PTA経験者に聞いた! PTAの活動、実際どうだった? 好意的な意見から不満まで、ママたちの本音12選
学校生活で避けて通れないのがPTAの仕事。子どものためとはわかっていても、共働きやシングル、未就学児のお世話や介護をしている家庭にとっては負担が大きいものです。しかし近年、「PTAの負担を減らそう!」という動きが各地で起こり、様子は変化しています。PTAの仕事の実態を、経験者の声を中心にレポートします。
PTAの役員や委員になったことはありますか?
実際にPTAの役員や委員会活動を経験した人は、約40%でした。共働きが前提の保育園では保護者会などの役員数や活動も最低限に抑えられているところがありますが、幼稚園や小学校ではひとり一役を義務としているところもあります。
まだ経験していない約60%の人も、いずれはなんらかの役を引き受ける可能性もあります。経験者の声を聞いて、心の準備をしておきましょう!
コロナ流行が見直しのきっかけに
●コロナ時期だったので、大きな活動はなかったのですが、進んでやりたい人は少ないので、今後変えていければいいなと思います。(女性/42歳/医療・福祉/販売職・サービス系)
●保育園で役員をやったが、コロナ禍で全てLINEでやりとりしたため一度も役員のメンバーには会わなかった。(女性/37歳/マーケティング/事務系専門職)
●コロナ禍でPTA活動がなくても大丈夫だったから、もういらないと思うと言っていた。(女性/32歳/小売店/販売職・サービス系)
コロナ禍ではさまざまな活動が縮小されました。PTA活動もそのひとつです。その結果、PTA活動が縮小されても問題なく運営できた学校もあり、PTA活動の意味を見直す動きが出てきています。
ただ、「なくてもやっていけるからなくそう」という考え方は合理的ではありますが、行きすぎると人の交流がない、何のおもしろみもない環境を創り出してしまう可能性も。どこをどう見直すか? 大人の知恵を持ち寄りたいですね。
やってみたら楽しいことも
●大変なこともあると思うが、親同士、知り合う機会、仲よくなる機会になっていいこともあると思う。(女性/39歳/小売店/販売職・サービス系)
●仲のよいママ友と一緒にだったらやりやすかったです。(女性/45歳/小売店/販売職・サービス系)
●本部役員を2年間やりました。大変なことは沢山ありますが楽しいことや学ぶことも沢山なので、まずは友だちと一日ボランティアなどでもよいので参加してみるといいと思います。(女性/40歳/学校・教育関連/販売職・サービス系)
経験者のなかからは、PTA活動に好意的な意見も上がっています。
PTAで他の保護者と一緒に活動することで視野が広がったり、地域に新しい人脈ができたり、プラスになることもあるでしょう。なにより、先生と親しくなることで、子どもの様子や環境をよく知ることができます。
ネガティブなイメージやうわさ話を信じて避けているだけではなく、まずはできる範囲で活動に参加してみるのも一案かもしれません。
共働きには負担
●共働きも多いので、PTAも一年ではなく、もっと細かく短期間で行えるようにしてほしい。(女性/30歳/小売店/販売職・サービス系)
●共働きでPTAをやる時間も気力もないので、なくなってほしい。(女性/29歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
●昔みたいに専業主婦が多い訳ではない。PTAのために、仕事を休んだりするのは大変そう。もっといい方法はないのだろうか。(女性/26歳/小売店/販売職・サービス系)
PTAの活動は、地域に商店主や専業主婦が多かった時代を前提にしているものが多くあります。共働き家庭が多い現代の事情とはそぐわないきまりも多く、特にシングルの家庭や、介護をしている家庭、新生児・未就学児がいる家庭や妊婦さんなどにとっては大変かもしれません。仕事をして、子どもの面倒を見て、そのうえ賃金も発生しないボランティアの仕事までは無理! という声も理解できます。
楽しそう、おもしろそうと思えるような活動なら、自分の時間を割いてでも参加したいと思えるのですが……。
余裕のない働き方を余儀なくされている社会情勢にも、問題がありそうです。
組織の変革を!
●必ず役員をしなくてはいけないという噂を聞いていたが、先生たちも無理強いをしない印象。いつの間にか役員が決まっていることがほとんどだが、役員になりたがる人もいるので苦労はしてない。(女性/39歳/機械・精密機器/事務系専門職)
●通っている園はそういった活動自体が少ないほうなので助かっています。(女性/35歳/学校・教育関連/事務系専門職)
●現代の共働き家庭では負担が大きく、減らせる活動は減らそうと、本部役員になって規約改正を行った。(女性/38歳/小売店/販売職・サービス系)
PTAの活動は面倒、というネガティブイメージが先行していますが、実際には少しずつ状況が変化しているようです。実際に従来のPTAをなくし、自主参加のボランティアで学校活動を補佐する体制にした、という学校も。
先頭に立って改革を行うのは難しいかもしれませんが、「変えてほしい」という意思を伝えることで何かしら変わることがあるかもしれません。
まとめ
PTAは、保護者と教師が子どもの生活をよりよくするという目的を共有した組織です。組織を健全に運営するためには、会社と同じように問題点や改善点を挙げて、改善し、検証するサイクルが必要です。機会があれば、PTAに意見を伝えたり活動に参加したり、ひとつでもアクションを起こしてみるのもいいかもしれません。思わぬ発見があるかもしれませんよ。
マイナビ子育て調べ
調査日時:2022年10月23日
調査人数:106人(22歳~40代までのパパ・ママ)
(マイナビ子育て編集部)