切り花をもっと長持ちさせたい! 基本のお世話と裏技
家の中に花が飾られている生活は素敵ですね。でも、せっかく買った切り花も、きちんとお世話をしないとすぐに枯れてしまいます。なるべく長くお花を楽しむために、切り花を長持ちさせる裏技をご紹介します。家にあるものでできることばかりなので、試してみてください。
切り花を長持ちさせる基本のお世話
水切りをする
裏技の前に、まずは基本のお世話の仕方をおさえておきましょう。買ってきた切り花やいただいたお花は、最初に水切りをします。水切りとは、水の中で花の茎を切ること。水中で行うことによって、水分を吸い上げる導管に空気が入り込むことを防ぎます。
茎は必ず斜めに切ってください。断面積が増え、水を吸い上げる力が強くなり、結果的に花が長持ちします。使うハサミは組織をつぶさないよう、切れ味のよいものを!
余分な葉は減らす
花瓶に生ける際は、見栄えだけではなく、長持ちさせる観点から、余計な葉を取り除きます。葉がたくさんつきすぎていると、葉の表面から蒸発する水分が多くなり、花が早く弱ってしまうのです。つぼみの数も、多すぎると感じたら少し摘んで減らしましょう。弱ってきた花や葉も、摘み取っておきます。
花は飾りっぱなしではなく、毎日のお手入れが大切。ちょっと眺めるついでに手早く取ります。
花瓶に水を入れすぎない
花瓶には、水を入れすぎないように注意してください。茎の部分が水につかりっぱなしだと、そこから傷んできます。水が必要なのは、茎の切り口部分だけ。3~5センチの深さに水を入れておけば大丈夫です。
水を清潔に保つ
花瓶の水は、常に清潔に保ちます。毎日取り換えてください。放置しておくと菌が繁殖します。水を変える際には、花瓶の内側もよく洗いましょう。ぬるぬるしていたら、細菌が発生している証拠です。花の茎もよく洗ってあげてください。
毎日変えているのに元気がないときは、吸い上げが悪くなっているのかもしれません。水切りをし、切り口を新しくしてください。
置き場所を考える
切り花を長持ちさせるには、花を飾る場所も重要です。直射日光があたる場所や、エアコンの風があたる場所は避けます。また、ずっと暗い場所、ずっと明るい場所に置いておくのもよくありません。植物の葉にある気孔は、夜になると閉じて水分の蒸発を防ぎます。昼と夜の切り替えをして、花が水分を保てるようにしてあげましょう。
切り花をもっと長持ちさせる裏技
水の中に10円玉を入れる
切り花を長持ちさせる裏技として、水の中に10円玉を入れるという方法があります。これは、10円玉が銅でできているからです。銅には、菌類を死滅させる殺菌作用があると考えられており、水道管にも利用されています。花瓶の底に目立たないように入れておきましょう。入れる10円玉は、酸化していないピカピカのものを。
漂白剤を少量入れる
台所でフキンや容器の漂白、殺菌に使われる塩素系漂白剤も利用できます。殺菌効果があるので、花瓶の水に少量混ぜておくと細菌の繁殖を防ぐことができます。水1リットルにつき5~6滴の、ほんの少量です。入れすぎるとにおいもキツイく、花にダメージを与えてしまうので気をつけましょう。
切り花をもっと長持ちさせる裏技【番外編】
早めにドライフラワーにして楽しむ
切り花はフレッシュな美しさが魅力です。でも、その魅力はせいぜい1週間。そんなに長く楽しめるわけではありません。発表会でいただいたり、誕生日に飾られたりした思い出のお花は、早めにドライフラワーにして楽しむ方法もあります。傷んで花弁が落ちてしまう前に、決断しましょう。
水分が多い花は、ドライフラワーには向きません。カスミソウやミモザ、アジサイ、バラはドライフラワー向きです。
ドライフラワーの作り方
ドライフラワーにもいろいろな作り方があります。簡単なのは、冷暗所に逆さに吊るして自然乾燥させる方法ですが、1~2週間程度の時間がかかります。
最も美しく花を保存できるのが、シリカゲルを使った方法です。ドライフラワー用のシリカゲルを密閉容器に入れ、花が完全に隠れるようにします。こちらも1~2週間かかります。小さなお子さんがいるご家庭では、取り扱いに注意が必要です。簡単に蓋が開かない容器に入れて、手の届かない場所へと保管するようにしましょう。
まとめ
華やかな切り花は、鉢植えにはない魅力があります。お祝いでいただくことも多く、できれば長く飾って楽しみたいですね。毎日の水替えや、切り口の手入れなど、基本のお世話をしたうえで、10円玉や漂白剤の裏技を試してみましょう。お花屋さんで手に入る、切り花用の薬剤を利用するのも手軽でおすすめです。
