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2022年04月12日 16:13 更新

【医師監修】おしるしはどのくらい続くの? 陣痛がこないときの対処法をチェック

おしるしがあったらいよいよ出産が近いています。でも、なかなか陣痛が始まらなかったり、おしるしと思われるものが続いたりすると、大丈夫なのか心配になりますね。おしるしは普通どのくらい続くとされているのか、また来たときの対処法や紛らわしい症状についても知っておき、出産に備えましょう。

おしるしはいつからいつまで続くの?

妊娠後期の女性が疑問を持っているイメージ
Lazy dummy

おしるしが来る時期や続く期間には、何か決まりはあるのでしょうか。

おしるしの有無や期間は人それぞれ

出産が始まる前にみられるとされる「おしるし」。

一般的に、「おしるしからだいたい1~2日で陣痛が始まる」などと言われることも多いのですが、実はおしるしは個人差が大きく、おしるしがあっても1週間以上も陣痛が来ないこともあるし、おしるしがないまま出産になる場合もあります。

おしるしって何?

そもそも「おしるし」とはどういうものなのでしょうか。おしるしは、少量の血液と粘液が混ざった腟からの分泌物です。専門的には「産徴(さんちょう)」とも呼ばれます。

出産が近づいて子宮頸管が広がると、赤ちゃんを包んでいる「卵膜」の一部が子宮壁から剥がれて出血します。この血液が子宮頸管付近にあった粘液と一緒に押し出されたものが、おしるしです。おしるしが出る際は、痛みはありません。

おしるしの量や色

おしるしの量や色にも個人差があります。色はピンクや赤、茶褐色など。量はトイレットペーパーにわずかに付着する程度から、血液が混ざったおりもののような状態が一般的です。

おしるしで大量に出血することはあまりありません。100mlをこえるような多量の出血の場合は、胎盤早期剥離などの病気を考える必要があるので、すぐに病院へ行きましょう。

おしるしが来たときの対処法

母子手帳

出産にさきだって必ず起こるものではないものの、おしるしが来たら出産が近づいている証拠ではあります。おしるしと思われるものが見られたら、次のように対処しましょう。

慌てず落ち着いて対処しよう

臨月に血が混じったおりものに気づいたら慌ててしまいがちですが、それがおしるしであれば、陣痛が始まるまでまだ時間があります。多量の血液が流れる状況でなければ慌てることはありません。どうしていいか迷う場合は、産院へ連絡して指示を受けましょう

破水と異なり、おしるしがあったというだけですぐに入院になることはなく、そのまま日常生活を送りながら陣痛を待つことになります。陣痛やお腹の張り、胎動の有無に注意しながら、いつ入院になってもいいように準備をしておきましょう。

おしるしがあっても、破水や陣痛がなければいつも通りに動いてかまいません。ただし、数日以内に陣痛が始まる可能性もあるので、遠方への外出は控えてください。おしるしがあっても入浴はできますが、このあと紹介する破水と区別がつかないときはシャワーだけにしてください。

また入院に備えて持ち物を再度チェックし、家族にも伝えて、タクシーなどの移動手段を速やかに手配できるよう確認しておきましょう。

おしるしから数日後も陣痛がこないケースも

一般的におしるしから1~2日以内に陣痛が始まるとよく言われますが、最初に解説したとおり、人によっては数日かかることもあります。また一回だけ短時間で終わる人もいれば、おしるしが2~3日続くこともあります。

おしるしがあるのにそれ以外何も起こらないと不安になりますが、次に解説するようなそれ以外の症状がないのであれば、落ち着いて陣痛が始まるのを待ちましょう。

おしるしじゃない? 注意したい症状

妊娠後期の横たわる女性
Lazy dummy

おしるしであれば基本的にそのまま自宅で陣痛を待つことができますが、次のような症状がある場合はすぐに対応が必要です。

1. 異常出血|多量・塊がある場合などはすぐに連絡を

おしるしとしっかり区別する必要があるのが「異常出血」です。妊娠後期では「胎盤早期剥離」「前置胎盤」「前置血管」などの異常によって出血が起こる場合があります。

おしるしでは通常、粘液に少量の血液が混じっているだけなので、茶褐色やピンク色のおりもののように見えることが多いものです。一方で、「サラサラしていて多量(100ml以上)」や「血の塊がある」といった出血は異常です。また、異常な出血の場合、「お腹が板のように硬く張る」場合や「激しい腹痛」を伴うこともあります。

上記のような症状が一つでもあれば、ただちにかかりつけの産院に連絡し、指示を受けてください。

2. 破水|少量の羊水が漏れ出すことも

「前期破水」といって、陣痛が始まる前に破水が起こることもあります。

破水というとバシャッと大量に出てくるイメージがあるかもしれませんが、尿漏れのように少しずつ羊水が流れ出てくる場合もあります。量が少ないと水っぽいおりものと勘違いしまうことも。そのときに少量の血液が混じると、おしるしと勘違いすることもあります。水っぽい「おりもの」がちょこちょこ出てくる場合には破水を疑います。

破水は赤ちゃんを包んでいる卵膜自体が破れて、中の羊水が流れ出ることで起こります。この状態で放っておくと細菌などが子宮に入り込み、赤ちゃんに感染する心配も。自分で止められない尿漏れや水っぽいおりものが複数回続くなど、破水が疑われるときは、清潔なナプキンを当ててすぐにかかりつけの産院に連絡しましょう。

気になる症状があれば速やかに産婦人科へ連絡を

ここまでで異常出血や破水の一般的な特徴を解説しましたが、おしるし含め、症状の現れ方には個人差があります。

上記で紹介した症状と完全に一致しなくても「何か変だな」「いつもと違う」と感じることがあれば、すぐにかかりつけの産院へ連絡をして指示を仰ぎましょう。

まとめ

クーハンとエコー写真など生まれてくる赤ちゃんのイメージ
Lazy dummy

出産の進み方は個人差が大きいものです。おしるしもまた、まったくない人もいれば数日続く人もいて、人それぞれ。明らかにおしるしであれば数日続いても心配ありませんが、異常な出血や破水の場合はすぐに入院する必要があります。何か心配なことがあれば、遠慮せずかかりつけの産院へ連絡して相談しましょう。

(文:佐藤華奈子/監修:太田寛先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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