離乳食の調味料味噌はいつから?後期・完了期のレシピ【管理栄養士監修】
離乳食は薄味が基本ということは多くの人が知っていることかと思います。でも、調味料がいつからの時期、どのくらいの量を使えるのかなど、迷うことも多いですよね。今回は赤ちゃんのご飯に味噌(みそ)が使えるようになる時期の目安や使う寮の目安などについてお話していきます。
味噌、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?
・初期の調理:絶対にダメというわけではないが、食材の素材の味で充分な時期
・中期、後期の調理:味のバリエーションを増やせるので少しずつ使うことができるように
・完了期の調理:やわらかく仕上げる炒め煮などオススメ
味噌は何からできている?
味噌は日本古来の伝統食品のひとつ。大豆や米麦などの穀物に、塩と麹を加えた発酵食品です。だし汁との相性がよいので一緒に使うことをオススメします。
味噌は万能調味料
だし汁との相性はもちろんですが、味噌はコクなどの複合的な味だけでなく、魚や肉などのくさみなどをマスキングする効果があります。
また、味噌に漬け込むことで味噌の中の成分プロテアーゼにより肉や魚の肉質をやわらかくするなどの効果もあり、まさに万能調味料なのです。
味噌を使った離乳食、よくある疑問
次に、離乳食で味噌を使うときのよくある疑問を解説します。
どんな味噌を選んだらよい?
味噌には原料によって3つに大別されます。
・米味噌…米、大豆、塩
・麦味噌…麦、大豆、塩
・豆味噌…大豆、塩
これらを合わせた味噌もあります。日本では多い種類は米味噌ですが、地域によっても違いがあります。また、味付けによって、甘味噌・甘口味噌・辛口味噌に分けられたり、色によって、赤味噌・淡色味噌・白味噌にも大別されます。
いろいろな分類方法がありますが、慣れている味噌を使って大丈夫です。辛口味噌で塩分が多いものであれば、減らすなどの工夫は味をみて決めるといいでしょう。
無添加がいい?
製造したばかりの味噌にアルコール添加しないで、そのまま容器に充填した味噌を「無添加味噌」といいます。添加物が少ない味噌だと安心ですが、離乳食に使う味噌の量はとても少ないので、そこまでこだわることはないでしょう。
大人用とは別に赤ちゃん用に無添加味噌を用意するよりも、家族一緒のものを使った方がより新鮮ななうちに味噌を使うことができますね。
味付けの目安は?
味の濃さの目安は、1歳ごろまでは大人の味噌汁を半分に薄めたくらいです。赤ちゃんが食べるものは必ず保護者の方が味を確認して、大人が普通であると思う量にだし汁などを足して薄めてみましょう。
味噌をつかった離乳食レシピ! 後期・完了期
それでは最後に味噌を使ったレシピをご紹介します。ぜひ試してみてくださいね。
<離乳後期のレシピ>取り分け豚汁うどん
材料(約1回量)
・大人用の豚汁の具(豚肉赤身、にんじん、大根、玉ねぎなど) 適量
・だし汁 200cc
・味噌 小さじ1/4
・うどん(ゆで) 50g
作り方
① 大人用の豚汁から、具だけ(豚肉、硬くない野菜など)を取り分けて、食べやすい大きさに切る
※特に豚肉は小さめに切る
② 小鍋にだし汁を入れ、①と1cm程度に切ったうどんを加え、やわらかく煮こむ
③ 最後に味をみながら味噌を入れる
※味噌の分量(小さじ1/4)は目安なので、調整する
<離乳完了期のレシピ>麻婆豆腐
材料(約3回量)
・豚ひき肉 20g
・玉ねぎ 60g
・ほうれん草 5枚
・絹ごし豆腐 50g
・砂糖 小さじ1
・味噌 小さじ1.5
・水溶き片栗粉 適量(片栗粉1:水1)
・ごま油 小さじ1
・水 適量
作り方
①玉ねぎ、ほうれん草は あらかじめみじん切りにしておく
② 小鍋にごま油を入れ、豚ひき肉と①を炒める
③ ②に火が通ったら豆腐を入れ、具材がかぶるくらいの水を加えて、さらに煮込む
④ 最後に砂糖と味噌を入れてよく混ざったら、水溶き片栗粉を入れて素早くかき混ぜながら加熱し、とろみがついたらできあがり
<離乳完了期のレシピ>鮭とじゃがいもの和風ミルク煮
材料(約1回量)
・鮭(ゆでてほぐしたもの) 大さじ1
・じゃがいも 20g
・玉ねぎ 20g
・水 大さじ2程度
・粉ミルクを溶かしたもの 100mⅼ【A】
・味噌 小さじ1/2【A】
・米粉 小さじ1/4【A】
作り方
① じゃがいもは皮と芽を取って20g程度を切り分け、玉ねぎは皮をとって粗みじんに切り、鮭はゆでてほぐし、骨と皮を取っておく
② ①のじゃがいもラップをかけて電子レンジ(600W)で1分ほど加熱してから1cm程度に切る
③ 小鍋に水を入れ、①の玉ねぎをいれて炒め煮にする
④ ③の鍋に鮭とじゃがいもを加え、よく混ぜ合わせた【A】をいれて1分ほど煮てとろみがついたらできあがり
まとめ
離乳食作りが大変だと感じることもあるかと思います。そんな時、離乳食だけを作るのではなく、大人用の味噌汁を作りってそこから赤ちゃんの分を取り分けすると、時短にもなり、大人の健康的な食生活にもつながるためおすすめです。味付けをする前に取り分け、そのあとに少量の味噌を使えば薄味ながらもアクセントがつき、離乳食の味のバリエーションが広がります。パパやママと同じものを食べていることで、赤ちゃんに食べる楽しさが増えるといいですね。
(文:シライカヨコ 先生、監修:川口由美子 先生)
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