
息子が読んでいる漫画に、過激な性描写があることに気づいた父親「漫画の内容がどんどんエスカレートしている」
漫画やアニメが趣味という子は珍しくありませんが、親としてはアダルト要素を含む作品の扱いに苦慮することもあるのでは。中学生の息子が読んでいる漫画に、性描写が含まれていることがわかり、心配したお父さんから寄せられたエピソードをご紹介します。

<投稿主:49歳男性 / 子:14歳男子>
漫画好きの息子がアダルトものに手を出すようになり……

現在中学生の息子がいる父親です。
息子はもともと漫画が好きで、小学生の頃からお小遣いのすべてを漫画本の購入に使っていたほど熱心だったようです。
小さいうちはいわゆるスポーツ系や戦闘ものが中心の少年漫画を読んでいましたが、中学生になる頃から徐々にアダルト要素を含むものを購入するようになっていきました。
先日読みかけの漫画を覗いてみたところ、リアルなセックスシーンが描かれるなど、その内容がどんどん過激なものにエスカレートしているようで、正直驚いてしまって……。
スマホで読んでいる漫画の内容はもはやわからない

ラブシーンの描写があるとしても、普通の恋愛物ならまあ良いのですが、かなりゆがんだ異常な性指向を含むものも見受けられました。
息子がどれだけ実生活での性体験があるかわかりませんが、まだ性の入り口に差しかかったばかりの14歳。このままでは間違った方向に成長していくのではないかと、父親としてとても心配です。
とは言っても子どもの趣味にまで踏み込むのも躊躇してしまい、どういった対応をすればよいか困り果てているのが現状。
息子は最近ではスマホでも漫画を読んでいるようで、こうなるとどんな内容のものを読んでいるのか把握すらできなくなって、手の施しようがありません。

父親である自分が中学生の頃は、毎日のように部活動に打ち込んでいて、割と健全な学生生活を送っていたものでしたが、息子は何の部活にも所属していません。ほかに熱中することがないということも、変な趣味にはまっていく一因になっているのではないでしょうか。
自分自身は、このような趣味を持った経験がなく、息子が今後どのようになっていくか想像もできていない状況です。
つきまといやストーカー殺人、幼児の誘拐などゆがんだ性にまつわるニュースが連日あとを絶たない昨今。もしかして息子も将来、異常な犯罪に手を染めるような人間になってしまうのではないか……と思うと恐怖でしかありません。
(※編集部に寄せられた実際のエピソードを元に再構成しています)
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我が子が過激な性描写のある漫画を読んでいると知り、激しく動揺しているお父さん。
上記の体験談について、産婦人科医のサッコ先生こと高橋幸子先生の解説をお届けします。
子どもに伝えてほしい「アダルトコンテンツの大前提」
相談者の親子は同性同士なので、「過激な性の漫画を見ていることに親が気がついたよ」、となんとなく伝えられるといいと思います。
その上で、できれば次の2つの大前提を伝えてほしいです。
1つは、アダルトコンテンツは18歳以上の分別のある大人のためのものだということ。
2つ目にアダルトコンテンツは主に男性側の妄想で作られたフィクションであるということ。
最近ではスマートフォンなどで歪んだアダルトコンテンツが目に入りやすい環境があります。
その環境が悪いのであって、見ているその子が悪いわけではありません。ネット漫画や動画であれば、見られないようにアクセス制限をかけた方がいいです。
制限がかけられず、アダルトコンテンツが見られる状況が続くなら「このコンテンツの内容は正しいことではないよ」と伝えられたほうがいいと思います。
漫画が好きなお子さんだったら、まずは、漫画で書かれている性教育の本を与えて、正しい性の知識を伝えてあげてください。

(高橋先生取材・文:早川奈緒子/構成:マイナビ子育て編集部)