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2025年12月21日 11:06 更新

食リポ?食レポ?正解はどっち?思わず迷う日本語クイズ

テレビやSNSでよく目にする「食リポ」「食レポ」。どちらも聞き慣れているけれど、いざ書こうとすると——「え、どっちが正解?」「間違えたら恥ずかしいかも…」そんなふうに一瞬、手が止まったことはありませんか?今回は、知っているようで意外とあいまいな食リポ/食レポ問題を整理します。

辞書・放送用語の考え方をもとに整理すると...

●テレビでよく使われるのは「食リポ
●文章や記事では「食レポ」と書かれることが多い
という使い分けが一般的です。

※どちらか一方が「間違い」と断定できるものではありません。
使われる場面の違いがある、というのが最も正確な整理です。

「レポ」と「リポ」は何が違う?

「レポ」の由来

・英語 report(レポート)
・国語辞典では「レポート」「リポート」いずれも見出し語として掲載されています。

例えば...三省堂国語辞典・岩波国語辞典・大辞林では、いずれも report に対応する語として「レポート/リポート」系の表記を基本としています。

「リポ」が使われる理由(放送の世界)

放送業界では、
●現地から伝える
●状況を短く、テンポよく伝える
という文脈で、「リポート → リポ」という省略が定着しています。

例)現地リポ/中継リポ/天気リポ

この流れから、「食事の様子を伝える」→「食リポ」という言い方が、テレビを中心に広がりました。

新聞社・放送局の用語整理の考え方

新聞社や放送局では、一般的に次のような考え方で言葉が使われることが多いとされています。

基本語は report(リポート/レポート)
省略語は、
✔ 会話・放送 → 使用されやすい
✔ 記事・原稿 → できるだけ正式語を使う

そのため、
●耳で聞く言葉(番組・会話) → 食リポ
●文字で読む言葉(記事・説明) → 食レポ

という“役割分担”が自然に生まれています。

なぜ「Google検索」では食リポが多いの?

Googleで「食リポ」「食レポ」と検索すると、話し言葉として使われる「食リポ」の例が多く表示されることがあります。理由はシンプルで、
●テレビ・YouTube・SNSなど話し言葉ベースの表現が大量に使われている

Googleの検索結果は、言葉の正誤や正式性そのものではなく、使われ方や使用頻度が反映される傾向があります。

つまり、検索結果が多い=言語的に正しい、とは限りません

これは「エゴサ」「サブスク」「バズる」などと同じ現象です。

どっち派でもOK。でも「場面」が大事

「食リポ」も「食レポ」も意味は同じです。どちらも放送文化から生まれた、言葉の揺れといえます。正解はひとつではなく、場面に応じた使い分けが大切です。テレビを見ながら「これ、どっちだっけ?」と思ったら、「聞く言葉か、書く言葉か」で考えるとスッとします。


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