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2024年09月13日 07:22 更新

本来の魅力を損ない、人にネガティブな印象を抱かせてしまう「表情の癖」とは?|美しい表情#2

本人は意識していないような、ちょっとした「表情の癖」が、他の人にネガティブに映ることがあります。

世界的フォトグラファーであるジョー・モリヤマさんは、世界中の著名人を含め2万人以上のポートレートを撮影してきました。そんな彼が説く“表情と魅力の方程式”について、著書『美しい表情は人生を変える』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)よりお届けします。

今回のテーマは「ネガティブ筋の撃退法」。人にネガティブな印象を与える表情の癖とは――

『美しい表情は人生を変える』より

大事なのは「しない努力」

表情が素敵なモデルや女優は、撮影をとにかく楽しんでいて、決してがんばってはいないものです。

そしてそれが内側から自然と湧き上がってくる魅力へとつながっているのだと僕は思います。

では、自然と湧き上がってくる魅力を損なわせるものはなんでしょうか?

その多くは余計な力を入れてしまうこと。それが、「ネガティブな印象を与える表情の癖」となるのです。ちなみに、僕はこの余計な力のことを「ネガティブ筋」と呼んでいます。

美しい表情を手に入れるためのトレーニングは、無意識のうちにネガティブ筋に無駄な力を入れてしまうことを「しない努力」、つまり余計な力を入れない練習から始まります。

ここでは美しい表情のための「しないトレーニング」を紹介します。

しないトレーニング① 眉間にシワを寄せない

眉間はネガティブな表情を与える部位の代表格です。眩しかったり、寒かったり暑かったりすると眉間には特に力が入りがちですよね。

中には普通に歩いているときでさえ、眉間にシワを寄せてネガティブな表情になっている人がいます。また、スマホを見るとき、いつの間にか、眉間にシワを寄せていませんか? 険しい顔でスマホを覗き込んでいる美人よりも、涼しげに柔らかな表情で見ている人のほうが、側から見て絶対に素敵です。

だから、眉間にシワを寄せる癖のある人は、癖を直すポイントを決めて、少しずつ意識的に直して行きましょう。

眩しくて険しい表情になってしまうとき、眩しくないフリをするのは苦痛ですから、目を一度つむり、10秒くらい太陽をまぶた越しに見てみてください。その後一旦視線を下ろして、目を開いてみると、あまり眩しさを感じなくなるはずですよ。

また、「スマホを見る」とか「本を読む」という行為の前には、2、3秒目をつむってネガティブな表情になっていないか確認したり、眉を2、3回持ち上げたりしておでこをほぐすことも効果的です。

しないトレーニング② 人と話しているときに目をそらさない

心の中に不安な気持ちが常にある人は、他人から目をそらしてしまったり、つい睨んだりしてしまいがちです。これらの目の動きは、自己否定感や他人からの脅威を感じながら生きていることの表れでもあります。

でも、その自己否定感が思い過ごしなら? その脅威が勘違いなら?

もしかするとあなたは、自分に対しても、相手に対しても、とても失礼なことをしているかもしれません。

人と話す時は、相手の目(黒目の中心)を見るように心がけてください。左目でも、右目でも結構です。見やすいほうの相手の目を両目で見てください。もし息苦しく感じたら、一度目をそらして遠くを見て、もう一方の目に焦点を移してください。これを続けることで、無駄な力が抜け、相手への配慮の意思表示がしっかりとできるようになります。

しないトレーニング③ 目を思い切り見開かない

※画像はイメージです

メイクをしていて、最終確認で鏡を見るとき、キメ顔をして、目を見開いている人は要注意です。

このネガティブな表情は、無意識に浮かべてしまうものですが、それを自覚する方法は簡単です。

左右のもみあげから100本ずつ髪の毛を束にして、つむじのあたりでゴムで結んでください。髪の毛が短くてゴムで結べない人はおでこの生え際から5センチぐらいのところにピンを挿しておくと良いでしょう。

それで1日過ごしてみて、こめかみに引っ張られる感覚があるときは、目元に必要以上に力が入っているサインです。

目を大きく見せようとするときだけでなく、眉間にシワを寄せたりしてもこめかみに引っ張られる感覚があるはずです。

そういう違和感があるときは、無駄な筋肉を使っているときなので、力を抜くことを意識しましょう。

こうやってネガティブ筋に自覚的になれば、それを改善していくことができます。

目元の無駄な力を抜く習慣ができれば、日常的に自分の魅力を十分に出せるスタート地点にやっと立てたことになります。

表情の「休憩」でネガティブ筋を撃退

みなさんは、疲れているときはどんな表情をしていますか?

疲れているときは表情になんて意識が向かないと考えるかもしれませんが、実は疲れ切っているときこそ、表情においては一番美しい「基本顔」に近いのです。なぜかと言うと、疲れているぶん、目元も口元も無駄に力む余裕がない=ネガティブ筋が出てこないからです。

だから疲れているときは背筋だけちゃんと伸ばしてさえいれば、意外なくらい自然体でかつ、美しくいられます。あとは、「口角を気持ち上げる」ことだけ意識できれば、もうそれだけで理想形に近いのです。

ネガティブ筋を撃退するのに効果的なのは、次のようなタイミングで表情の休憩時間を確保することです。

あくび

あくびは眠くなったときに誰にでも起こる生理現象ですが、顔中の筋肉をほぐすのにとても有効です。あくびは別の人のあくびを誘導するので、あくびをしている人が目の前にいたら、我慢せずにその誘いに身を任せ、表情を一旦リセットしましょう。

※画像はイメージです

クシャミ

クシャミをすると、体は完全に力を抜くことができます。だから「必ず」リセットされますが、大事なのはこのほぐれた状態を記憶しておくことです。

クシャミをしたタイミングで、こめかみや、目頭の上を押さえたりして、自分自身の筋肉がほぐれているか確認してみてください。そしてその状態をしっかり記憶してください。

深呼吸

現代人の生活は何かとペースが速すぎるため、呼吸が浅くなりがちと言われています。

「歩くとき」や、「立ち止まったとき」には必ず呼吸を整える習慣を持ちましょう。

歩いているときは、息を鼻から吸いながら4歩を歩いたら、息を鼻から吐いて4歩歩くペースで息をする。このときに眉間は力を抜くこともお忘れなく。

街中では周りのスピードに流されないように、ときどき立ち止まり、肺が酸素で満たされるまで、丁寧に深呼吸する癖をつけましょう。

深呼吸することで、顔の筋肉にかかるストレスもだいぶ軽減されることに気がつくと思います。

また、気分がイライラしているときは呼吸が浅くなっているので、目をつむって心を落ち着けるように、4秒息を吸って、4秒息を吐いてください。

入眠儀式

ベッドに入ったら、手のひらを天井に向けながら、全身の力を抜くというヨガの手法を試してみてください。自分が無意識に力を入れていることにハッとすると思います。また顔の筋肉が外に広がっていくように意識し、その後に力を抜くことで、ネガティブな感情を軽減させることができます。

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