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2023年01月18日 15:42 更新

オートミールで作るおやき、子どもに食べさせる際の注意点とコツは?

栄養価が高く、離乳食にもなるオートミール。ふやかして焼けばおやきになり、手づかみ食べにぴったりです。ごはん粒が飛び散るおにぎりより後片付けも楽で、ラップに包めば冷凍保存も可。子どもに食べさせるときの注意点と作り方、子どもが喜んで食べてくれるコツを紹介します。ちなみに、大人のヘルシーおやつにもおすすめですよ。

オートミールを子どもに食べさせる前に

オートミールのおかゆ

オートミールとは、オーツ麦(カラス麦、燕麦)という麦の一種を、食べやすく加工した食品です。米や小麦と同様、主食になる穀類の一種で、水分でふやかすと、トロトロのおかゆ状になります。栄養価が高く、欧米では離乳食として赤ちゃんに食べさせることも一般的です。

でも、日本では、大人でも食べ慣れていないことも多いですね。「子どもに食べさせて大丈夫なの?」と不安に感じる人もいることでしょう。オートミールを子どもに食べさせる前に、知っておきたい注意点を紹介します。

オートミールを食べさせるのは離乳食中期以降に

オートミールは、食物繊維が多く、消化・吸収に時間がかかります。

赤ちゃんに食べさせるのは、離乳中期(7〜8ヶ月)以降にしましょう。また、沸騰した水に入れ、しっかり煮こんで、やわらかくおかゆ状にしてから、少しずつ食べさせましょう。

個人差もありますが、オートミールをおやきにして食べさせるのは、離乳食完了期(1歳~1歳半)ごろからにするといいですよ。

参考記事>離乳食のオートミールはいつから? 中期・後期・完了期レシピ【管理栄養士監修】

オートミールにはどんな栄養が含まれているの?

オートミールは穀類なので、もっとも多く含む栄養素としては炭水化物です。この炭水化物のなかに、食物繊維を多く含んでいるのが特徴です。加えて、穀類としてはタンパク質や、カルシウム、マグネシウムといったミネラル類が豊富で、栄養価が高いといわれます。

オートミールはオーツ麦を脱穀してから、プレス・加熱加工して食べやすくしていますが、外皮が残っており、この外皮の栄養価が高いのです。精白した白米より、玄米のほうが栄養価が高いといわれるのと、理屈としては同じです。

オートミールは加熱しなくても食べられる?

オートミールはすでに加熱処理がしてある加工食品です。一般に、改めて加熱しなくても、水分でふやかせば、食べることは可能です。水や牛乳にオートミールを浸し、冷蔵庫に一晩おいてから、朝食べるオーバーナイトオーツは、オートミールを加熱せずに食べる典型的な方法のひとつ。

ただ、子どもに食べさせるときは、はじめは加熱してから食べさせることをおすすめします。加熱することでオートミールがやわらかくなり、とろみも出てくるので、より食べやすくなります。

オートミールは小麦アレルギーでも食べて大丈夫?

小麦アレルギーの場合、オートミールを制限する必要があるとはされていませんが、念のため、主治医への相談をおすすめします。

オートミールの原料は、オーツ麦。同じ麦の一種ではありますが、オートミールには小麦アレルギーの原因となる物質は含まれていません。

そのため、原則として小麦アレルギーでもオートミールは食べられるはずですが、製造工程によっては、微量の小麦か混入してしまう可能性もあります。

オートミールは鉄分不足を解消してくれる?

オートミールだけで鉄分不足を解消するのは難しいと考えられます。きなこ、小松菜、鶏レバーなど、複数の食材から、幅広く鉄分を補給するようにしましょう。

生後、9ヶ月を過ぎるころから、赤ちゃんは鉄分が不足しやすくなります。

オートミールは、穀類としては鉄を多く含んでいるのは確かです。しかし、鉄の吸収を阻害する「フィチン酸」という成分も多く含まれています。このため、オートミールが鉄分不足を解消するとは言えません。

参考記事>離乳食で鉄分はどうとる?鉄分豊富な食材やおすすめレシピ【管理栄養士監修】

オートミールは下痢をするって本当?

オートミールを食べることで便の量が増え、便通がよくなることはあり得ます。

オートミールは食物繊維が豊富です。食物繊維は水分を含んで膨らみ、便のカサを増すため、大人でもオートミールで便秘が解消することはよくあります。

子どもに食べさせる場合は、少量ずつ食べさせ、ウンチの様子に注意してあげてくださいね。

オートミールのおやき、作り方と子どもが喜ぶコツ

オートミールとかぼちゃのおやき

オートミールを使ったおやきの作り方を紹介します。子どもが食べやすくするためのコツもご紹介しています。

【レシピ】オートミールとかぼちゃのおやき

【材料(4個分)】
かぼちゃ 200g  (皮と種を除いて120g)
オートミール 大さじ4(25g)
牛乳  大さじ3
塩 少々

【作り方】
1 かぼちゃを電子レンジで3分加熱し、潰す。
2 1にオートミール、牛乳、塩を加えて混ぜ、スプーンひとさじ分ずつ、俵型にととのえる。
3 フライパンやホットプレートで、弱火で焼き色がつくまで焼く。

【アレンジ】
・かぼちゃの代わりにさつまいもでも、うまく作れます。
・小松菜などの葉野菜は、ペースト、あるいはみじん切りにして練りこむと食べやすいです。
・きなこやおからパウダーを混ぜこむと、たんぱく質や鉄分の補給になりますよ。
・子どもの口が肥えてきたら、サラダ油の代わりにバターで焼くと、風味が増します。

子どもが喜んで食べてくれるコツ

せっかく作るのですから、子どもに喜んで食べてもらいたいですよね。子どもが食べやすくなるコツやポイントをご紹介します。

オートミールは無添加のインスタントオーツやクイックオーツで

市販品のオートミールのなかには、フレーバーがついたものもありますが、まずは無添加のオートミールを使用しましょう。

また、オートミールにはいくつか種類がありますが、オーツ麦の粒をカットして加工してあるインスタントオーツや、クイックオーツを選びましょう。麦の粒が小さい分、ふやけてやわらかくなりやすく、子どもには食べやすいです。

また、インスタントオーツやクイックオーツは、水分とともに加熱すると、とろみが強めに出てきます。おやきの生地をまとめやすいですよ。

しっかりふやかすために、弱火でじっくり焼く

オートミールは、水分を含ませて加熱することで、ふやけてやわらかく、食べやすくなります。弱火でじっくり焼くようにしましょう。

食物繊維を多く含むオートミールは、しっかりふやかさないと、ざらざらした食感が残り、口当たりが悪くなります。

フライパンで焼く時間を短くしたい場合、あらかじめオートミールにひたひたの水を加えて、1分半ほど電子レンジで加熱し、ふやかしてから使ってください。

食べやすくするために足すならバナナやバターを

なかなか食べてくれない場合は、食べやすい味をプラスしてあげるのもいいでしょう。

甘みを足すなら、バナナを少し足して、自然な甘みを加えてみましょう。バナナは、離乳食初期から使える食材です。

フライパンで焼くときに、バター少々を溶かしてから焼いて、風味をつけるのもいいですよ。バターは、風味づけ程度であれば、離乳食中期から使うことができます。

片栗粉でもちもちに、おからパウダーでしっとり

子どもの好き嫌いは、味よりも食感によることも多いようです。

使うかぼちゃにもよるのですが、モサモサした食感が残って、食べづらくなってしまうことがあります。

片栗粉を少し加えると、もちもちした食感が出て、つるっと食べやすくなります。また、おからパウダーを少し加えると、しっとりした食感が強くなります。

上手に食感をコントロールしてあげてください。

まとめ

離乳食、幼児食としてのオートミールのおやきを紹介しました。栄養価の高いオートミール、味や食感を工夫して、おいしく食べられるようにしてあげたいですね。

ただ、この時期はなかなか食べてくれないのも、よくあることです。手間をかけすぎずに、ササっと片手間に作る程度で、じゅうぶんなんです。床にぶちまけられても、おやきなら、片付けがそこまで大変じゃないのもうれしいですね。

(文・写真・レシピ お料理チームクレア 太田雅恵/構成 マイナビ子育て編集部)

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