「ママ、ここ最高!」クルマ好きの息子が大興奮! 思わず3時間も滞在してしまったそのワケとは?【Hondaウエルカムプラザ青山】
「クルマ好きの子どもを連れてどこ行こう?」そんなお悩みはありませんか。クルマを買う気もないのに販売店に行くのは気が引けるし、展示車を見るだけの博物館では子どもも退屈しがち。そこでおすすめなのが、【Hondaウエルカムプラザ青山】です。ふらっと立ち寄ったつもりがまさかの長時間滞在となった、その魅力をお伝えします!
ホンダファンのみのならず、親子連れにも隠れた人気の【Hondaウエルカムプラザ青山】
港区南青山のホンダ本社ビル1階にある【Hondaウエルカムプラザ青山】は、「誰でも気軽に立ち寄れる憩いの場」がコンセプトのショールームです。くつろぎの空間には、ホンダの最新のバイクやクルマを中心に展示。
販売するのではなく、製品や企業姿勢を発信することが目的の場なので、クルマを買うつもりがない人でも気軽に訪れられるのが魅力です。
展示車両を眺めながら飲食できるカフェや、ホンダのグッズを販売しているショップも併設され、“ホンダファンの聖地”とも言われる場所なんですよ。
そんな【Hondaウエルカムプラザ青山】ですが、じつは子ども連れにも隠れた人気スポット。というのも、館内には授乳室やおむつ交換台、多目的トイレが備えられ、カフェにはミルク用のお湯やベビーチェアの用意もあり、赤ちゃん&子ども連れのファミリーにとってもやさしい施設なんです。
予約不要、入場料無料だから、思い立った日にふらっと遊びに行けるのも嬉しいですよね。
Hondaウエルカムプラザ青山 基本DATA
■所在地:東京都港区南青山2-1-1 Honda青山ビル1階
■TEL:03-3423-4118
■開館時間:10:00~18:00 ※混雑時は入館制限を実施
■休館日:年末年始 ※詳細は公式HPを参照
■予約:見学のみ場合は不要。学習見学プログラムに参加する場合は、事前予約が必要 ※詳細は公式HPを参照
■料⾦:無料
■アクセス:
東京メトロ銀座線/東京メトロ半蔵門線/都営大江戸線「青山一丁目駅」で下車し、5番出口すぐ
■駐⾞場:なし
■トイレ:あり
■⾷事:館内のカフェ「MILES Honda Cafe」に軽食あり
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※以上情報は変更がある場合がありますので、詳しくはHP等でご確認ください。
これがショールーム? いざ行ってみると、気軽に入りやすい雰囲気に驚き!
【Hondaウエルカムプラザ青山】があるのは、我が家には普段全く縁のないオシャレな街・南青山。ということで、ちょっぴり緊張しながら小3の息子を連れて向かいました。
行き方は、最寄りの「青山一丁目駅」の5番出口を出てすぐです。
右手に見えているカフェ併設のショールームが、【Hondaウエルカムプラザ青山】です。
クルマ移動に慣れている息子は、電車で出かけると「え、また歩くのー?」とよく愚痴をこぼしますが、こちらはほぼ駅直結なのでそんなヒマもなく着いてしまうのがいいところです(笑)。
駅の出口からすぐのところにも入り口はありましたが、せっかくなので正面エントランスに回ってみました。
ひゃあー、オシャレ! 木目を基調としたデザインは、上質で洗練された雰囲気ながら、どこかホッとするようなやさしいぬくもりを感じさせてくれます。
正面エントランスから入ると、まず目に飛び込んでくるのが「ワイガヤの木」。
ホンダの海外事業所がある国々の植物を集めた「ワイガヤの木」は、役職や年齢、性別を越えて気軽に“ワイワイガヤガヤ”と話し合う、ホンダ伝統のコミュニケーションがルーツ。
種類の異なる木が根をはり合うことで、お互いがより強くなるという植物の在り方から、それぞれが自由に意見を出し合う多様性を表現しているんですって。素敵ですね! 水の流れる壁は、緑とあいまって深い癒しを与えてくれます。
奥に進むとバイクやクルマが展示してあり、息子の目がキラリ。
クルマのショールームといえば、白くてピカピカ光る床のイメージが強いですが、こちらはめずらしいフローリング。木のぬくもりが温かく迎えてくれ、親しみやすく、気軽に入れる雰囲気がいいですね。
まずは見学プログラムから! 案内役「Hondaスマイル」さんのおもてなしに感動
展示車両も気になるところですが、先に「学習見学プログラム(※)」に参加することに。内容は中学生向けとのことですが、「ちょっと難しくても、親子でいっしょに楽しめたらいいな」という軽い気持ちで申し込んでみました。
プログラムを進行するのは、【Hondaウエルカムプラザ青山】で“ホンダの顔”として来場者をご案内する「Hondaスマイル」さんです。
※修学旅行や校外学習などの学習見学を目的とした、無料の説明プログラム(所要時間は約50分)。事前予約制。詳しくは公式HP参照
製品の案内や各種イベントの進行のほかに、お客さまのカーライフやバイクライフの相談にも応じているHondaスマイルさん。ホンダのことで知らないことはないとも言われるスペシャリストなんですよ。頼もしい~!
見学プログラムが実施されるのは、なんとカフェのテーブル席。
リラックスした雰囲気で楽しめるのがいいですよね。ワクワクを胸に、いざプログラムのスタート!
はじめに学ぶのは、創業から現在までのホンダの歩み。ホンダの創業者・本田宗一郎氏は、「天才的技術者」と呼ばれるいっぽうで、実は経営が苦手だったのだとか。そこで彼の右腕に徹し、生涯支え続けたのが名参謀といわれた藤沢武夫氏だそうです。
こちらは、本田宗一郎氏が開発した自転車用補助エンジン。通称「バタバタ」です。
試作車の燃料タンクは、なんと湯たんぽだったというから驚きですよね。そしてこのバタバタを進化させてつくったのが、“世界一売れたバイク”というギネス記録も持っているあの名車「スーパーカブ」です。ホンダの原点は、クルマではなく、バイクだったというのは意外でした。
子どもの心もグッとつかむ、トーク上手なHondaスマイルさん。途中息子には少し難しい話も出てきましたが、どんどん話に引き込まれているようでしたよ。
ホンダについての紹介を聞いたあとは、ホンダにまつわるクイズが出題されます。
クイズで勝ち残った人にはプレゼントがもらえると聞き、闘志をみなぎらせる息子。
しかしいざクイズに挑戦してみると、先ほどの紹介にはなかった内容の思わぬ難問も。全問正解は無理かぁと諦めましたが……
Hondaスマイルさんが助け船を出してくれたおかげで、見事全問正解! プレゼントをゲットすることができ、大喜びの息子でした。
Hondaスマイルさんの深い知識もさることながら、来場者を心から楽しませるためのさりげない「おもてなし」に感動。子どもを子ども扱いせず、1人の人として尊重する姿勢がとても印象的でした。
【Hondaウエルカムプラザ青山】では、展示車両のことやホンダ社についてなど知りたいことがあれば、いつでもHondaスマイルさんに質問できます。ぜひ気軽に話しかけてみてくださいね。
いよいよ展示車を見学! ほとんどのクルマに乗り込みOKなのが嬉しい
続いては、お待ちかねの展示エリアへ。
屋内と屋外の2か所があるのですが、隣にいる息子が「もう待ちきれない~!!」という顔をしていたので、先に目の前にある屋内展示エリアを見学することにしました(笑)。
息子が真っ先に駆け寄ったのは、中央でひときわ存在感を放っていた赤いボディの「WR-V」。
ホンダのSUVといえば「ヴェゼル」は知っていた筆者と息子ですが、「WR-V」の存在は今回初めて知りました。
日本の道路に最適なコンパクトボディと、力強さを感じさせるデザインが特徴だそう。たしかに見た目のインパクトがすごい!
こちらに展示してある車両は、特別なものを除き基本的に乗り込みOK。ということで、さっそく運転席へ。
背が低いので運転席に座っている姿が外から確認しづらい息子ですが(笑)、車内でのふるまいは大人顔負け!?
シートをいちばん前にスライドさせて自分仕様に調整したら、ハンドルを握ったり、ウインカーを動かしたりして、ドライブ気分を満喫していました。思うまま自由に車内を触れるから、クルマ好きキッズの欲望をしっかり満たしてくれそう!
お次は、ホンダの唯一のセダン「アコード」に乗車。
セダンなのにスポーティーなルックスと、しっとりと落ち着いた内装が素敵ですね。
まるで購入を検討しているかのように、クルマの細部をチェックする息子。楽しそう~!
クルマに乗り込んでも誰も寄ってこないから、気楽にじっくり楽しむことができるのが嬉しい!
続いて乗車したのは、ホンダの最上級ミニバン「オデッセイ」。
「走るラウンジ」というコンセプトどおり、高級感あふれるインテリアでゆったり過ごせそうです。
車内をあちこち触っているうちに、2列目シートの「電動オットマン」機能に気づいた息子。楽しそうに、上げ下げの操作を繰り返していました。それにしてもこの快適性に慣れたら、もう普通のクルマに戻れないのでは……!?
こちらは、ホンダのF1参戦60周年記念の特別展示。
歴史に名を刻んだ元F1ドライバーであり、現在はホンダ・レーシングで若手ドライバーの育成を務める佐藤琢磨氏のマシンです。残念ながら乗り込むことはできませんでしたが、F1マシンをこんなに間近で見られるなんて嬉しすぎ! 息子も興味津々で眺めていました。
展示エリアのバイクも、基本的にはすべて触ったりまたがったりしてOK。
普段はさほどバイクに興味のない息子ですが、ホンダならではの、カッコいいデザインがハートに刺さったよう。
展示された全車種のバイクにまたがり、乗り心地を体感していました。
屋内展示を全部見終えたので、屋外へ移動。
展示されていたのは、左から高級感のあるSUV「ZR-V」、子育てファミリーに人気のミニバン「ステップワゴン」、今最も売れている軽自動車と言われる「N-BOX」、居住性バツグンのコンパクトカー「フィット」。
こちらも全車両、乗り込みOKです。
もちろん全部のクルマを制覇した息子。屋内・屋外ともに、自由気ままな乗り込み体験をすっかり満喫した様子でした。
この日の展示には、息子の本命「シビック」がなかったのが残念。でも、次回来るときの楽しみができたかな(笑)。
親子でゆったりくつろげるカフェは、見学途中の休憩にぴったり!
ふと気づけばもうお昼過ぎ。お腹もペコペコだったので、館内に併設の「マイルズ ホンダ カフェ」で軽食をとることにしました。
南青山という場所柄、きっとお値段もはるのだろうと思っていたのですが……
意外にもリーズナブルで拍子抜けしてしまいました!
注文した飲み物とスイーツを受け取ってカウンター席に行くと、おや!?
なんといちばん手前の座席は、バイクのシートになっていました。
ちょっとお疲れ気味だった息子ですが、運よくバイクのシートを確保できてテンションアップ! 楽しそうに食事を楽しんでいました。
木や石材など、自然のものをふんだんに取り入れた心地よい内装のカフェは、くつろぎ感バッチリ。親子でまったりとした時間を過ごすことができました。
カフェでの嬉しいサービスは、無料で飲める「宗一郎の水」。
この「宗一郎の水」は、ホンダ本社ビルの地下にある、樹齢200年以上のカナダ産ヒバでつくられた大樽に貯水して得られたもの。ヒバ樽には、カルキ臭を取り、水をまろかやかにする効果があるんですって。
「みなさんにおいしい水を飲んで欲しい」という本田宗一郎氏の想いから、ビルの飲料水は全てこのヒバ樽を通しているそうですよ。すごいですよね~。
実際に飲んでみたところ、とってもまろやかでおいしいお水でした。
遊びに行くなら要チェック! 息子がハマった館内のおすすめスポット3選
クルマやバイクの展示エリアだけでも充分に楽しめる【Hondaウエルカムプラザ青山】ですが、館内にはほかにも魅力的なスポットがいっぱい。せっかく遊びに行くのなら、我が家の息子もハマった以下の3つのスポットをぜひチェックしてみてください。
まず1つ目は、タッチで簡単に操作できる大型のデジタルサイネージ「Hondaデジタルウォール」。
国内ではもう見られない製品や、それを使う人々の暮らし、ホンダ社のさまざまな取り組みを知ることができます。
画面に映ったゴーカートが気になったようで、「もう1回見たい!」と何度もタッチする息子。「もう行くよ~」と促しても、なかなか離れることができないほどハマっていました。
我が家が見学している最中に、近所の保育園の子どもたちも遊びに来ていて、このデジタルウォールで楽そうに遊んでいましたよ。
続く2つ目は、Hondaスマイルさんに教えてもらった「木人(こびと)さん」。
ホンダが運営する栃木県のテーマパーク「モビリティリゾートもてぎ」内にある「ハローウッズの森」。そこで生まれた木人さんは、森の枯れ木に意思を吹き込んで形づくった生命(いのち)の循環のシンボルです。そんな木人さんに、ここ【Hondaウエルカムプラザ青山】でも出会うことができるんです。
館内のあちこちに隠れている木人さんを見つけては、「あ、ここにいたね!」と嬉しそうに報告してくれる息子。親子で“木人さん探し”も楽しいですよ!
そして3つ目は、ホンダグッズを販売しているショップ。
ホンダの熱烈なファンが欲しがりそうなウエアやキャップから、息子の大好きなトミカやレゴブロックなどのおもちゃまであり、充実のラインナップです。これは見ているだけも楽しい~!
「来場記念にトミカでも買っていく?」と息子に伝えたところ、「こっちがいいな!」と1/64スケールのNSXのミニカーのガチャを希望。
ガチャで当てたNSXは、さっそく開封。
ショールーム外の歩道脇の植え込みのヘリで走らせて遊んでいました。
まとめ
展示された車両を見るだけでなく、自由に乗り込んだり触ったりする体験ができ、クルマ好きキッズの欲望をとことん満たしてくれる【Hondaウエルカムプラザ青山】。
まさにクルマ好きキッズの聖地とも呼べそうな場所です。
訪れる前は1時間半ぐらいで見終えてしまうと思っていた筆者ですが、実際は3時間も滞在してしまったことに自分でもビックリ。
見どころがいっぱいなことに加え、ゆったりくつろげるカフェで休憩を挟みながらじっくり見学できたのが、長時間楽しめた理由だと思います。息子も「ここ最高! また来たいな~!!」と大満足の様子でしたよ。
ちなみにホンダ本社ビルは、2030年完成を目標に新たなビルへの建て替えが決まり、2025年春にはビルの解体が予定されています。ビルの解体が始まったら【Hondaウエルカムプラザ青山】も、ここでの営業はお休みとなりそう。ぜひその前に、お子さんといっしょに足を運んでみてください。
(文・撮影:あゆーや/アソンデミエータ)