシー運転手さん「ここはお化けが出る」…その意味って?

タクシーに乗車、後部座席でくつろいでいたら、タクシー運転手さんが無線で「こちら、おばけ出ました」。
そんな状況に遭遇しらどうしますか? 思わず恐怖であたりを見回してしまいますよね。でも、運転手さんはなぜかうれしそう……。
実はタクシー運転手さんにとって「おばけが出る」のはとても有難いこと。
というのも、タクシー業界では大きなお金を支払ってくれる「遠距離客」を「おばけ」と言うのだそう。タクシー業界の中のみで通じる、いわゆる隠語です。
「おばけが出る」の隠語の由来は?

なぜ遠距離客を「おばけ」と呼ぶようになったのでしょう。
その理由は、滅多に遭遇することがないからなのだとか。たしかに、おばけや幽霊もそんじょそこらで見かけるものではありませんね。
近年は不景気ということもあり、気軽にタクシーを使う人は減ってきました。タクシーに数万円を使う人はごく少数派でしょう。そんな貴重で有難いお客に出会えたタクシー運転手にとって、「おばけが出た」はうれしい悲鳴なのです。
「おばけ」と逆の意味の隠語もある?

遠距離客を指す「おばけ」とは逆の意味をもつ隠語はあるのでしょうか。
1人客での近距離客を表す隠語はないようですが、タクシーの定員数である4人で相乗りし近場で降車してしまう客は、「てんぷら」と言うこともあるのだそう。
由来については、てんぷらの「揚がる」にかけて、「お客さんが一気にあがるから」「商売あがったり」などいくつかの説があります。
実際に、4人もお客さんを乗せ近場で降りられてしまっては大きな利益になりませんが、かえって効率的ととらえる運転手もいるようです。
まとめ
今回ご紹介した「おばけ」以外にも、タクシー業界の隠語は多く存在するようです。
機会があれば、タクシー乗り場や無線での会話に耳をかたむけてみては。隠された意味が想像できない、おもしろい言葉が飛び交っているかも知れませんよ。