中学受験専門塾に通わせるならどこがいい? 保護者のための塾選びのポイント
お子さんの中学受験を考えている家庭は、3年生がひとつのタイミング。というのも、中学受験塾のカリキュラムは、一般的に小3の2月からスタートするからです。でも塾もたくさんあって迷いますよね。「うちの子にはどの塾が合っているんだろう?」と悩む保護者さんに向けて、中学受験指導者・みみずく先生が塾選びのポイントをお伝えします。
大手塾を選ぶための基準は、塾の雰囲気とサポート体制
中学受験で勉強する内容は、小学校の学習内容を土台としつつも、それより高度で難しくなります。
そのため、保護者は、カリキュラムが充実した大手塾に子供を通わせることを考えます。
どのような基準で大手塾を選べばよいのでしょうか?
塾の雰囲気が子供の性格と合っているかどうかを確認
大手塾の中でも、「サピックス」「日能研」「四谷大塚」「早稲田アカデミー」が特に人気です。
4つの塾はどこも同じようなものというわけではなく、それぞれ違いがあります。
カリキュラムは塾のHPなどに公開されているので検討しやすいと思います。
一方、塾の雰囲気やサポート体制については、外部からはわからない場合がほとんどです。
そのため、入塾前の面談や体験授業でしっかりチェックする必要があります。
まず、塾の雰囲気が子供の性格と合っているかどうかは要確認です。
一般的に「早稲田アカデミーは熱血」といわれます。
そのため、「自分に寄り添って、熱く励ましてほしい」という子供なら、早稲田アカデミーに合うでしょう。
逆に、「自分のことは自分でやりたいから放っておいて!」という子供には合わない可能性があります。
塾と子供の相性は、カリキュラムの違い以上に大切です。
ここで判断を誤ると、子供が塾に行きたがらなくなり、受験勉強にも支障をきたします。
塾がどれくらい家庭学習をサポートしてくれるのかをチェック
次に、塾がどれくらい家庭学習をサポートしてくれるのかもチェックするとよいでしょう。
4つの大手塾の中でも、保護者のフォローが前提となっている塾もあれば、質問対応や補習などが多く塾内で学習が完結しやすい塾もあります。
サピックスの平常授業では、「デイリーサピックス」と「デイリーサポート」という教材が毎時間配布されます。
これらの教材の整理や管理、問題の取捨選択、子供の疑問への対応などは、保護者が中心となっておこないます。
保護者に子供の勉強をフォローできる時間的余裕があるなら、サピックスでも十分にやっていけるでしょう。
一方、共働きなどで子供の勉強に付き合う時間を確保できない保護者は大変かもしれません。
大手塾との併用で効果を発揮する個別指導塾と専門塾
大手塾以外にも、個別指導塾や国語や算数などの専門塾があります。
これらの塾を受験勉強の中心に据えると割高になるので、大手塾との併用が現実的でしょう。
個別指導塾では大手塾のフォローや苦手分野の補習を
個別指導塾では、1人の先生が1~3人の生徒を教えることが多いです。
決まったカリキュラムに沿って教えるよりも、大手塾のフォローや苦手分野の補習を行うことが多いようです。
生徒や保護者の要望に合わせてくれるのも個別指導塾の魅力です。
日能研には、「ユリウス」という系列の個別指導塾があります。
ユリウスは、日能研とカリキュラムや受験情報を共有し、日能研のテキストである「本科教室」や「栄冠への道」を使って指導してくれます。
そのため、日能研に通う子供のサポートに最適です。
他の大手塾についても、子供が塾の授業でつまずいたら、まずは系列の個別指導塾を検討するとよいでしょう。
また、塾での成績アップに特化した「個別指導のSS-1」では、プロ講師がマンツーマン指導を行います。
通っている塾を上手に利用したい子供や保護者に最適です。
専門塾は得意科目をさらに伸ばしたい生徒にもおすすめ
国語や算数などの専門塾は、大手塾とは一味違ったカリキュラムで授業が進みます。
その分野でカリスマ的な人気を誇る講師が授業を担当することもあります。
「ふくしま国語塾」は、『ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集』などの著者、福嶋隆史氏が主宰する国語専門塾です。
漠然と捕らえられがちな「国語力」を「論理的思考力=3つの力(言いかえる力・くらべる力・たどる力)」と定義し、それをふまえた指導を展開します。
こうした専門塾は、苦手科目を克服したい生徒だけでなく、得意科目をさらに伸ばしたい生徒にもおすすめです。
ただし、専門塾と大手塾とで教え方が違っている場合もあるので注意が必要です。
中学受験では、塾選びが合否の鍵を握る
中学受験では、塾選びが合否の鍵を握るといっても過言ではありません。
「近所の塾だから」という理由で何となく入塾したら、子供と相性が悪くて転塾……。
そんなことになると、時間も費用も労力も無駄になります。
事前にしっかり調べて、受験本番まで通い続けられる塾を見つけましょう。