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2024年10月20日 16:00 更新

マイペース過ぎる小2の娘が心配。友達を待たせたり、学校に遅刻したり……どうすれば?<子育て心理カウンセリングルーム>

子育て中のママ・パパの悩みを臨床心理士・公認心理師に相談する『子育て心理カウンセリングルーム』。今回は、娘の日常の行動について母親からのお悩みです。「小2の娘がマイペース過ぎて困っている」というその訳は……。

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マイペース過ぎる娘。何度言ってものんびり支度し、学校は毎日遅刻して……

小学2年生の娘がマイペース過ぎて困っています。
次の予定が決まっていたり、友達と約束していてもマイペースに準備して、人を待たせても気にしないところがあります。
一番困っているのが朝の登校準備です。家を出る時間は決まっているのに呑気に遊んで、私が急ぐように言ってものんびりしていつも時間に間に合わず、遅れて家を出ています。言われるのも当たり前になってるので全然動じなくっています。私も毎回言うのに疲れてしまいました。
2年生の子どもには難しいのでしょうか? どうしたら時間の意識を持って動いてくれるか悩んでいます。
(34歳・女性・専業主婦)

■相談者の家族構成:自分34歳、夫42歳、長女7歳
■お困り度:★★★★★★★★★

※画像はイメージです

小学生になると時計の読み方を習うので、親子の間でも時間を取り入れた約束が増えてくるかもしれません。時間は分かっているはずなのになぜかその通りに動いてくれず、急いでほしいときにのんびりされてしまうと、イライラしたり、つい口出ししたくなったりしますよね。

しかし、実は子供にとって時間に合わせて行動することは大人が思っている以上に難しいことなのです。

私たちがなぜ時間を守って行動ができたり、時間がないときに急いだりすることができるかというと時間感覚が身についているからです。例えば、朝起きてから出かけるまで1時間あったとします。私たちは1時間がどれくらいの長さなのか、出かけるまでにすべきこと一つ一つにどれくらいの時間がかかるのかが感覚的に分かっています。そのため、1時間の中でのペース配分が上手にできますし、間に合わないと思ったら急ぐこともできるのです。

こうした時間感覚はだいたい10歳頃に身につくと言われており、時計が読めるようになる年齢よりも遅いのです。
つまり、「時計が読めるようになる=時間管理ができるようになる」ということではないのです。

とは言っても少しずつ時間を意識して行動してくれるようになるといいですよね。時間感覚がまだないお子さんには初めのうちは親御さんのサポートが必要になります。

子どもは時間に間に合うように行動のペースを調整するということが難しいので、まずは親御さんがお子さんの行動一つ一つにかかる時間を把握し、時間をしっかり確保してあげてください。朝の支度に45分かかる子に30分で準備するよう求めるのは難しいことなので、十分な時間を取ってあげることは大切です。

その上で、お子さん自身が少しでも時間を意識しながら動けるように「時間が見える」アイテムを使っていけると良いでしょう。
そこでおすすめなのが砂時計やタイムタイマーなどです。これらは普通の時計と比べて残り時間が視覚的に捉えやすいだけでなく、時間はなくなっていくものだという感覚も身に付きやすくなります。

また、音や音楽を使うのも効果的です。学校では授業の合間にチャイムが鳴って時間を知らせてくれますよね。鳩時計の音などもそうですが、音は時間に意識を向けるための良い手がかりとなります。
あるいは、音楽が好きなお子さんなら「この曲が終わるまでにお着替えしよう」と、お気に入りの曲を使って誘ってみても良いかもしれません。

お子さんの時間感覚が身につくのはもう少し先になりますが、様々な工夫によって少しずつでも時間を意識してくれるようになるといいですね。

(文:臨床心理士 おおくぼ まりこ/うららか相談室)

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