コリコリっと新食感! 意外と使える冷凍こんにゃく活用法
冷凍保存には向かないと言われていたこんにゃくですが、近頃では冷凍することで、別物に代わるその食感に人気が出ています。新しい食感の食材として、魅力たっぷりの冷凍こんにゃくに今回は注目してみました!
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
プルンプルンとした独特のコシと弾力が魅力のこんにゃく。刺身こんにゃく、田楽やおでん、豚汁や炊き込みご飯などなど、日本の食卓にはよく登場する馴染み深い食材ですよね。我が家の次男も昔からこんにゃくが大好き。料理に入れるときは多めに入れてね! と言うほどです。
そんなわけで、常時こんにゃくを何袋もストックしている我が家ですが、うっかり賞味期限が過ぎてしまったりすることも。開封しなければ、常温で保存期間も長めなため、つい気が緩んでしまいがちなので、しっかり気を付けて管理しなくてはいけません。
もっと言うと、割安だからと1kg入りの大袋を購入することもあって、1回に使いきれない分の保存方法も問題です。水を交換しながら冷蔵保存すれば意外に長く保存できますが、実はもっといい保存方法があったんです。
こんにゃくって冷凍できる?
こんにゃくは90%以上が水分で、残りのほとんどは食物繊維。低カロリーの食品としてダイエットにもよく使われますよね。古くから「胃のほうき」などと呼ばれ、胃腸をきれいにしてくれる食材として用いられてきました。
水分が多い食材は、凍って解凍した場合に、水分が抜けてしまうとスカスカになって食感が大きく変わってしまいます。90%以上の水分でできているこんにゃくは、冷凍することによって食物繊維しか残らなくなり、まったくの別のものに変貌してしまいます。そのため、こんにゃくは冷凍保存には向かないといわれてきました。
変貌したこんにゃくは、プルンプルンの食感とは違う、コリコリとした噛み応えのある食感に代わります。実はこの食感こそが、こんにゃくの新しい魅力として注目されています。
冷凍したこんにゃくがおいしく調理できれば、保存ももっと手軽にできるようになります。大袋を開封して、残ってしまったこんにゃくも、すぐに使いきれなくても大丈夫! それどころか、冷凍こんにゃくのおいしさに目覚めて、このためにわざわざ冷凍する人もいるくらいなんです。
冷凍こんにゃくの作り方
こんにゃくを冷凍するときは、使いやすさを考えることが大切です。普段料理する際にも、こんにゃくはアク抜きが必須の食材です。冷凍するときにもあらかじめ茹でてアク抜きをしてから冷凍するようにします。こうしておけば、解凍してすぐに使うことができます。
アク抜きしたら、使いやすい形にカットします。料理によって形が変わりますが、ご家庭ごとによく使う形にしておくと便利です。冷凍するときに水分が出てカチカチになるため、バラ冷凍は向いていません。1回使う量ごとにラップで包んでおくと取り出しやすくなります。小さめのフリーザーバッグに1回分入れてしまうのならラップで包まなくてもOKです。
後はフリーザーバッグに入れて冷凍庫へ。金属バットの上に置くと速く冷凍できます。
さすが90%以上が水分のこんにゃく。水分が後からかなり出てきます。氷のようにカチンコチンになります。冷凍保存は1ヶ月を目安に使うようにしましょう。
冷凍こんにゃくの解凍方法
多くの冷凍食材は、使うときに凍ったまま加熱調理しますが、冷凍したこんにゃくは、解凍してから使います。これは、しっかり水分を抜くため。自然解凍や水に浸けて解凍します。電子レンジ加熱するとカラカラになるためレンジ解凍は向きません。
解凍したこんにゃくです。表面がしわしわになっているのが見てわかります。
コリコリ、プリプリした独特の感触になりました。
解凍後に必ずすることは、きつく絞って水分を抜くこと。冷凍前に茹でてアク抜きしてありますが、冷凍することで残っているアクが凝縮されています。このまま調理すると、こんにゃく臭さが強くなってしまうので、しっかり絞りましょう! 意外に中に水分が残っていて、ピュッピュッと飛び出してきます。
それぞれ絞り作業完了。細かくカットしたものは、すぐに水分を絞り出せますが、厚みがあるものはなかなか出ず大変です。
解凍後のこんにゃくはカットも簡単。使う用途に合わせて、調理する際にカットしたい場合には、大きめのまま冷凍すると使いやすいです。ただし、水分を抜くのに一苦労します。カットしてから絞った方が楽だと思うので、やりやすい方法でしてください。
厚みがあるまま冷凍した場合、均一にスカスカにならなかったりします。これはこれで食感が変わっておもしろい味わいになります。
冷凍こんにゃくの使い方
水分の抜けた解凍したこんにゃくは、かなり噛み応えのある食感になります。もともとカロリーの低い食材な上、よく噛まないといけない状態になるので、ダイエット食材としてはさらに優秀に(笑)。
噛み応えのある食感がお肉の食感に似ていると感じることもあって、お肉を減らして代用にかさ増しする使い方をしている方も多いようです。
コリコリした食感は、海藻や中華料理で使われるクラゲにも似ています。この食感がアクセントにもなっておいしいと、冷凍こんにゃくのファンになる人も。
スポンジ状になっているため、煮込まなくてもすぐに味が浸み込むようにもなります。時短料理に向いた食材になるので、使ってみるととっても便利。もともとのこんにゃくとは別物として、いろいろな料理に使ってみると、新しい味と出会えるかもしれません♪
冷凍こんにゃくを使ったレシピ
冷凍こんにゃくならではのおいしさもあります。ちょっとしたおつまみや、あと1品欲しいときなどに、冷凍こんにゃくがあるとすぐに作れる手軽さも◎。同じこんにゃくとは思えないくらいの変貌ぶりです。
冷凍こんにゃくのごま炒め
ごま油で香りよく炒めた冷凍こんにゃくです。嚙むたびにジュワッと味が染み、こんな短時間で仕上げたとは思えないほど。瑞々しさともっちりしたこんにゃくらしさも少し戻って、弾力と噛み応えはUP!
【材料 1~2人分】
・冷凍こんにゃく…150g
・ごま油…小さじ1
・砂糖…小さじ1
・醤油…小さじ1
・ごま…小さじ1~2
・かつお節…適量
・細ネギ…5cm
【作り方】
①冷凍こんにゃくを解凍して水気をしっかり絞る。
②ごま油を引いたフライパンに①を入れて、焼き色を付ける。
③全体に焼き色が付いたら、砂糖、醤油、ごまを加えて炒める。
④器に盛り付け、かつお節と小口切りにした細ネギをかけて完成。
今回は手でちぎったこんにゃくを使いました。大きさや切り方などはお好みで。かつお節と細ネギを絡めて食べるとおいしいです♪
冷凍こんにゃくのサクサクチップス
あのこんにゃくがチップスに。サクサクっと軽い食感に変身。おやつやおつまみにどうぞ。
【材料 1~2人分】
・冷凍こんにゃく…150g
・揚げ油…適量
・塩…適量
【作り方】
①冷凍こんにゃくを解凍して水気をしっかり絞る。
②お皿にこんにゃくを重ならないように広げて、ラップをかけずに電子レンジ600Wで6分程度加熱。
③揚げ油でカリカリに揚げ、塩を振って完成。
電子レンジのみで乾燥させる作り方もありますが、完全にドライ状態にならないとゴムのような食感になります。またドライになっても紙のようで、油で揚げて仕上げる方が格段においしいです。
冷凍こんにゃくのから揚げ
次にご紹介するのは冷凍こんにゃくのから揚げです。こんにゃくのから揚げってあまり聞かないと思いますが……こんにゃくのテーマパーク「こんにゃくパーク」で食べた記憶が。冷凍こんにゃくで作ってみると、これが意外にもおいしくて子どもたちにも好評。
【材料 1~2人分】
・冷凍こんにゃく…150g
・片栗粉…大さじ1
・醤油…小さじ1~2
・にんにく…1/2片
・しょうが…1/2片
・水…小さじ1/2
・揚げ油…適量
今回は3cm角のサイコロ状にカットしたこんにゃくを使用しましたが、大きさや形はお好みでどうぞ。
【作り方】
①冷凍こんにゃくを解凍して水気をしっかり絞る。
②冷凍こんにゃくに片栗粉、醤油、すりおろしたにんにくとしょうが、水を加えて混ぜる。
③揚げ油でからりと揚げる。
通常鶏のから揚げだと、下味をつけるために15~20分程度調味料に漬け込むと思いますが、冷凍こんにゃくを使えばその時間は不要です。スポンジのような状態のため、すぐに調味料が浸み込むので時間を置かずに揚げ始められます。
から揚げにすると、鶏の皮部分のから揚げによく似た食感となり、知らなければこんにゃくとわからないかも。漬け込み時間なしでも味が染みてます。
まとめ
こんにゃくは水分が多いため、冷凍すると食感が大きく変わってしまう食材です。そのため、昔は冷凍保存できない食材とされていましたが、独特の食感が新しい魅力となって注目されています。海藻やクラゲのようなコリコリとした食感、肉のような噛み応えのある食感など、調理法によってもまた変わりるところもおもしろさとなっています。
もともと低カロリーな食材ですが、冷凍こんにゃくはさらに噛み応えも増して、ダイエット食材としてもおすすめ。色々な調理で、意外なおいしさを発見する食材ですよ♪