pecoさん、5歳息子の言葉に感銘「見てるかりゅうちぇる、聞いたか!あんた幸せやで!」
モデルのpeco(ぺこ)さんが1日放送『ボクらの時代』(フジテレビ系)で、今年7月に亡くなったパートナー・りゅうちぇるさんへの思いや、二人の間に生まれた息子について明かしました。
「りゅうちぇるが愛していた証拠が息子自身」
7月にりゅうちぇるさんが亡くなってから、初のテレビ出演となったぺこさん。「私もりゅうちぇるも大好きでお世話になった二人だから」と、親交の深いタレントのSHELLYさん、ぺえさんと話したいと、ぺこさんから声をかけたといいます。
りゅうちぇるさんとぺこさんは2022年8月に婚姻関係を解消し、夫婦ではなく人生のパートナーとして「新しい家族の形」を築いていくと公表。ぺこさんはこの年の1月にカミングアウトを受け、たくさん話し合いを重ねた結果そうなったとあらためて説明しました。
3人はりゅうちぇるさんについて、棘のある言葉でも受け入れたり、ひどい態度を向けられることがあっても相手の気持ちを慮るところがあったと、その優しく繊細な人柄に思いを馳せました。
ぺこさん自身は「甘やかされて育ったので、ダメだよと言われたことがなかった」ため、テレビの世界に入って初めて「自分の意志とは反対のことをしなきゃいけない」という体験をしたといいます。そこで自分の一番大事にしたいもののためにタレントの仕事を控えるように。
しかしSHELLYさんが「りゅうちぇるから聞いてたのは、りゅうちぇるが息子ちゃんに対してすごい甘やかしで、ぺこちゃんが厳しいと。『いいよいいよ』と言われて甘やかされて育ったわりには、結構ピシッと厳しいほうなんだ?」と尋ねると、ぺこさんは「そうですね、毎日怒ってる。そんなにダラダラ食べるんやったら、ほんまにご飯もう下げるで、とか」と厳しさを認めつつ、「でも本人がやりたいことは全部やらせてあげたい」と教育方針を明かしました。
たとえば、「白ごはんにジャムをつけて食べたい」と言われても、とりあえずやらせてみる。そうしたらお子さんは実際にジャムをごはんにのせて食べ「美味しい」とにっこり。そのことをりゅうちぇるさんに話すと、「え、すごい、りゅうも(同じことを)やってたんだけどー!」とうれしそうだったのだといいます。
りゅうちぇるさんがいなくなってしまった今、「どれだけ息子がりゅうちぇるの血を継いでるかにびっくりしている」というぺこさん。すごく優しいところはもちろん、「息子のりゅうちぇるに対してのやさしさとか、りゅうちぇると似てる部分を見つけたときに、涙が出てきたりして」「すごく素晴らしい親だったなあって」と、涙ぐみながら話しました。
「(長男が)3歳のときの写真をりゅうちぇる(の写真)に見せて、『ダダこれ覚えてる?』って話しかけたりとか。それをしてくれてるのがすごくうれしいし、それを息子ができるのはりゅうちぇるがしっかり愛を注いでくれてたからだし」
「寝るときに息子がいつもりゅうちぇるの枕を抱いて寝るんですけど、いつも『みんなにギューしよ。ダダを一番ギューしよって言うんですけど、それもりゅうちぇるが言いそう(な言葉)だな。すごい息子からりゅうちぇるを感じさせられる。りゅうちぇるが愛していた証拠が息子自身というか」
そんなふとした言動にハッとさせられ、また、そういった姿を見ることで自分も前に進めるのだといいます。
「見てるかりゅうちぇる、聞いたか! あんた幸せやで!」
多様性について多く発信しているSHELLYさんに、ぺこさんは「お子さんたちにそういう話をするんですか?」と質問。ぺこさん自身は、「車いすに乗っている子とか、髪の毛がない子とかが普通に出てくる絵本とか(を読んだりする)」そうで、SHELLYさんも「私もやっぱり絵本だね。当たり前に同性カップルやいろんな形の家族が出てくる絵本を読み聞かせしている」と明かしました。
SHELLYさんは離婚を経験していますが、そのときも絵本を使って離婚について説明したそうで、それを聞いたぺこさんも、「私も、りゅうちぇるがカミングアウトしたときに絵本を使って説明した」と共感。
ただ、家でどれだけそうした話をしていても、子どもはあらゆるところから影響を受けるので、急に「ピンクって女の子の色だから」「青は嫌だ、男の子の色だから」などと言い出すこともある、とSHELLYさん。
ぺこさんも同意しつつ、「りゅうちぇるがカミングアウトするもっと前から、近くにぺえがいてくれたから。(息子とは)ぺえが男なのか女なのか、そういうこと話してもないし、思ってもない(意識してない)と思うんですよ」と、ぺえさんの存在が子どもに大事なことを教えてくれていると感じたといいます。
そんなふうに育ってきた息子から突然、「ママのプリンスは誰なの?」と聞かれ、「ダダだったんだけど……」と過去形で返したというぺこさん。「ダダは女の子になったでしょ、だから今はパートナーだよ」と説明したところ、「でも別に、プリンスが男の子じゃなきゃとか、プリンセスが女の子じゃなきゃってわけじゃないでしょ」という言葉が返ってきたのだそう。
「見てるかりゅうちぇる、聞いたか! あんた幸せやで!」「りゅうちぇるがいっぱい思い悩んでた部分を(息子は)すっと受け入れて、まっすぐな気持ちでいてくれる」と、とても感慨深い気持ちになったと明かしました。
また、りゅうちぇるさんが亡くなってもぺこさんたち家族の人生は続きます。ぺこさんは、「息子にとってりゅうちぇるさんが父親なのか母親なのかわからないけど、親であることはずっと変わりない。特殊かもしれないこの家族の形は普通だよって息子も今は思っている。その心のまま大きくなってほしいけど、でも成長していくときっとどこかで、あれ? って思うときが来ると思うし、でもその思いも間違ってないし。そういうときにはSHELLYさんにいっぱい相談させてもらいたい」と、これからの未来を見据えていました。