毎月借金を返済中! それでも3年で700万円を貯めた共働き家庭の節約術が参考になる!
学費に教育費、日々の食費や日用品費など、子育て中は何かとお金がかかる時期。さらに自分たちの老後資金も必要……。お金に悩めるパパママに向け、子育て中の共働き夫婦に「やってよかった!」家計管理術をインタビュー。今回は旦那さんが抱えた多額の借金を今も返済しながら、3年で貯蓄700万円を達成したおまるさんにお話を聞きました。
借金を返済しつつ、きちんと貯蓄!
今回、お話を聞いたおまるさんは、子どもが0歳のときに旦那さんが“高級外車を買えるくらい”の多額の借金を抱えていることが発覚! 青天の霹靂とも言える事態に大きなショックを受け、当時は泣いて暮らす日々だったとか。
ただ、そこでめげなかったおまるさん。もともと自身も浪費家だった彼女が、書籍やYouTubeなどでお金にまつわる正しい知識を得て、家計を徹底的に見直し! その結果、大幅な生活費の圧縮に成功。現在では、借金完済のゴールが見えてきた一方、並行して進めた貯蓄が0から700万円まで積み上がったと言います。
今回はそんなおまるさんが借金の返済費用と貯蓄するお金を工面するために、家計のどの部分を削ったのか、固定費と変動費に分けて紹介します。
おまるさん夫婦が節約した【固定費】
おまるさんがまず節約に取り掛かったのは、毎月一定額が必ずかかる固定費。とくに大きな効果が見られたのが、住居費と保険料の見直しだったと言います。
【1】住居費――年間60万円近くのコストダウン!
おまるさん:
夫の借金が判明してすぐに引っ越しをしました。当時、私たちが住んでたのは、都内の便利なエリアにある駅徒歩5分の高級賃貸マンション。2LDKで15万円代の家賃を支払っていたので、やや郊外のエリアにある駅徒歩20分の1LDKに引っ越すことに。おかげで、家賃は月8万円台に下がりました。
現在は子どもが大きくなってきたことや、フルリモートの仕事に転職したこともあり、似たような条件の2LDKに引っ越し。家賃は11万円ほどになったものの、最初のマンションに比べると年間約60万円近くを削減できています。
ただ、私たちがこんなふうに身軽に引っ越しできたのは、賃貸だから。我が家は今後もライフステージに合わせて家を選んでいきたいので、将来的に住居を購入することはほとんど考えていません。
【2】保険料――シンプルな補償に乗り換え
おまるさん:
私も夫も知人に勧められるまま入っていた民間保険。死亡保険、介護保険、医療保険、収入補償などをフルカバーしていて、2人合わせて月6〜7万円を支払いにあてていました。
それがお金の勉強で公的保険について学んだことで、我が家にはそこまでの手厚い補償は必要ないのでは?という結論に。すべて解約した今は、補償がシンプルなこくみん共済に夫婦で加入し、月4000円に。年間60万円を超える大幅なコストカットが叶いました。
【3】車両費――車は持たず、電動自転車でどこへでも!
おまるさん:
車はずっと持っていないので、見直したわけではありませんが、持たない選択が大きな節約効果を生んでいます。
私たちも最初から車が不要と思っていたわけではありません。私自身、子どもが生まれたら車は持つものという固定観念があり、過去に検討をしました。
ただ、仕事は在宅、保育園も徒歩圏、食料品の買い物はネットスーパー、服やコスメはネット通販。こんな毎日なので、どうしても必要な場面が少ないんです。車があっても持て余しそうなため、我が家にとっては贅沢品という判断に。使いたいときはレンタカーを利用しています。
ただ、車を持っていないぶん、電動自転車は自分の分と夫の分とで2台所持。休みの日は電動自転車で公園に出かけることが多く、今のところはこれで十分です。
おまるさん夫婦が節約した【変動費】
固定費削減だけでも大きな節約効果があった、おまるさん夫婦の家計。次第に変動費の削減にも目が向くようになったと言います。
【1】食費――ネットスーパーを利用してまとめ買い!
おまるさん:
食費の節約に効果があったのが、まとめ買いです。週に一度、7日分の献立を考え、それに基づいてネットスーパーで買い物をしています。
ネットスーパーは割高なイメージがあるかもしれませんが、毎回配送料無料ライン以上の買い物をしているので、配送にかかるお金はゼロ。雨の日でも持って来てくれるし、たくさんの荷物を運んでくれる。時間コストも短縮できます。私は副業しているので、スーパーを回る時間があるなら、その時間を副業する時間にあてて少しでも稼ぎたい!
ちなみに我が家が利用しているのは、西友のネットスーパー。メインで貯めている楽天ポイントを支払いにあてられるのが嬉しいですね。
こうしたおかげで、ひどいときは8〜10万円もかかっていた食費が、安定して4万円ほど(外食費は含まず)になりました。ちなみに料理は夫のほうが得意で、彼もよくご飯を作ります。夫婦ともに料理ができるのは、毎日の自炊を続けていく上で大きな強みですね。
【2】外食費――ファミレスを5回我慢して焼肉へ
おまるさん:
以前の私は夫のように借金こそないものの、かなりの浪費家。独身のときは週に2〜3度、外で食べる生活でした。それが今は、ほとんど外食しない生活に。月1さえしないこともよくあり、あの頃と全然違いますね(笑)。
ただ、外食が嫌いなわけではないんです。どうせお金を払うなら、本当に自分が望むいいものを食べたい。ファミレスを5回我慢して、その分のお金を1回の焼肉にあてたいなと。
夫も以前は飲み会によく行ってましたが、仕事の関係も多かったです。そのため、転職した今ではほとんど行かなくなりました。休日に家族で出かけたときも近場なら「家に帰れば何かあるからそれでいいよね」と、帰宅して食べることが習慣となっています。
【3】コンビニ代、コーヒー代――“ちりつも”を侮らない
おまるさん:
昔は朝の通勤時に某有名コーヒーショップでコーヒーを買って出社するのが、毎日のルーティンだったんです。でも、これってコーヒー代が500円だとして、500円×20日で月に1万円も支払っていたんですよね。
また、お昼をコンビニで買うことも多かったのですが、ランチのほかに飲み物やお菓子をちょこちょこ買ったりで、無駄にお金を使っていたと思います。
今はコーヒーショップに友達や親類と行くことはあっても、1人ではほぼ立ち寄らないように。コンビニにも行きません。ちょっとしたことだけど、積み重なると大きな額になるので、見逃せないですよね。
クレジットカードの年会費にお金をかける理由
節約生活を送るおまるさん夫婦ですが、切り詰めてばかりかというと、そうではなく、価値を感じるものにはお金をかけているそう。ただ、そのかけ方にもコツがあるようで……。
おまるさん:
我が家はクレジットカードを2枚に絞ってますが、一枚はMarriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カードというアメックスのカードを使っていて、年会費がなんと4万9500円もするんです。なぜそんなに高い年会費を払うのかというと、カードの特典(条件あり)で憧れのラグジュアリーホテルに泊まれるから!
最近では今大人気のザ・リッツ・カールトン日光に宿泊。こちらは私が予約した当時、どの旅行サイトで見ても、一泊15万円はした超高級ホテルです。それが特典を使ったおかげで、宿泊費はなんとゼロに。年会費の元が十分とれていますよね。
私たちは夫婦ともに旅行が大好きですし、息子にはたくさんの体験をしてほしいと考えているため、旅行には価値を置いています。だからこそ、この年会費は意味のある出費です。
お金遣いの荒い夫が変わった!
借金を機にこうしたお金の工夫をたくさんしてきた、おまるさん夫婦。借金を負った当の本人である旦那さんも大きく変化を遂げたそう。
おまるさん:
結婚した当初はお小遣い制度が嫌で、断固別財布を主張していた夫。だけど、借金が明るみになったことで腹を括ったのか、共同財布&お小遣い制度をすんなり承諾。移行しました。今は毎月決まった額のお小遣いを私が現金で渡し、彼はその範囲でやりくりをしています。また、お小遣い以外でどうしても欲しいものがあるときは、必ず私に相談。一回の買い物に散々悩む習慣がついたせいか、彼の物欲も少しずつ薄まってきました。
こんなふうに夫がお金の使い方を改める努力をしていることが、私にとって大きな出来事で! 借金発覚当時は彼に失望したし、喧嘩も多かったけど、それでも彼が少しずつ変わろうとしてくれたから、今があります。
おまるさん:
ただ、夫もある日突然、180度の変化を遂げたわけではありません。夫婦でお金について何度も話し合って取り決めをしたほか、同じ浪費家だった私がまず先に行動して、結果を逐一報告して見せてきた……そんな積み重ねがあって、少しずつ少しずつ変わっていきました。
そもそも彼はお金の使い方に無頓着な一方で、子育ては得意だし、家事も上手。仕事の面でもとても尊敬できる人です。借金発覚時は離婚もよぎったけど、今では思いとどまって本当によかった。おかげで、夫婦仲も深まりました。
家計管理や節約を実行した先に得たもの
最後に「家計管理や節約をしてスタートしてよかったことは?」と聞くと、このように回答してくれたおまるさん。
おまるさん:
お金について自分でなんとかしないといけないことに気づけたことです。昔はいつか誰かがなんとかしてくれるだろう、自然となんとかなるはずだ……そういう考えを漠然と持っていましたが、そんなわけないですよね。
今のままではなんとかならないと気づけたから、生活費の大幅なカットも実現できたし、転職や副業についても行動に移せました。また、そうした経験を経て得たスキルは大きな収穫に。今は子育て中心の生活にシフトしながら、独立して事業をやる!という、新たな目標も生まれました。今後は返済と貯蓄を続けつつ、目標を叶えるための行動も進めていこうと思います。