反抗的な態度、イライラ、おうち性教育…子どもの思春期をどう乗り切る!? 10歳からの心と体 #推し本教えてください!
体の変化に伴い、心も大きく揺れ動く思春期。本人の葛藤はもちろん、親としても子どもとの接し方、関わり方について戸惑うことも多いでしょう。
- 「これから思春期」&「思春期真っ盛り」の子を持つ保護者に手に取ってほしい本7選
- 『わたしの心と体を守る本 マンガでわかる! 性と体の大切なこと』(著:遠見才希子 漫画:アベナオミ イラスト:碇優子/KADOKAWA)
- 思春期デコボコ相談室 母娘でラクになる30の処方箋(著:大下隆司/集英社)
- 10代のための疲れた体がラクになる本 「朝起きられない」「集中できない」「やる気が出ない」自分を救う方法(著:長沼睦雄/誠文堂新光社)
- 12~17歳 子どもの気持ちがわかる本(著:イザベル・フィリオザ/かんき出版)
- 12歳までに知っておきたい 男の子のための おうちでできる性教育(著:高橋幸子/日本文芸社)
- ウチの子、最近、思春期みたいなんですが親子でイライラせずに乗り切る方法、教えてください! (著:道山 ケイ/すばる舎)
- マンガと図解 元開成学園校長が教える 思春期男子の正しい育て方(著:柳沢幸雄/宝島社)
- 思春期の子どもに寄り添うために…
「これから思春期」&「思春期真っ盛り」の子を持つ保護者に手に取ってほしい本7選
今回は、「これから思春期」&「思春期真っ盛り」の子を持つ保護者におすすめな書籍7冊を、出版社などで働く本のプロがご紹介します!
『わたしの心と体を守る本 マンガでわかる! 性と体の大切なこと』(著:遠見才希子 漫画:アベナオミ イラスト:碇優子/KADOKAWA)
「そろそろ性についてしっかり教えなきゃ」
「被害者にも加害者にもならないように」
「でも、思春期なりかけの子に説明するのはなかなか難しい……」
思春期を迎えるわが子に「性」についてや、自分を大切にすることについて教えたい。でも、適切に説明できるかは自信がない……
そんな多くの親御さんの悩みに応える本ができました!
本書では、全国の小・中・高校1000校以上で性教育を行ってきた産婦人科医が子どもたちにどうしても伝えたいことを漫画とイラストでわかりやすくまとめました。
子どもも大人も気軽に読めて、性についてポジティブに学べる本です。
この本をおすすめしてくれたのは…
KADOKAWA ライフスタイル編集部 編集者
高見葉子さん
子どもが性被害にあうニュースを見るたびに、「うちも性教育をしなくちゃ。学校では肝心なところは教えてくれないらしいし……」と焦っていた小学生の子を持つ親の一人として、この本を企画しました。子どもに安心して渡せるよう、著者の遠見先生とともに細部まで表現にこだわった本ですので、ぜひ一度親子で読んでみてください!(ちなみに、学校の朝読でも気兼ねなく読めるよう、カバーを外したオモテ表紙にはタイトルを載せませんでした)
思春期デコボコ相談室 母娘でラクになる30の処方箋(著:大下隆司/集英社)
思春期は「見た目はオトナ、頭脳はコドモ」。大人と比べると、感情をコントロールする脳が発展途上。一方で怒りや不安を司る脳の扁桃体が過剰に反応するため、自分でもコントロールが利かない。
どんな子も発達に偏りがあり、進んでいる部分と遅れている部分がデコボコしていても、それは一人ひとりの個性。発達障害と呼ばれるものは、その延長線上にあって偏りが目立っているというだけのこと。これって思春期? それとも病気? 精神科医が、思春期の母娘が抱えがちな悩みに回答しながら、「自己発達力」「自己治癒力」を引き出す育て方をアドバイス! 父・息子も必読!!
この本をおすすめしてくれたのは…
集英社 学芸編集部・編集者
山本智恵子さん
「子どもがまだ小学校低学年だけどためになる」「思春期も更年期も似たような不調を抱えるなんて、知らなかった!」「娘にカッときた時、本を開くとホッとする」など、読んでくださった方からうれしい反響が届きます。
親御さんだけでなく、学校の先生にもおすすめしたいです。タイトルの由来は、著者・大下隆司さんいわく「自分の人生もデコボコだったから」。大学卒業後、数学教師を経て29歳で医学生となった経歴をお持ちです。
10代のための疲れた体がラクになる本 「朝起きられない」「集中できない」「やる気が出ない」自分を救う方法(著:長沼睦雄/誠文堂新光社)
いくら休んでも回復しない「慢性疲労」をご存知ですか?
「疲れ」をうまく表現できない多くの子どもたちも「慢性疲労」であることがわかってきました。「授業に集中できない」「朝起きられない」「すぐにイライラする」「記憶力が低下した」―これらは、慢性疲労が原因かもしれません。
慢性疲労とは、通常の疲労と違い、脳が情報交換エラーによる炎症を引き起こしている状態です。さらに近年では、恒常的に脳が炎症している「慢性疲労症候群」という病態も注目されており、大人では寝たきりになってしまうこともあります。そして子どもでは、じつに94%の患者が、慢性疲労のために、学校の成績の悪化を経験しているのです。
本書は、HSPの臨床医第一人者の長沼睦雄医師が、疲れのメカニズム、脳の仕組み、疲労からの快復方法などを10代向けに易しく解説します。
この本をおすすめしてくれたのは…
誠文堂新光社 編集部
青木耕太郎さん
原因がわからない疲れや不調。病院で検査しても異常が見つからず、「これは心の病気でしょう」と心療内科などを紹介されます。しかし、長沼医師は言います。「心だけを患っていることはなく、体にも必ず不調があらわれます。そして心と体をつなぐのは脳。『脳と心と体のつながり』という視点から、不調は説明ができるのです」。本書の前半は知識編、後半は実践編です。もし不調を感じていたら、実践編で紹介しているセルフケアを、ぜひ1つでも試してみてください!
12~17歳 子どもの気持ちがわかる本(著:イザベル・フィリオザ/かんき出版)
◎『子どもの気持ちがわかるシリーズ』第3弾 フランスで60万部&世界的ベストセラー
◎12歳から17歳の子どもの脳で何が起こっているのかが、手にとるようにわかります!
◎子どもの行動を「子どもの言い分」「科学的な裏付け」など様々な視点から分析したうえで、それに対してどんな態度をとったらいいのか、具体的な提案をしてくれる育児書。
◎脳科学からわかるこの時期の子どもの中で起こっていることを理解する。
◎親の役割は、これまでと違って正面から向き合うのではなく、いつもすぐ隣にいること、1人で飛び立とうとしている子どもたちの航空母艦になり、彼らの周りには危険がいっぱいで、問題が次々と起こるだろうが、ときどき戻ってくる彼らを受け入れて、愛情のタンクを満たし、燃料補給をすることだと伝えています。
◎シリーズ60万部を売り上げ、シリーズ1では1~5歳、シリーズ2では6~11歳を、本作シリーズ3では11~17歳を対象にし、特にこの3巻目では親子一緒に読んで問題解決ができます。
この本をおすすめしてくれたのは…
かんき出版 デジタル・プロモーション部
酒泉ふみさん
思春期真っただ中のティーンエージャーとどう対峙するのか。親としては一番手を焼くときに読んでおきたい、エビデンス付きの子育て虎の巻です。「子どもは思春期、親は更年期」など笑える見出しも多数。子離れの予行練習にオススメです。
12歳までに知っておきたい 男の子のための おうちでできる性教育(著:高橋幸子/日本文芸社)
男の子が「気になっているけれど、面と向かっては聞きづらいこと」、パパママも「どうやって伝えたらいいかわからないこと」に、産婦人科医のサッコ先生こと高橋幸子先生がこたえます!
これから思春期を迎える男の子、思春期の入り口に立った男の子が知っておきたい「性の知識」をわかりやすく紹介します。マンガ・イラスト図解・全編フリガナつきの読み物で、子どもひとりでも、家族でも読める1冊です。
学校では教えてくれない、
・これから起こる体の変化と対応法
・家族や友達との距離感が変化し、心にも変化が訪れたときの対応法
・SNSや友達同士の噂に惑わされないための正しい「性の知識」の身につけ方
・体と心の変化に困ったとき、悩んだときの相談先の見つけ方
などを解説。
性教育は子どもを守るだけでなく、子どもの自己肯定感をも高めることができます。正しい性の知識を学んで、自分も人も大切にできるようになりましょう。
この本をおすすめしてくれたのは…
日本文芸社 書籍編集部 副編集長
前川綾子さん
「そもそも男の子の成長って、わからないことだらけ」
「男の子の思春期は大変そうなイメージ。反抗期もこわい」
「子どもが性加害者、被害者にならないか心配……」
本書はそんな男の子ママたちのリアルな声をもとにつくりました。
パパママが性教育の知識をアップデートしたり、伝え方のポイントをつかんだりできます。
また、本書は全編ふりがなつきで、マンガやイラストも多数。発売後には「本棚に入れたら子どもがひとりで読んでいた!」といった声もいただいています。
男の子のための「おまもり」として、役立てていただけたら嬉しいです!
ウチの子、最近、思春期みたいなんですが親子でイライラせずに乗り切る方法、教えてください! (著:道山 ケイ/すばる舎)
思春期になると、子どもは勉強しなくなります。それどころか、スマホやゲーム依存、不登校になるなど、激しい反抗期を迎えることになります。そこで本書は、思春期の子どもの複雑な心を踏まえた、効果的な子育て法を紹介していきます。その方法はシンプルで、子どもにいちいち指示をする「しなさい言葉」を使うのをやめ、子どもの気持ちに寄り添い、愛情を伝える 「なかよし貯金」を貯めるという発想で接する方法です。これだけで、またたく間に子どもが心を開いて素直になり、やる気を出して、何事も前向きに取り組むようになります。本書では、その仕組みとやり方を4コママンガを用いてわかりやすく解説していきます。
この本をおすすめしてくれたのは…
すばる舎 編集部第一課
佐藤由夏さん
本書はすぐ実行できて効果的な方法が多いのですが、なかでも、5つの声かけ「おひめさま作戦」がオススメです!具体的には、「お:応援作戦」「ひ:引き作戦」「め:めし作戦」「さ:サポート作戦」「ま:まなび作戦」です。なかでも、めし作戦は、男女問わず効果的だそうです。とくに手作り唐揚げは、親子の仲良し度を上げる上で絶大な効果を発揮します。わが家でも、困ったときはコレに頼っております。1万組の親子関係を改善してきた実践的な方法が満載で、非常に役に立ちます!
マンガと図解 元開成学園校長が教える 思春期男子の正しい育て方(著:柳沢幸雄/宝島社)
東京の名門私立である開成中学校・高等学校の校長を9年にわたって務め、自身も2人の息子を持つ柳沢幸雄先生による、思春期男子の実態に迫る解説書! マンガや図解イラストが満載で楽しく読める一冊です。
1 しゃべらせる
2 「ダメ」と言わない
3 成長をほめる
4 得意を伸ばす
5 自立を促す
といった「子育て五ヶ条」の紹介など、勉強、暴言、趣味、友人関係、メンタル等々、親の不安や悩みの解決方法を明快に提示して、子どもが今置かれている状況がよくわかります。
▶︎柳沢先生インタビュー記事、書籍の試し読みはこちら
この本をおすすめしてくれたのは…
宝島社 広報課
山﨑あゆみさん
本書には、母親の感覚からは目から鱗な“思春期男子の生態”が盛りだくさん。
「うるせぇ」=「ねぇ、お母さん」と同義語、キレるのは、不安の裏返し、“無視”ではなく、考えを言葉にするのに時間がかかっているだけ…などなど。なによりも、柳沢先生の核心をつきながらもおおらかな子どもへの視線は、年齢問わず子育てにとって大切な視点を与えてくれます。思春期に限らず、男の子を育てるお母さんに是非手に取っていただきたい1冊です!
思春期の子どもに寄り添うために…
子どもの思春期を乗り越えるヒントが詰まった7冊をご紹介しました。
親として、子どもに伝えたい「性」のこと、思春期の心と体について知ることで、難しい思春期への不安や戸惑いが軽減されるかもしれませんね。
(寄稿協力:KADOKAWA、集英社、誠文堂新光社、かんき出版、日本文芸社、すばる舎、宝島社/マイナビ子育て編集部)
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