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2026年10月04日 08:11

「親が低身長だから仕方ない」は誤解? 専門医が教える“遺伝と成長”の本当の関係

「うちの子、これからまだ身長は伸びる?」「やっぱり身長は親の遺伝の影響が大きい?」――成長期の子どもを持つ親なら、わが子の身長について気になることも多いのではないでしょうか。

書籍『一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん』(著:沼倉裕堅 料理監修:藤原朋未/日本文芸社)から、気になる「子どもの身長と親の遺伝の関係」について、一部抜粋してお届けします。

身長は親からの遺伝で決まるの?

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※画像はイメージです

結論からいうと身長には確実に遺伝が関係しますが、それですべてが決まるわけではありません。医学的には、最終身長のおよそ6〜7割は遺伝要因の影響を受けると考えられています。ただし、これは「遺伝でほぼ決まってしまう」という意味ではありません。

遺伝が示しているのは、あくまでその子が持って生まれた身長の設計図です。その範囲のなかで、どこまで伸びるかは後天的な要因によって大きく変わります。遺伝以外の要素によって、最終身長には10㎝前後の差が生じることもあります。

たとえば、遺伝的にはほとんど同じ祖先を持つ日本人と韓国人の成人男性の平均身長は、171㎝と174㎝。成人女性の平均身長は、158㎝と162㎝といわれています。韓国の1990年代以降の急速な経済発展と食生活の変化(特にたんぱく質の摂取量増加)、身長に対する意識の高さによって平均身長が上回ったといわれています。

また、2011年の東日本大震災では、現地の多くの子どもたちが、仮設住宅生活などで環境が一変しました。その期間の子どもたちの成長曲線を調べたデータによると、本来なら年間で6㎝伸びるはずの時期に、4㎝程度しか身長が伸びない子どもが数多くいたそうです。生活環境やストレスの有無により伸び方は大きく変わるのです。

「親が低いから仕方がない」と早い段階で考えてしまうと、本来使えたはずの伸び代まで失ってしまいます。身長は遺伝だけで固定されるものではなく、どのような生活を送り、体をどんな状態に保ってきたかの影響を強く受けるのです。

10年後の姿が見える? 予測身長の出し方

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実は、両親の身長から子どもの将来の身長を予測する方法があります。最もよく知られているのが「遺伝予測身長」です。男児では「(父の身長+母の身長+13)÷2」、女児では「(父の身長+母の身長-13)÷2」を基準とし、そこから男児で±9㎝、女児で±8㎝程度の幅が生じるとされています。

ここで重要なのは、この数値は確定ではなく目安だという点です。±8〜9㎝という差は決して小さくなく、同じ両親から生まれた子どもでも、最終身長に大きな違いが出る可能性があることを示しています。実際、兄弟であっても顔つきや性格が異なるように、身長も一人ひとりの個性によって変わります。さらに、遺伝情報がまったく同じ一卵性双生児であっても、育つ環境や栄養状態の違いによって身長差が生じることがわかっているのです。

また、身長の予測方法は遺伝予測身長だけではありません。私のクリニックでは、レントゲン写真からわかる骨年齢、これまでの身長の推移、思春期兆候の時期などを総合し、より実態に近い予測を行っています。しかし、この方法でも大まかな身長予測は可能ですが、1㎝単位で誤差なく予測することは難しいのが実状です。

なぜこれほど予測身長に幅が出るのでしょうか? それは、食事・睡眠・運動といった遺伝以外の生活習慣が強く影響するからです。身長は予測できますが、運命ではありません。この伸び幅をどう活かせるかは、日々の生活にかかっているといえるのです。

遺伝子予測身長とは?

両親の身長から将来の身長の予測が可能です。
数値はあくまで目安です。
誤差はありますが、だいたいの身長を予測してみましょう。

一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん,日本文芸社

クリニックでの身長予測方法

低身長外来では、まずは左手のレントゲンを撮影します。RUS法といって、手にある成長軟骨線がどのくらい残存しているかをスコア化し、骨年齢を計測します。実際の年齢と骨年齢を比べて、骨年齢が若いのか進んでいるのかを判定します。さらに声変わりなどの体の変化を確認し、採血検査を実施することで、思春期兆候がどのくらいまで進んでいるのかを判定します。それらの情報を成長曲線上で照合して、最終的に何㎝まで伸びる見込みなのかを予測します。

一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん,日本文芸社
骨のなかにあるすき間が骨端線

続きはぜひ書籍でご覧ください。

一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん
(2026/10/04時点)
一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん,日本文芸社

「うちの子、ちゃんと成長できている?」そんな親の不安に、医学と栄養の両面から応える1冊。

書籍『一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん』(著:沼倉裕堅 料理監修:藤原朋未/日本文芸社)は、身長治療を専門とする整形外科医・沼倉裕堅さんが、成長期の子どもを持つ保護者に向けて、身長・体力・学力を支える生活習慣や栄養について解説。管理栄養士・藤原朋未さんによる、忙しい家庭でも実践しやすいレシピも紹介しています。

※本記事は、『一生モノの体を戦略的につくる 伸びごはん』<著:沼倉裕堅 料理監修:藤原朋未 /日本文芸社>より抜粋・再編集して作成しました。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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