ホクホクしっとり! じゃがいもを味わい尽くすおすすめレシピ
日持ちするじゃがいもは幅広く料理に使える便利な食材。春の新じゃがの季節には、新じゃがならではのしっとりとろ~っとした味も楽しめ人気です。ちょっとマンネリ化しがちなじゃがいもですが、どんな味わい方があるでしょうか?
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
常備食材の代表と聞いて、日持ちするじゃがいもを思い浮かべる方は多いと思います。煮たり焼いたり揚げたりもでき、いろいろな料理に使えるため、あるととても便利な食材ですよね。葉物野菜などに比べると、1年を通して比較的価格も安定しているので、価格変動に影響されないというのも高ポイントかもしれません。
そんなじゃがいもですが、とても便利だけれど、どうもメニューがマンネリ化してしまうという悩みも多く聞こえてきます。今回は、じゃがいもの定番~アレンジメニューなどを紹介しますので、普段のメニューに取り入れてみてください。
じゃがいもの特徴と魅力
じゃがいもはナス科ナス属の多年草。地下茎にデンプンを蓄えるので、その部分が食用になっています。世界ではじゃがいもを主食としている地域もあり、広く親しまれている食材です。
栄養的には意外にも、生の場合、ビタミンCがみかん並みに含まれています。その他ビタミンB1、カリウムやナイアシンなどのミネラルや食物繊維も含まれています。この栄養分は皮の部分に多く含まれているので、皮ごと食べるのがおすすめです。
じゃがいも人気は品種の多さににも見て取れます。味や食感の好みや、料理に合わせて品種を使い分ける方もいますよね。一般スーパーで出回っているだけでも数種類はあり、野菜の直売所や八百屋さんでは珍しい品種もよく見かけるようになってきました。
■男爵イモ
日本では1番メジャーなじゃがいも。ごつごつとしたいかにも!なじゃがいもです。でんぷん質が多く、ホクホクした食感。煮崩れやすいので、煮物よりもコロッケやマッシュポテトなどに適しています。
■メークイン
男爵イモと並ぶ人気品種。こちらはしっとり系で煮崩れしにくいので、煮込み料理に最適。ホクホク感が少なく崩れにくいのでマッシュにするのは不向き。つるんとしたビジュアルで、男爵イモに比べて楕円形。
■きたあかり
こちらもかなりメジャーになってきた品種。男爵イモとツニカという品種を掛け合わせてできたもの。男爵イモよりも、さらにホクホク感が強く、煮崩れしやすいのでつぶして使う料理に向いています。男爵イモよりも甘みが強く色は黄色。
■インカのめざめ
しっとり系のじゃがいも。スーパーではたまに見かけるくらいですが、直売所などではかなり前から見かけます。中の色がじゃがいもにしてはかなり黄色みが強く、煮てもしっかりしていて崩れにくいです。楕円形で小粒なものが多く、収穫が少なめなので流通する量はまだ多くはありません。
■シャドークイーン
北海道生まれシャドークイーンは、皮は黒っぽい色ですが、中は鮮やかな紫色。これはアントシアニンが豊富だから。煮崩れしますがホクホクした食感ではなく、さつま芋とじゃがいもの中間のような感じ。
■ノーザンルビー
こちらも北海道生まれのじゃがいもで、皮も中身もかわいいピンク色。この色もアントシアニンによるもの。ホクホク感はあまりありませんが、その分煮崩れはしにくくしっとり系。加熱しても色は残りやすいので、ピンクを生かした料理に人気。
紫やピンクのじゃがいもは、一般のスーパーではまだあまり見かけませんが、直売所では取り扱いがあります。またネットなどでの注文で入手することも可能です。アントシアニンは、抗酸化物質として有名な成分。体に良い上に、ワンランク上のビジュアルになる食材として注目度はどんどん上がってきています。
品種によって収穫期は違いますが、品種名とは別に「新じゃが」と呼ばれるものがあります。これは春先~6月ごろまで期間限定で出回る収穫してすぐに出荷されるじゃがいも。出始めの2~3月ごろは九州産が多く、徐々に北上して最後は北海道産の新じゃがが出回ります。
熟成された通常のじゃがいもとは違い、皮が薄く水分量が多いしっとり系。小粒で安く出回ることもあり、新じゃがならではの味わいが楽しめます。
じゃがいもの注意事項
じゃがいもには、ソラニンやチャコニンという天然の毒素が微量ですが含まれています。この毒素は日に当たると増え、芽の部分に含まれているため、注意が必要です。日が当たるとできる緑色の部分にも多く含まれます。この毒素は、強い毒ではありませんが、腹痛や下痢、嘔吐や頭痛といった症状がみられ、摂取量が多いとまれに死亡事故も起こっています。
そのため、じゃがいもの保管は日の当たらない風通しの良い冷暗所が適しています。家庭で栽培したじゃがいもは、土を被せて日に当てないようにして育てます。
芽が出てきてしまった場合は芽と芽の根元周辺、緑色の部分があればその部分も必ず取り除きましょう。しっかり取り除けば、怖い毒素ではありません。
じゃがいもレシピ
それではじゃがいものレシピを紹介していきましょう♪ じゃがいもは定番食材なので、普段よく調理していると思いますが、味付けなどのアレンジで、同じ料理でも幅が広がってくるので参考にしてみてくださいね。
じゃがいもの素揚げ
じゃがいものおいしさを、丸ごとストレートに味わえるのはなんといっても素揚げ。特に新じゃがの素揚げはそれだけでとにかくおいしい!
揚げたじゃがいもの味だけで充分おいしいくらいですが、塩、ハーブソルト、カレー粉、チリパウダー、ブラックペッパーなどをお好みでふって食べてもいいですよね。
小ぶりな新じゃがなら丸ごと、大きめなら半分に切ってじっくり火を通し、カリッとするまで揚げましょう。中はしっとりとろ~っとした食感で、外はカリカリ。止まらないおいしさで、我が家ではじゃがいもメニューのなかで人気ナンバーワン!
新じゃがの揚げ煮
素揚げにしたじゃがいもの進化版! 揚げた後に甘辛い味付けをプラスしたら、これまた箸が止まらないおいしさの揚げ煮ができました♪
「これはじゃがいもじゃない~!」
「おいしすぎる~~~!」
「とろとろ~♡」
などの言葉を子ども達からいただきました(笑)。
【材料】
・新じゃが…小粒15~20個
・揚げ油…適量
・砂糖…大さじ3
・醤油…大さじ3
・水…大さじ2
作りやすい量です。小粒の新じゃが1袋を使って作りました。
【作り方】
①じゃがいもをよく洗い、芽があれば取り除く。
②じっくり火が通るまで揚げる。
③砂糖、醤油、水をフライパンに入れて加熱し、よく溶かす。
④揚げたじゃがいもを入れて煮からめる。
水分量の多い新じゃがを使うと、とろ~っとした食感に。通常のじゃがいもだともっとホクホク感が出てきます。皮の香りが1つのポイントなので、ぜひ皮つきで作ってください。甘辛な味付けがよく合いますが、バター醤油でこっくりした味付けもいいですね♪
ポテトチップス
薄切りにしてポテトチップスに。市販品にはない味付けや、ヘルシーなポテトチップスも作れます。
通常の作り方は、薄切りにして油で揚げるのがポテトチップスですが、カロリーが気になるという方には電子レンジでチンするだけでオイルフリーのポテトチップスが作れる便利道具があります。
作り方は簡単♪ じゃがいもを薄切りにして、ポテトチップスメーカーに立てて並べて電子レンジで必要時間チンするだけ。油で揚げなくても、パリッとしたポテトチップスが完成します。もちろん、油の旨みはないので、じゃがいもの味だけで勝負! あっさりした軽い味ですが、じゃがいも本来の味を楽しめます。味付けも自分の好みで色々つけられるので、お子さんと一緒に作っても喜びますよ♪
やっぱり油の旨みがなくちゃ物足りない~という方は、手間はかかってもきちんと油で揚げてくださいね。
ポテトとウインナーのバジマヨ炒め
炒めるメニューで有名なのはジャーマンポテト。じっくりベーコンの旨みを引き出してじゃがいもと玉ねぎと一緒に炒めて作りますが、ちょっとアレンジして手軽に使えるウインナーと、ブロッコリーで彩り良く。塩、コショウで味付けするだけで完了してもいいですが、今回はバジルの風味を効かせた味付けにアレンジしました。
【材料 4人分】
・じゃがいも…4~5個
・ウインナー…8本
・ブロッコリー…1/2株
・オリーブ油…大さじ2
・水…大さじ2
・ジェノベーゼ…大さじ1~2
・マヨネーズ…大さじ1~2
・塩、コショウ…適量
【作り方】
①じゃがいもを1cm幅に切って水にさらす。ウインナーは3~4つに切り、ブロッコリーは固めに茹でておく。
②フライパンにオリーブ油を入れてじゃがいも、ウインナーを炒める。
③水を加えて蓋をし、蒸し焼きにする。
④ブロッコリーを加えて軽く炒め、ジェノベーゼとマヨネーズを混ぜて加え、塩、コショウで味を調える。
じゃがいもをパリッとするまで焼くとさらにおいしいです♪ 食欲が増して、つい食べ過ぎてしまうので気を付けてくださいね。
じゃがいもゴロゴロ温野菜
じゃがいも、南瓜、ブロッコリーの温野菜は、手軽に1品増やしたいときにおすすめな1品。お鍋で茹でても、電子レンジでチンして火を通しても、蒸し器で蒸しても大丈夫です。煮崩れやすい品種を使うときは電子レンジや蒸し器を活用するといいですね。
■ジェノベーゼ+マヨネーズ
■チーズソース
■たらこマヨネーズ
■タルタルソース
■市販のドレッシング
などなど。ディップとして付けて食べれば、それだけで満足なサイドメニューになります。
ハッセルバックポテト
アコーディオンのように切り目を入れて、オーブンで焼くハッセルバックポテト。加熱はオーブンにお任せなので、こちらももう1品欲しいときに重宝するメニューです。ほったらかし料理とは思えない味とビジュアルで人気です。手間がかからないけれど見栄えするので、パーティーメニューとしてもおすすめ。
【材料 10個分】
・小粒新じゃがいも…10個
・オリーブ油…大さじ2
・にんにく…1片
・ハーブソルト…適量
・ベーコン…20~30g
・玉ねぎ…1/2個
・とろけるチーズ…適量
【作り方】
①にんにくをみじん切りにし、オリーブ油とハーブソルトも一緒に混ぜる。
②じゃがいもの切り込みを入れ、水にさらす。
③オーブンシートを敷いた天板に水を切ったじゃがいもを並べ、にんにく入りオリーブ油をかける。
④220度に予熱したオーブンで40分焼く。
⑤焼いている間にベーコンは粗みじん、玉ねぎは半分にカットした後に薄切りにし、玉ねぎに火が通るまで炒めておく。
⑥ベーコンと玉ねぎを乗せて、仕上げにとろけるチーズも乗せてからそのままオーブンで5分追加加熱。
ぱかっときれいに開いて欲しいので、できるだけ深く切り込みはしたいけれど、うっかり下まで切れてしまったら…そんな心配はお箸でじゃがいもを挟んで置いて切っていくことで解消します♪ 切込みが終わったら、水にさらして余分なデンプンを洗い流すこともキレイに開かせるポイント。
直売所で見つけたピンクのノーザンルビーでも作ってみました。少しねっとり感のあるしっとり系でこちらもおいしかったです。切れ目があるので、丸ごとでも箸で切れるくらいなのでお子さんでも食べやすいです。焼き立ては熱いので、気を付けてくださいね。
ポテトサラダ
定番中の定番、ポテトサラダ。作り方は、じゃがいもを茹でてつぶしてキュウリや人参を加えてマヨネーズで和えるだけ。スタンダードな作り方はほぼ皆さん同じでしょうが、意外にも好みが出る1品です。私のキャラ弁教室でも、おかずにポテトサラダを入れることがありましたが、どうやら我が家のポテトサラダはマヨネーズが控えめでじゃがいもの味が前面に出ているようです(確かに市販品のポテトサラダよりもホクホク感が残っています)。このポテトサラダが意外にも好評でした。
定番メニューなので、よく登場するポテトサラダですが、頻度が上がると飽きてしまいがち。ハムを入れたり、生玉ねぎを入れたり、カレー粉を少し入れてカレー風味にアレンジしたりもできます。好みが分かれると思いますが、りんご入りのポテトサラダは我が家では大人気。りんご入りだと「やった~!」と喜ばれます。このりんご入りポテトサラダは私の実家の味で、子どもの時から慣れ親しんだ味ですが、夫も子ども達も大好きなので、引き継がれていきそうです。レモン汁を加えるとちょっとカフェ風な味になるので、こちらもおすすめです。
ポテトサラダのトマトカップ
ポテトサラダの応用編。こちらは彩りが良いので、パーティーメニューやお弁当おかずにも映えます。トマトを横に半分にカットし、種などを取り除いてポテトサラダを詰めるだけ。トマトとポテトサラダの相性も良いのでおいしいです。
ミニトマトに詰めると小ぶりな一口サイズに。グリンピースやコーンでデコレーションすれば、かわいいデコおかずになります。
ポテトのキャベツロール
さらにアレンジ! ポテトサラダをキャベツで包んで、渦巻き状にしたデコおかずです。ポテトサラダはじゃがいもだけでも具材入りでも構いません。キャベツのシャキシャキ感との相性も良く、彩りおかずとしてもおすすめ。
【材料】
・キャベツ…1枚
・ポテトサラダ…適量
・ハム…2枚
【作り方】
①キャベツを茹でて冷ましておく。
②キャベツを広げ、ハムを少し重ねるように縦に並べ、その上にポテトサラダを広げる。
③途中で両端を折り込みながらぐるぐる巻く。
④食べやすい幅でカットする。
ツナポテトグラタン
ポテトグラタンもじゃがいもの人気メニューです。ベーコンを合わせるレシピが多いと思いますが、今回はツナを使用。切って煮込んで焼くだけで完成します。
【材料 4人分程度】
・じゃがいも…4個
・玉ねぎ…1個
・ツナ缶…1缶
・牛乳…400ml
・生クリーム…50ml
・とろけるチーズ…100g
・コンソメ…1個
・塩、コショウ…適量
【作り方】
①じゃがいもを半分に切ってから1cm幅に切り、玉ねぎは薄切りにする。
②鍋に、じゃがいも、玉ねぎ、牛乳、コンソメを入れて煮る。
③じゃがいもが少し崩れる程度に火が通ったら、ツナ缶と生クリームを加えて混ぜ、塩、コショウで味を調える。
④耐熱容器に入れて、とろけるチーズを乗せ、グリル(またはオーブン)で焼き色が付くまで焼く。
濃厚な味にしたい場合は、生クリームを増量してください。
小麦粉などでトロミはつけず、ジャガイモのでんぷんで軽くとろみがつきます。ツナとじゃがいも、チーズとの相性も良く、優しい味わいです。
こちらではマッシュポテトのアレンジメニューを紹介しています。じゃがいもレシピとして参考にしてください。
まとめ
じゃがいもは常備食材の代表選手。日持ちして、使い勝手も良いので、あると重宝します。マンネリ化してしまうメニューは、味付けや組み合わせる食材を変えてアレンジすることで、幅が広がってきます。最近では流通する品種も増えて、メニューによって使い分ける方も増えてきました。ホクホク系としっとり系で覚えておくと選びやすいです。春の新じゃがは別格のおいしさなので、ぜひ皮ごと味わってみてくださいね♪