共働き夫婦の1日スケジュール ファンケル 田村麻衣さんの場合【朝〜日中編】
共働き夫婦にとって仕事と家事・育児の両立は悩みの種。朝起きてから寝るまで分刻みのスケジュールで息つく暇もないのでは? そこで、夫婦の家事分担や子育ての工夫など、忙しい毎日を乗り切るコツを実践しているママに、お話を聞きました。
共働き夫婦の1日スケジュールとは?
家事・育児・仕事と、目まぐるしい日々を送る共働き夫婦。毎日繰り広げられる分刻みのスケジュールのなか、「こんなに忙しいのは自分たちだけ?」「みんなは毎日をどうのりきっているの?」と疑問を持つママやパパに向けて、共働き夫婦の1日のタイムスケジュールをうかがうこの企画。
第23回となる今回は、ファンケルで通信販売の新しいサービスの企画を担当しながら、係長として働くママのタイムスケジュールを朝〜日中編・夜編にわたりインタビュー。朝〜日中編では朝・昼のタイムスケジュールとお仕事の様子をうかがいました。
取材にご協力いただいた方
通販営業本部 営業統括部 戦略企画グループ 係長 田村麻衣さん(40歳)
通販の新しいサービスの企画を担当。現在は2023年8月から始まった「ママパパsmileプログラム」の企画、実施を行う。プライベートでは8歳と5歳の女の子のママ。フレックスのフルタイム勤務で、次女の保育園のお迎えがあるため、朝は7時半から業務を開始し、16時に退社する。夫もファンケル勤務(現在はキリンホールディングスに出向中)。
朝のタイムスケジュール
保育園のお迎え時間から逆算して出勤
――朝は6時には家を出て、7時過ぎには業務を開始しているそうですね。
田村さん はい。16時に退社して、次女の保育園のお迎えを担当しているので、始業時間を早くしています。朝は娘たちのお見送りをせずに、準備はすべて夫におまかせしています。この出社スタイルになったのは、2023年の4月ごろからですね。現在私が担当しているママパパsmileプログラムの準備期間として業務に力を入れていくタイミングで、どうしても仕事に注力したかったんです。
――働き方や家庭内の分担について、夫婦で話し合って決めましたか。
田村さん そうですね。コロナ禍を機に夫婦とも在宅勤務が可能になったので、分担できていると思います。私は資料作成や企画に集中したい日はできるだけ在宅にして、ミーティングが多いときは出社するという形に落ち着きました。今は週3日ほど出社していますが、在宅勤務のときには朝の見送りもできるので、バランスをとっています。
――朝の準備担当のパパはお弁当も作られているそうですね。
田村さん 夏休みなどは、学童に行く上の子のお弁当も作ってくれます。お弁当のおかずは、しっかり作るときもあれば、忙しくて冷凍食品に頼らざるを得ないときもありますが、うさぎさんのピックなどを使って飾りつけをかわいくして、見た目を工夫しているようです。
――お子さんも嬉しいですね! 出産後、フルタイム勤務にしたのはいつからですか?
田村さん 長女の産後は9時から16時の時短勤務にしていましたが、次女が生まれて復帰してからは、フレックスタイム制に加えて、在宅勤務が可能になったこともあって、フルタイム勤務になりました。もともと時短で復帰する予定でしたが、制度を利用して時間をうまく活用しながら働けるようになったと思います。コロナ禍で社会が変わって、以前であれば難しかった働き方も実現できるようになったことが、今はとても助かっていますね。
勤務中のタイムスケジュール
リアルなママの声を集めながらプロジェクトを遂行!
――普段の業務内容を教えてください。
田村さん ママパパsmileプログラムの業務が中心で、すでにご登録いただいているお客様に対して喜んでいただけるようなサービス内容や企画の検討と、新しいお客様の登録促進、イベントなどを考えています。
このプログラムを立ち上げるにあたって、私自身がママということもあり、当初から育児が大変なママ・パパに向けて、少しでも応援できるようなサービスを提供したいという思いがありました。
また、今は共働きのご家庭も増えていると思うので、誰かに応援してもらいたいとか、ほめてもらいたいという気持ちがあるのではないかと考えていました。子育て中のママやパパが持つ悩みに寄り添いながら、子育て世代を応援したい!という思いから始まったんです。
――具体的に、「ママパパsmileプログラム」とはどういうものなのですか?
田村さん ファンケルオンラインにあるママパパsmileプログラムの登録ページでお子様の情報を登録していただくと、すぐにご利用いただけるサービスです。登録後は気軽にファンケル商品のお買い物を楽しんでいただけるように、通信販売の送料無料、月に1回お子様の年齢に合わせた子育て情報やキャンペーンのメルマガをお届け、約35品目ある対象商品をいつでも5%オフでご購入できるなどの特典があります。対象年齢は妊娠中や0歳から15歳までのお子様がいるママとパパなので、長期間特典をご利用いただけます。
――未就学児に限らず、長期間いつでも特典が受けられるのですね。
田村さん そうなんです。子育て応援サービスは他社様にもたくさんあると思いますが、「3歳まで」など小さいお子様を対象としたサービスが多いので、長くご利用いただけるように15歳までとしました。
通信販売だけでなく直営店舗も含めて開始したサービスなので、お子様に喜んでもらえて、お母様が足を運びやすくなるサービスを考えることもポイントでした。
周りのママや社内のママたちに子育てのお悩みについてアンケートを実施したところ「子どもを連れてお店でゆっくり買い物をすることが難しい」「なかなか野菜を食べてくれない」といった声も少なくありませんでした。
そういったご意見も踏まえて、店舗では一緒にご来店いただいたお子様へのシールやぬりえのプレゼント、月1回砂糖不使用の野菜ジュースの無料プレゼントも実施しています。
――リアルなママたちの声が活きているのですね。
田村さん 店舗でお子様が特典を楽しんでいる間に、お母様にはゆっくりお買い物を楽しんでいただきます。そして、お子様が大きくなったときに「お母さんとあのお店によく行ったよね」と、思い出してもらえるような存在になると嬉しいなと思っています。
長期的には、そのお子様が大きくなったときに、ファンケルの化粧品を使うことが選択肢の1つとして残ってくれたらいいなと思いますね。
――娘さんたちに意見をうかがうこともありますか。
田村さん 店舗でプレゼントしているぬりえは、娘たちにサンプルを見せて、どれがいいか聞いたことがあります! 大人が仕事目線で考えるものとは違って、率直に子どもが欲しくなるものや、好きなものを知ることができるので参考になります。
実際に娘たちも、プログラムを開始してから店舗でジュースがもらえるので、お店に行きたいと言ってくれたり、野菜ジュースをとても気に入ってくれて、通販で箱買いをしたりという広がりも見えました。
移動時間は貴重な情報収集の時間
――仕事の効率を上げるために工夫していることや、習慣にしていることはありますか。
田村さん 家から会社までの移動時間が長いので、電車に乗っている間、仕事に関連するニュースなど必要な情報収集を徹底しています。
朝は会社に着いてすぐに仕事が始められるように電車内で準備をして、帰宅中の電車内では明日やることを考える時間にあてています。ここが唯一の1人時間でもあるので、有益な情報をしっかり集めるように意識しています。
在宅勤務の日は移動がないぶん、時間に余裕があります。集中して取り組める時間として、資料作りや頭の中で構想を練る時間にしています。
――日中はミーティングをしている時間が多いですか。
田村さん お客様のライフスタイルに寄り添った商品の提案や店舗との連動性、次に通販でどういった施策を実施するかなど、常に検討しています。
周りのママへのヒアリングもよく行いますが、季節によって悩みは変わりますし、お子様の年齢が未就学児か中学生かでは、悩みも全く違います。そういったヒアリングから新たなヒントを得て、さまざまな部署とのミーティングも増えていますね。
――どんな悩みが寄せられることが多いのでしょうか。
田村さん 私自身は、娘たちもだんだん大きくなってきたものの、まだ完全には手が離せない時期なんですよね。でも、もっと大きい子を育てるお母様は、むしろ子どもと一緒にいる時間が減ってしまったことが悩みというお声もいただきました。
子どもと一緒のことができる時間が減ってしまったのは、自由が増える反面、寂しいというお声をいただいて。
それに対しては、私のイメージとは全然違うところもあったので、例えば親子で一緒に参加できるイベントの機会を設けるなど、ファンケルを通じて親子の絆が深まるような遊び体験を考えたいと思っています。
――子どもが小さいと自分の時間も取りづらいものですが、お悩みが逆転するときがくるんですね。
田村さん そうなんですよ。子どもと親が一緒にすごせる時間は、とても短いんだなと感じますよね。そう考えると、子どもが小さい今はとても大変ですが、今だけしかできないこともたくさんあると思います。
その気持ちにうまく寄り添いながら、何か形にできるといいなと思います。
(取材・文:宮本貴世、撮影: 佐藤 登志雄、イラスト:ぺぷり/マイナビ子育て編集部)