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2023年01月06日 14:02 更新

朱色(しゅいろ)とは?~日本の伝統色 Japanese Traditional Colors~

朱色(しゅいろ)とは、あざやかなやや黄みを帯びた赤色のこと。日本の伝統色である【朱色】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか子どもにそのまま教えてあげられるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。

【朱色】とは?

平安神宮の大鳥居

朱色とは、あざやかな黄みを帯びた赤色のことです。

色の名前       朱 色      
読み方 しゅいろ syu-iro
英語 vermilion
WEBカラーコード #e94709
CMYK C=0/M=85/Y=100/K=0
RGB R=R=233/G=71/B=9
※色は環境等により見え方が異なります。各種カラーコードは絶対のものではなく、あくまで参考値です。

【朱色】の意味と由来は?

【朱色】とは、あざやかな黄みを帯びた赤色のこと。「辰砂(しんしゃ)」と呼ばれる鉱物から生まれた顔料を使った色です。印鑑を押すときに使う「朱肉」を思い浮かべると、色をイメージしやすいかもしれません。

【朱色】は、はるか昔・縄文時代から日本に存在した色で、古代の遺跡からは朱色が使われた出土品が発見されたこともありました。エネルギッシュで生命力を感じる【朱色】は、魔除けや厄除けの力があると信じられており、古くから宮殿や神社仏閣などにもよく使われています。祝い膳などにも、【朱色】の漆塗りの器が使われることも多いですね。

天然顔料の原料である「辰砂」は江戸時代、幕府によって売買が管理されていたほど、とても貴重なものでした。現在は、硫黄と水銀から作られた人工顔料が多く使われています。

【朱色】に合う色は?


朱 色
 しゅ  いろ 


若草色
 わかくさいろ 

【朱色】は黄みを帯びた赤色。そのため、黄色系の【支子色(くちなしいろ)】、【葉の花色】、【山吹色】や、ピンク系の【鴇色】、フレッシュなグリーンである【若草色】もよく合います。

【藍色(あいいろ)】は、わずかに緑がかった深い青い色。この【藍色】と【朱色】の組み合わせでおなじみなのが、文房具にある「二色鉛筆」です。派手すぎず目にやさしい2色は、絶妙な組み合わせと言えますね。

そのほか、【亜麻色】や【抹茶色】とも、落ち着いた組み合わせになります。

A traditional Japanese color "朱 Syu" is...

A traditional Japanese color "朱 Syu" is a bright yellowish red color. It is made from a pigment derived from a mineral called "cinnabar". In Japan, it is still familiar as the color of "shu-niku" (red inkpad) used to press seals.

"朱 Syu" is a color that has existed in Japan since the Jomon period (ca. 14,000 BC - 10th century BC), long ago, and artifacts using "朱 Syu" have been found in ancient ruins. It is believed that the energetic and life-giving color of "朱 Syu" has the power to ward off evil and bad luck, and it has been used in palaces, shrines, and temples since ancient times. "朱 Syu" lacquered dishes are often used for celebratory meals.

Cinnabar, the raw material for the natural pigment, was so precious in the Edo period(1603-1868) that its sale and purchase was controlled by the shogunate. Nowadays, artificial pigments made from sulfur and mercury are widely used.

まとめ

縄文時代から日本で使われてきた【朱色】。日本を代表する色である【朱色】は、神社やお寺、お祝い事にもよく使われる色です。おめでたい席で【朱色】を見つけたときは、お子さんと成り立ちや歴史について話してみてくださいね。

(マイナビ子育て編集部)

参考文献
・『色名がわかる辞典』(講談社)
・『366日 日本の美しい色』(三才ブックス)
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』(マイナビ)

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