【実例つき】揚げものに使った油、また使えるって知ってた? 再使用のコツと劣化した油の見分け方
揚げ物をした後の処理に迷う揚げ油。実は揚げ物に使用した油は一度だけでなく、数回使用することができるんです。今回は再使用にあたり注意するポイントと、きれいな油に保つコツをお伝えします。
こんにちは。ライフオーガナイザー®の門傳(もんでん)奈々です。
みなさんのご家庭では、揚げ物をしたときの油はすぐに処分していますか? 油の状態にもよりますが、実は油って数回使うことができるんです!
今回は、揚げ油を再使用している我が家の実例を紹介します。
油って何回使えるの?
みなさんは、一度揚げ物で使った油を捨てるべきか再使用するべきか……迷った経験はありませんか?
我が家では揚げ物を一度しただけでは揚げ油を捨てず、よほど油が茶色に汚れていない限り、数回再使用しています。
「えっ、大丈夫なの?」と思われるかもしれませんが、実は揚げ物に使用した油でも3〜4回使用することができるのだそう。
油の使用回数は、3~4回が目安。
油を使う順番
油を汚しにくい料理から始め、“さし油”をしながら使いましょう。 素揚げ(野菜)→ 天ぷら(野菜 → 魚介の順)→ フライやカツ、コロッケ → 鶏のから揚げなど下味をつけた物 → 炒め物の順に使うと、油の使い切りができます。
再利用に向かないのはどんな油?
注意するべきは油の酸化・劣化
3〜4回使用できるとは言っても、それは油の状態次第。唐揚げをすれば素揚げのときよりも油は汚れやすくなりますし、とっておいた油も時間が経てば酸化していきます。すでに一度加熱した油なので、未使用のものより変化が生じやすくなっていると考えるべきでしょう。
劣化した油は以下のような変化が現れます。
・においの発生:新鮮な油に比べ「油臭さ」がでてきます。
・異味の発現 :油っぽく感じます。
・色の変化 :色が濃くなり透明度が落ちます。
・カニ泡の発生:細かく消えにくい泡(カニ泡)が発生するようになります。
・粘度の上昇 :粘り気やべたつき、こびりつきが起こります。
・煙の発生 :油の温度が170℃くらいで煙が出るようになります。新鮮な油は230~240℃までは煙が出ません。
これらの症状が出た場合は、使用をやめて廃棄しましょう。
油ににおいがうつる食材も……
上記以外にも、揚げるものによって油ににおいがうつり、再使用に向かない状態になるものがあります。
我が家で再使用に向かないと実感した例は以下の2つです。
1. 魚を揚げた油
魚の竜田揚げなどをした後は、油に魚のにおいがうつります。その油を再使用しようとすると、熱した段階で油が魚臭くなるので再使用には向かないでしょう。
2. カレー粉を揚げた油
衣にカレー粉を混ぜて揚げ物をした油は、カレーの香りが強く出ているので再使用には向いていないと感じました。ただし、カレーの材料を炒めるときに限っては、同じカレーなので大丈夫でしょう。
基本的には、においの強い食材は油ににおいがうつってしまうので、そのような食材を揚げるときは2〜3回使用した油で揚げるとよいでしょう。
揚げ油を使うオススメの順番
油を酸化させないためにも、再使用する場合は早めに使ったほうがよいでしょう。
数回使うためには、揚げるものの順番を気にすることが大切です。オススメの順番を紹介します。
はじめは味つけのないものを
揚げ油を再使用するのにオススメなのは、味つけのないものから揚げていくこと。野菜の素揚げは香りも残らないのでオススメです。
下味の少ないものを揚げる
2回目の油も、できるだけ下味の少ない物を揚げます。我が家で作ったのは、ちくわの磯辺揚げです。油のにおいの変化もあまり気になりませんでした。
再使用する最後の食材は下味がついたもの
我が家では、油の再使用は3回目を最後にしています。
このときに、下味がついたものを揚げています。下味がついた物を揚げたあとは、やはり揚げた食材のにおい移りが感じられました。
大切なのは揚げ油の保存の仕方
揚げ物などで使った油を再使用するためには、適切な方法で保存することが大切です。油のボトルにあるラベルには保存方法などが載っているので、確認してみましょう。
我が家の米油のラベルにある保存方法は、「直射日光を避け、常温で保存してください」と書いてあります。
また、一度使った油はオイルポットなどを利用して、新しいものと分けて保存しましょう。
まとめ
揚げ物の後の油の処理は面倒ですよね。それでも繰り返して使うためには、油を濾して保存したり容器に保存することで、気持ちよく再使用することができます。
揚げるものの食材や下味に気をつけて使うと、油のにおいもあまり気にせず再使用することができますよ。ぜひ試してみてくださいね。
