
子どもの英語学習は英会話教室?オンラインスクール? インターナショナルスクール? 各特徴と選び方『0〜8歳までの子ども英語』#6
単語の暗記や無理やり英語教室に通わせる……子どもに英語を身に付けさせたいなら、実はこれらは逆効果! 英語教育歴約40年の平川裕貴さんが、YouTube動画や絵本、歌・手遊びなどの動画を厳選。『「好き」になるからぐんぐん伸びる!0〜8歳までの子ども英語』(彩図社)から英語を身につけるためのノウハウをご紹介します。
英会話教室・オンラインスクール・ インターナショナルスクール

家庭で頑張って、YouTubeを見せたり、英語絵本を読んだり、英語で話しかけたりしても、やはり限界を感じることもあるでしょう。
また、子どもの年齢が上がるにつれて、英語以外にも教えなければならないことや、学ばせたいことがたくさん出てくると思います。特にお仕事をしているお母さんは、子どもと関われる時間にも限りがありますね。
そんな時には、英語教育の専門機関に頼るという方法もあります。
英語教育の専門機関としては、英会話教室とオンラインスクール、インターナショナルスクールがあります。
英会話教室
乳幼児のレッスンは大抵1回30~40分くらいです。歌や手遊びや、身体を動かしたりしながら、英語に慣れさせるのが目的です。また、英会話教室では、先生という立場の人とのレッスンになりますので、親に対しては甘える子どもでも、教室ではそうはいきません。
外国人講師の場合は、ネイティブの英語だけでなく、外国人に慣れることもできます。ただ、子どもによっては外国人を怖がる場合もありますので、その場合は日本人講師から始めて、まずは英語に慣れることから始めるといいでしょう。
また、グループでのレッスンの場合は、家ではできないようなゲームもできますし、お友達との競争がいい効果を生むかもしれません。例えば、「○○ちゃんに負けたくないから頑張る」とか「○○君より早く話せるようになりたいから頑張る」などの刺激を受けて、家でも頑張ってくれるようになればいいですね。
勉強と考えるのではなく、また効果を過度に期待するのではなく、あくまでも英語に興味をもたせるためのきっかけづくりや、環境づくりの一環として利用しましょう。
オンラインスクール
インターネットを利用して、講師も生徒も自宅から利用できるオンラインスクールは、何と言っても送迎が要らないところが魅力です。また、費用も英会話教室に通わせるより安くなります。1レッスンは大抵20~30分です。
オンラインスクールは一般の英会話教室より目的やコースをより細分化することが可能です。例えば、歌やゲーム中心、日常会話習得、読み書きを含めたお勉強的なもの、フォニックスを学ぶもの、発音矯正、検定試験対策など。ですので、目的をもってレッスンを選ぶ必要があります。
私は、オンラインレッスンはある程度英語力がある子が、短時間でも毎日、英語力の維持のために活用するのに向いていると思っています。ただし、パソコンの前で座っていなければならないので、3、4歳の幼児にはちょっと難しいかもしれません。
インターナショナル(プリ)スクール
就学前の幼児の場合は、インターナショナルプリスクールということになります。
インターナショナルプリスクールのメリットは、何と言ってもその圧倒的な英語力です。一般的には最低でも毎日4~5時間は英語に接することになります。
私のスクールでは毎日ショートで6時間、ロングだと8時間英語に接することになります。そのうちの30分だけは日本語タイムをとって、日本の絵本の読み聞かせなどを行っていますが、それ以外は、レッスンだけでなく、遊びもランチタイムもすべて英語になります。3歳または年少から年長まで3~4年、十分な英語環境にいるわけですから、当然ながら高い英語力が身につきます。
費用が高いのがデメリットですが、幼保無償化の補助が受けられれば非常にコスパが良くなります。例えば、私のスクールの場合、受講料は9時から3時までのお預かりで、1か月5万8000円です。私のスクールは認可外保育施設ですので、3万7000円の補助が受けられ、実際かかる費用は2万1000円ということになります。
各スクールの特徴や選び方のポイントについては、以下にまとめましたので、お子さんに合う形態を見つけてあげてください。
英会話教室・オンラインスクール・インターナショナルプリスクールの比較
英会話教室
対象年齢
【大手】大抵3歳からの受け入れです。
【個人】大抵は3歳からですが、地域の小さな教室や、市町村の子ども向けイベントなどでは、0~2歳児のための教室を開催していることもあります。
メリット
【大手】【個人】
・グループでのレッスンなら家ではできないようなゲームができる
・お友達から刺激を受けられる
【大手】
・きちんとしたシステムで運営されている
・先生の人数も多いので、色々な先生に接することができる
【個人】
・子どもの成長をしっかり見てもらえて進捗状況もよくわかる
・色々な面で融通がきく
・先生に個人的に相談したりもできる
デメリット
【大手】【個人】
・幼児の場合送迎が必要
【大手】
・システマティックで、先生がいつも同じではない
・先生が選べない
・先生が変わることも多い
【個人】
・先生の都合が優先されることがある
選び方のポイント
①月謝が高すぎて、子どもにプレッシャーをかけてしまうような金額ではないか
②先生と子どもの相性が良いか
③カリキュラムや教材が子供の興味を引くものか
④先生が毎回コロコロ変わることはないか
⑤生徒同士で日本語でおしゃべりばかりしていないか
⑥子供の気質(動き回りたい子かじっとしていたい子か)に合っているか
向いている子
【大手】
・友達と関わるのが好きな子
・負けん気や競争心の強い子
・ライバルがいると伸びる子
【個人】
・人見知りの激しい子
・大人しくてなかなか自分を出せないような子
オンラインスクール
対象年齢
お勧めは年長さん以上。3、4歳には難しいかもしれません。
メリット
・自宅でできるので送迎が不要
・英会話教室に通わせるより費用が安い
・毎日受講することも可能
・家族で受講することも可能
・個人レッスンなら自分のレベルに合わせてもらえる
デメリット
・特に3、4歳の初心者の幼児にとっては、よほど興味を持たないとジッと座っているのは難しい
・できるゲームが限られる
選び方のポイント
英会話教室の選び方に加えて、
①外国人の先生がネイティブスピーカーか(フィリピン人の英語力はほぼネイティブと考えていいと思います/英検対策なら日本人講師の方が良い場合も)
②あまり体が動かせない状態のレッスンでも子どもが楽しめるレッスン内容か
③気に入った先生の予約は取れるのか
④子どもの進捗状況をきちんと管理してもらえるか
⑤レッスンの時間帯などが子どもに合うか
⑥家族も一緒に学びたいならば、同じ料金で兄弟家族も参加できるかどうか
⑦予約やキャンセル・コース変更、解約などの手間が少ないか
向いている子
・おしゃべりな子
・好奇心の強い子
・ジッとしているのが平気な子
・読み書きに興味を持っている子
・親に見られると張り切る子
インターナショナルプリスクール
対象年齢
3歳または年少から小学校入学まで(小学校からはインターナショナルスクールに通う選択肢もあります)。
メリット
・長時間の学習でインプットとアウトプットがしっかりできる
・高い英語力が身につく
・欧米文化が学べる
・国際感覚が身につく
デメリット
・費用が他の2つに比べて高め(ただし、補助を受ければコスパは良い)
・そのままインターナショナルスクールに進学した場合、日本文化を学ぶ機会がなくなってしまう
選び方のポイント
①毎日通うことができる立地かどうか
②基本的には英語のみなので、子どもが雰囲気になじめるかどうか
③スクールの方針が子どもに合うか(お勉強要素が強いのか、自由にのびのび型か、それがわが子の特性や性格に合うか)
④毎日長時間を過ごす場所になるので、子どもの人格形成にとってどうか
向いている人
・活発で物おじしない子
・自己主張の強い子
・英語が特に好きな子
・外国や外国人に興味を持っている子
・海外に行く(親の転勤などで)可能性のある子
(平川裕貴『「好き」になるからぐんぐん伸びる!0〜8歳までの子ども英語』(彩図社)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)
→『「好き」になるからぐんぐん伸びる!0〜8歳までの子ども英語』のほかの記事はこちら
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書籍『「好き」になるからぐんぐん伸びる!0〜8歳までの子ども英語』について

英単語の暗記や発音の矯正、無理やり教室に通わせる……。
子どもに本当に英語を身につけさせたいなら、これらは逆効果です。
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