- 掲載
- 2026年10月23日 13:53
- 更新
- 2026年10月23日 14:02
東京都で5歳未満の子どもがインフルエンザ脳症で死亡 親が注意すべき異変とは
東京都は10月22日、5歳未満の子ども1人がインフルエンザで亡くなったと明らかにしました。都ではインフルエンザが流行期に入った8月以降に、都内で3人がインフルエンザ脳症にかかったということです。
都内では、今シーズンのインフルエンザ流行が昨年と比べて1カ月以上早く始まっていて、入院したインフルエンザ感染者のうち、3割が10歳未満だとしています。
インフルエンザは子どもにも身近な感染症ですが、まれに重症化することがあります。 インフルエンザ脳症とはどのような病気なのか、注意したい症状や対策を解説します。
インフルエンザ脳症とは?
インフルエンザ脳症は、インフルエンザに感染した後、意識障害などが急に現れる重い合併症です。
主に子どもに起こり、発熱後の比較的短い期間に、けいれんや意識障害、異常な言動・行動などが現れることがあります。乳幼児だけの病気ではなく、小学生以降の子どもでも注意が必要です。
インフルエンザにかかったときに注意したい症状
インフルエンザにかかった子どもが次のような様子の場合、注意してください。
・呼びかけても反応が鈍い、目を開けない、視線が合わない
・意味のわからないことを言う、親がわからない、理由なく突然おびえる・怒る・泣くなど、普段とは明らかに異なる言動がある
・けいれんが5分以上続く、短時間に繰り返す、けいれんが止まっても意識や反応が戻らない
・顔色が著しく悪い、唇が紫色になる、呼吸が苦しそう
けいれんや異常な言動があっても、すべてがインフルエンザ脳症とは限りません。高熱に伴う熱性けいれんや、一時的に普段と違う言動が現れる熱せん妄などとの区別が必要です。また、けいれんや異常な言動は、脳症を伴わないインフルエンザでも見られることがあります。
自宅で脳症と見分けることは難しいこともあるため、意識や呼吸の異常があれば速やかな対応が必要です。けいれんが5分以上続く、呼びかけに反応しない、唇が紫色で呼吸がおかしい場合は、電話相談を待たず119番してください。
休日や夜間に受診すべきか迷ったときは、こども医療電話相談「#8000」で、医師や看護師に相談できます。ただし、意識や呼吸の状態が悪い場合は、救急車を呼びましょう。
インフルエンザと診断されたら子どもの様子をよく見る
インフルエンザと診断された後は、体温だけでなく、呼びかけにいつもどおり反応するか、会話が成り立つか、呼吸が苦しそうではないかなども確認しましょう。
インフルエンザにかかった子どもでは、突然走り出す、部屋から飛び出そうとするといった異常行動が報告されています。抗インフルエンザ薬の使用の有無や種類にかかわらず、子ども・未成年者は少なくとも発熱から2日間、一人にしないようにしましょう。飛び降りなどの危険な異常行動は、特に小学生以上の子どもで報告されています。窓や玄関の鍵をしっかり閉めておく、ベランダのない部屋で休ませるなど、転落や飛び出しを防ぐ対策も必要です。
なお、異常行動があるからといって、インフルエンザ脳症と判断できるわけではありません。ただし、異常な言動が続く、反応が次第に鈍くなる、けいれんを伴うなどの変化があれば、すぐに受診してください。
インフルエンザ流行シーズンはワクチン接種を
インフルエンザワクチンは、接種すれば感染や発症を完全に防げるものではありません。しかし、ワクチンはインフルエンザの発症リスクを下げ、重症化を防ぐ効果も期待できます。ただし、接種していてもインフルエンザ脳症を発症することがあるため、症状への注意は必要です。
子どもが受けられるワクチンには、注射タイプの不活化ワクチンと、鼻に噴霧するタイプの経鼻弱毒生ワクチン(2歳以上19歳未満が対象)があります。不活化ワクチンと経鼻弱毒生ワクチンの間に、発症予防効果の明確な優劣は確認されていないと言われています。
年齢や持病、免疫状態、喘息、アレルギー歴などによって、適したワクチンは異なります。接種する種類や時期は、かかりつけ医に相談しましょう。
また、ワクチン接種だけでなく、手洗い、換気、咳エチケット、十分な休養などを組み合わせることも大切です。
(文:マイナビ子育て編集部、監修:メディコレ医師)
[*1] 読売新聞オンライン「東京都、インフルエンザ脳症で5歳未満の子ども1人死亡と明らかに」
[*2] 日本小児神経学会「小児急性脳症診療ガイドライン2023」
[*3] 厚生労働科学研究 小児急性脳症研究班「診療ガイドライン・全国疫学調査データ」
[*4] 厚生労働省「インフルエンザ(総合ページ)」
[*5] 厚生労働省「インフルエンザワクチン(季節性)」
[*6] 日本小児科学会「2025/26シーズンのインフルエンザ治療・予防指針」
[*7] 日本小児科学会「経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方~医療機関の皆様へ~」
[*8] 厚生労働省「子ども医療電話相談事業(#8000)について」
[*9] マイナビ子育て「【医師監修】インフルエンザ脳症とは? 子供がなりやすい原因と症状」
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