【戸建て世帯1,000人に調査】防災グッズは揃っているのに……“停電対策”までできている家庭はわずか3割に
太陽光発電と蓄電池施工を専門に手がける「ECODA(エコダ)」はこのほど、戸建ての持ち家に住む20〜50代の男女を対象に、「家庭での防災対策と電力確保の実態」に関する調査を行いました。
「家庭での防災」の重要性が増すなか、"継続的な対策"は万全?
1月17日は、阪神・淡路大震災の教訓をもとに「防災とボランティアの日」と制定されており、今年も各地で防災訓練や啓発イベントが開催されました。
近年では、石川県能登半島地震や青森県東方沖地震、直近では島根県・鳥取県で最大震度5強の地震も発生し、今後も高い確率で大きな地震の発生が予測されています。
家族の安全を守るためには家庭での防災が大切であり、特に子どもへの防災教育については将来の地域防災の担い手育成、家庭全体の防災意識向上といった観点からも重要性が高いといわれています。
しかし、日々の忙しさの中で、揃えた防災グッズの点検や、家族間での避難ルールの共有といった「継続的な対策」がおろそかになっているケースも多いのではないでしょうか。
そこで実施された今回の調査では、そんな「家庭での防災対策」の実態を探っています。
その防災グッズだけで足りてる? 戸建て世帯が用意している防災グッズ
はじめに、「防災対策として用意している物」について尋ねたところ、「水、食料品の備蓄(59.1%)」と回答した人が最も多く、「懐中電灯(53.3%)」「乾電池(43.7%)」と続きました。
生存に直結する「水、食料品の備蓄」や、停電時の明かりとなる「懐中電灯」は半数以上が準備しており、防災の基本として定着していることがうかがえます。
一方で、家電などの稼働に必要な「モバイルバッテリー以外の電源供給手段(ポータブル電源、蓄電池、発電機など)」は約3割にとどまり、長時間の停電に対応できる電源供給手段の確保には課題が残されているようです。
多くの家庭で「継続的なメンテナンス」が課題に
基本的な物の準備はある程度できていることがわかりましたが、経年劣化や消費期限切れを防ぐための定期的な点検を行っている人はどのくらいいるのでしょうか。
「以下の項目について定期的(1年に1回以上)に点検や対策を行っているか」と尋ねたところ、項目別で以下のような回答結果になりました。
■屋根や家の周りの点検(屋根の瓦、アンテナ、ブロック塀が崩壊・落下しないかなど)
「行っている(22.8%)」
「行っていない(68.5%)」
「所有していない/該当設備がない(8.7%)」
■非常用持ち出し品、備蓄品など防災グッズの点検(食料・飲料の消費期限、モバイルバッテリーなどの充電、各アイテムの劣化具合など)
「行っている(33.9%)」
「行っていない(55.9%)」
「所有していない/該当設備がない(10.2%)」
■ベランダの点検(避難経路確保、避難はしごの安全性確保、植木鉢の整理整頓など)
「行っている(18.8%)」
「行っていない(65.2%)」
「所有していない/該当設備がない(16.0%)」
■消火器具、火災報知器の点検
「行っている(22.0%)」
「行っていない(61.8%)」
「所有していない/該当設備がない(16.2%)」
■火気器具(コンロ、ストーブ、ホットプレートなど)の点検
「行っている(27.5%)」
「行っていない(60.7%)」
「所有していない/該当設備がない(11.8%)」
■家具の配置の工夫や転倒防止のための対策
「行っている(34.1%)」
「行っていない(58.2%)」
「所有していない/該当設備がない(7.7%)」
すべての項目において、定期的な点検や対策を行っている人は少数となり、多くの家庭で継続的なメンテナンスが課題となっていることが示されました。
比較的実施率が高かったのは、「家具の配置の工夫や転倒防止のための対策」「非常用持ち出し品、備蓄品など防災グッズの点検」ですが、それでも半数以上が未実施という現状があります。
また、「屋根や家の周りの点検」「ベランダの点検」「消火器具、火災報知器の点検」は実施率が約2割とさらに低く、普段目につきにくい場所や確認に手間がかかる場所の対策は、後回しになりがちな傾向があるようです。
「子どもに防災の大切さを十分に教えられている」はわずか1割未満
防災対策の管理に課題が見える中、子どもへの防災教育は行われているのでしょうか。
「家庭で子どもに防災の大切さを教えることはどの程度できているか」と尋ねたところ、約4割が「十分にできている(5.5%)」「ある程度できている(38.1%)」と回答しました。
「できている」と回答した人は一定数いるものの、「十分にできている」という回答はわずか1割未満となり、約6割の家庭で子どもへの防災教育が十分に行き届いていないことが浮き彫りになりました。
いつ災害が起こるかわからない中で、子ども自身が身を守る判断力を養うことは重要ですが、親自身にも「何をどう教えればよいかわからない」といった迷いや、日々の生活に追われて防災の大切さを教える時間の確保が難しいといった理由があると考えられます。
「避難経路」や「災害時の安否確認方法」への共通認識は4割以下に
そのような中、実際に災害が起きた際の「家族間の防災ルール」について共通認識を持てている人はどの程度いるのでしょう。
「以下の項目について家族で共通認識を持てていると思うか」と尋ねたところ、項目別で以下のような回答結果になりました。
■避難場所
「共通認識を持てていると思う(53.2%)」
「共通認識を持てていると思わない(46.8%)」
■避難経路
「共通認識を持てていると思う(37.5%)」
「共通認識を持てていると思わない(62.5%)」
■災害時の集合場所
「共通認識を持てていると思う(47.5%)」
「共通認識を持てていると思わない(52.5%)」
■災害時の安否確認(連絡)方法
「共通認識を持てていると思う(38.6%)」
「共通認識を持てていると思わない(61.4%)」
■非常用持ち出し品の置き場所
「共通認識を持てていると思う(40.8%)」
「共通認識を持てていると思わない(59.2%)」
■自宅、勤務先、学校付近のハザードマップ
「共通認識を持てていると思う(41.4%)」
「共通認識を持てていると思わない(58.6%)」
■応急手当方法
「共通認識を持てていると思う(26.2%)」
「共通認識を持てていると思わない(73.8%)」
「避難場所」や「災害時の集合場所」に関しては約半数が共通認識を持てている一方で、「避難経路」や「災害時の安否確認(連絡)方法」は4割を下回る結果になりました。
「どこに逃げるか」という目的地の合意は比較的できている一方で、「どのようなルートを通るか」「通信手段が断たれた際にどう連絡をとるか」といった具体的な行動シミュレーションまでは、十分に話し合えていない家庭が多いことがうかがえます。
また、「応急手当方法」に関する共通認識を持てている方の割合が最も低かったことから、怪我をした際の対処法など、専門的な知識を要するテーマは家族間での共有が後回しにされがちなようです。
「今後、家庭防災で強化したい分野」はなに?
最後に、「今後、家庭防災で強化したい分野」について、具体的に聞きました。
■今後、家庭防災で強化したい分野とは
・我が家は自宅避難が第一選択になると思うので、冷暖房が使えるように設備を整える必要があると思う(30代/女性/北海道)
・備蓄品や家族での共通認識を含む日頃の備え(40代/男性/大阪府)
・家族がバラバラにならないための災害時の避難経路や場所の確認(40代/女性/神奈川県)
・停電の場合、どうしたらよいか検討しておきたい(50代/男性/千葉県)
・常備薬の準備、非常持ち出し袋の準備、食料や水の確保、電源の確保(50代/女性/岡山県)
寄せられた回答からは、「家族がバラバラにならないための確認」といった連携強化への意欲や、「停電時の対応」「停電時も冷暖房が使える設備」など、ライフラインが断たれた状況下での生活維持に対する関心が目立ちました。
過去の災害事例や昨今の電力需給の課題を教訓に、従来の「非常持ち出し袋」だけではカバーしきれないリスクに対し、自分事として備えの質を高めようとする姿勢が見て取れます。
調査概要
「家庭での防災対策と電力確保の実態」に関する調査
【調査期間】2026年1月20日(火)〜1月21日(水)
【調査方法】PRIZMA( https://www.prizma-link.com/press )によるインターネット調査
【調査人数】1,010人
【調査対象】調査回答時に戸建ての持ち家に住む20〜50代の男女と回答したモニター
【調査元】ECODA( https://ecoda-corp.com/ )
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ
ECODA
https://ecoda-corp.com/
(マイナビ子育て編集部)
