離乳食のうどんは冷凍保存が便利!ポイントと冷凍うどんを使ったレシピ【管理栄養士解説】
軟らかく茹でたうどんは赤ちゃんも食べやすく、離乳食の定番の食材の1つでしょう。いろいろな食材と相性のよいうどんがあると献立の幅も広がりますよね。うどんをよく使うならば、下ごしらえをして冷凍保存をしておくと調理の時短になるのでおすすめですよ。
離乳食のうどんの冷凍方法
離乳食でうどんをよく使うという方も多いのではないでしょうか。冷凍保存ができると作るときの手間が減って助かりますよね。その方法をご紹介します。
うどんは刻んで冷凍
うどんは刻んで簡単に冷凍することができます。
赤ちゃんが刻んだうどんを食べられるようになる目安は離乳中期ごろ。はじめのうち(離乳初期の後半が目安)はすりつぶすか裏ごしをしたペースト状のうどんを与え、慣れてきた中期ごろから刻んだうどんにチャレンジしていきます。このころになったら下ごしらえを済ませたうどんを冷凍しておくと便利ですよ。
関連記事▶離乳食にうどんはいつからOK?初期・中期・後期・完了期のおすすめレシピ
うどんのタイプ別の冷凍方法
■乾麺:塩分が多いため、たっぷりのお湯で茹でてからしっかり水で洗って冷凍
■茹でうどん:月齢にあった長さに切って冷凍
■冷凍うどん:一度解凍されたものを再冷凍すると食感が悪くなるので冷凍保存には不向き
茹でうどん?乾麺?どちらがおすすめ?
離乳食での冷凍を想定した場合、うどんの種類でおすすめなのは茹でうどんです。
茹でうどんは冷凍前に茹でる手間がないため、月齢に合わせたサイズに切った後、そのまま冷凍することができます。
一方、乾麺は茹でる前にポキポキと短く折ってから調理することができるため、うどんを切る手間が省けるという利点はあるものの、塩分が多いので塩抜きのために長い時間茹でなければいけません。
調理にかかる時間を考えると、乾麺よりも茹でうどんの方がおすすめです。
中期の冷凍方法
2~5mm大のみじん切りにした茹でうどんを1回量(35〜55g)ずつラップに包んで冷凍用保存袋に入れて冷凍します。もしくは1回量ずつ冷凍用保存容器に入れて冷凍してもOK。
後期の冷凍方法
7〜8mmの長さに切った茹でうどんを1回量(60〜90g)ずつラップに包んで冷凍用保存袋に入れて冷凍します。もしくは1回量ずつ冷凍用保存容器に入れて冷凍してもOK。
完了期の冷凍方法
1〜2cmの長さに切った茹でうどんを1回量(105〜130g)ずつラップに包んで冷凍用保存袋に入れて冷凍します。もしくは1回量ずつ冷凍用保存容器に入れて冷凍してもOK。
1回量ずつ冷凍するのが便利
1回量ずつ小分けにして冷凍することで、使いたい分だけを解凍できます。解凍後に分量を量る手間が省けて調理が楽なうえ、使い切れずに余ってしまうことも防げます。
切ったうどんはバラバラになりやすいので、ラップに包んでから保存袋に入れたり、冷凍用保存容器を使うのがよいでしょう。
冷凍期間の目安は1週間
冷凍保存は冷蔵保存より長持ちしますが、冷凍してから1週間以内には使い切りましょう。冷凍した日付や食材名を袋や容器にメモしておくとわかりやすいですね。
解凍するときのポイント
うどんに限らず、冷凍した離乳食を解凍するときのポイントは「加熱」です。
加熱して解凍する
自然解凍はNG
自然解凍は時間がかかるので雑菌が繁殖しやすいほか、加熱調理してから冷凍しても、冷凍中に雑菌の繁殖することがあります。加熱殺菌ためにも自然解凍は避け、電子レンジや鍋などでしっかり加熱しましょう。
また、今回ご紹介している冷凍方法のように、茹でうどんを茹でずに冷凍している場合、解凍して使う際に月齢に合わせた軟らかさになるまで加熱する必要があります。
なお、一度解凍したものは再冷凍せず使い切るようにしてください。
レンジ解凍のコツ
電子レンジで解凍すると水分が蒸発しやすくパサパサになる場合があるため、水やだし汁などを加えて解凍しましょう。
耐熱容器に1食分のフリージングうどんを移したら小さじ1程度の水を足して、ふんわりとラップをしてから加熱すると、上手に解凍できます。
冷凍うどんを使ったレシピ
中期|とろとろかき玉風うどん
■材料(1回量)
・うどん 1/4玉(約50g)
・卵黄(固ゆで卵のもの) 1/2個
・にんじん 10g
・玉ねぎ 10g
・だし汁 大さじ3
・水溶き片栗粉 少々
※うどん、にんじん、玉ねぎはフリージングしたものを使用
うどん…中期向けの方法で冷凍しているもの
にんじん…やわらかく茹でた後2〜4mm大のみじん切りにして冷凍しているもの
玉ねぎ…やわらかく茹でた後2〜3mm大のみじん切りにして冷凍しているもの
■作り方
① 卵黄は潰して水(分量外)を少量加え、ペースト状にのばす
② 耐熱容器にフリージングのうどん、にんじん、玉ねぎとだし汁を加え、ふんわりラップをして、電子レンジ(500W)で2分加熱する
③ ②に水溶き片栗粉を加えて混ぜ、電子レンジ(500W)で40秒加熱する。加熱後すぐに混ぜてとろみを出す
④ ③に①を混ぜ合わせる
卵黄を前もってペースト状にすることでだし汁とよく混ざり、おいしくなります。とろみをつけているので離乳中期の前半にもおすすめのレシピです!
後期|みそ煮込みうどん
■材料(1回量)
・うどん 1/3玉(約66g)
・鮭 10g
・にんじん 10g
・いんげん 10g
・だし汁 大さじ3
・みそ 小さじ1/2
・水溶き片栗粉 少々
※うどん、鮭、にんじん、いんげんはフリージングしたものを使用
うどん…後期向けの方法で冷凍しているもの
鮭…火が通るまでしっかり茹でた後ほぐして冷凍しているもの
にんじん…やわらかく茹でた後5〜7mm大のみじん切りにして冷凍しているもの
いんげん…すじをとりやわらかく茹でて5mm大の粗みじんにして冷凍しているもの
■作り方
① 耐熱容器にフリージングのうどん、鮭、にんじん、いんげんとだし汁を入れ、ふんわりとラップをして電子レンジ(500W)で2分加熱する
② ①にみそ、水溶き片栗粉を加えて混ぜ、電子レンジ(500W)で40秒加熱する。加熱終了後すぐに混ぜてとろみを出す
電子レンジでつくるみそ煮込みうどんです。1食で主食、主菜、副菜を摂ることができますよ♪
まとめ
うどんは茹で時間を長くすることで軟らかくなるので、比較的早い時期から離乳食で活躍する食材です。一緒に肉や魚、野菜を調理すれば1品で栄養満点の離乳食が作れるのもうどんのよさですね。出番の多いうどんはフリージングをうまく活用して、調理の手間を減らしていきましょう。
(文・写真:谷岡友梨 先生)
関連記事▶離乳食にうどんはいつからOK?初期・中期・後期・完了期のおすすめレシピ