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2021年04月09日 20:30 更新

慣らし保育って何だ? 渡邊家の慣らし保育レポート! #渡邊大地の令和的ワーパパ道 Vol.2

『産後が始まった! 夫による、産後のリアル妻レポート』『夫婦のミゾが埋まらない 産後にすれ違う男女を変えるパートナーシップ学』(ともにKADOKAWA)など、夫婦のパートナーシップをテーマにした著書が話題の渡邊大地さんによる新連載! 令和における新たなワーパパ像を、読者のみなさんとともに考えます。

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先日、次女(4歳)の保育園のお迎えをしたときのことです。娘が「きょうね、おうた(お歌) いっぱいうたったよ!」と教えてくれたので、時期的にひな祭りの歌あたりだろうな~と予想しながら、「何の歌うたったの?」と尋ねると、「うっせぇ うっせぇ うっせぇわ!」と満面の笑顔で歌ってくれました。

安心してください、お子さんは大きくなるにつれ、ダメと言われたことを率先してやるようになります。ぼくだってそうでした、アニメ『おぼっちゃまくん』を見て育ちました。息子もいくら学校で禁止されようがオンラインゲーム『フォートナイト』で遊んでいます。そりゃ4歳児だって『うっせぇわ』を歌います。みんな通る道だと覚悟してください。

皆さん、こんにちは。渡邊大地です。今回も、「ワーパパ」とは何たるかを一緒に考えていきましょう!

「慣らし保育」は2週間~1ヶ月に及ぶ場合も

4月復帰(お子さんの保育園4月入園が決まり、お母さんも4月に職場復帰)をされた家庭の皆さんは、現在「慣らし保育」の真っ最中でしょうか。慣らし保育とは何ぞや?と思ったパパたちのために簡単に説明しますね。

子どもの保育園が4月にスタートしても、初日からいきなり朝から晩までフルに預かってもらえるわけじゃない場合がほとんどです。子どもだって、いきなり初めての場所に何時間も親なしでいられないですよね。少しずつ保育園生活や保育士さんに慣れさせていきます。

園の方針やお子さんの年齢、保護者の働き方によって変わってきますが、我が家が預けてきた保育園(公立の認可保育園)はいずれも、4月1日に入園式(30分程度)を行い、その後お部屋に移動し、担任の紹介などが簡単にあり、朝のおやつを保護者が子どもにあげて、食事が終わったら解散。つまり、初日はずっと保護者と一緒でした。

4月2日から保護者抜きでの保育が始まり、朝のおやつ(10~10時半ごろ)までに保護者がお迎えに行き、おやつを食べさせて解散、が1週間程度。

2週目あたりから、給食にチャレンジし、保護者が食べさせる段階から徐々に保育士が食べさせる段階に移行。そうなると、給食が終わるころにお迎え。

2週目後半から3週目くらいにかけては、お昼寝と午後のおやつにチャレンジ。お昼寝ができるようになるとお迎えが13時半~14時くらい、午後のおやつまでクリアできるようになると15時くらいに。

ここまできたら、あと一歩!「16時くらいまでいきましょうか」から「16時半にお迎えで大丈夫です」になり、「17時でも大丈夫!」となり、それを超えるとフル(17時半や18時など)に預かってもらえるようになります。

ここまでで、早いと2週間。もちろん、子どもの順応度合いによってはかなりスピーディーに進むこともありますし、保護者の仕事の都合でお迎えを遅くするケースなどもあるので一律ではありませんが、子どもの「慣らし」を最優先していくと1ヶ月くらいかかる場合もあります。いずれにせよ、最初の1~2週間は午前中のお迎えになることを覚悟しなければいけません。

では、その間は会社をどうしましょうか?って話です。

8時に子どもを保育園に預け、10時半にお迎えするとなると、正味2時間程度。自宅で仕事している人や職場がとても近い場合であれば、まあ少しは仕事ができるかなという感じですが、電車で通勤するような場所だと、会社に着いてメールチェックが終わったら退社、ということにもなりかねません。ほぼ仕事にならないんです。

では、どのくらい仕事にならないのか、我が家の次女の慣らし保育はぼくが担当したので、そのときの「慣らし日誌」をダイジェストで紹介します。

大地&次女の「慣らし日誌」ダイジェストver.

次女は6月生まれで、0歳の4月入園をしたので、入園時点では約10カ月児でした。ぼくは事業で産後ヘルパー業をしていますので、産後3ヶ月くらいは自社の産後ヘルパーサービスをギュギュっと使い、その後ぼくが本格的に仕事を休んで家事や子どもの世話を担当。レギュラーの講師業と連載執筆のようなお仕事は続けていましたが、約6ヶ月間、育休と呼んでいいくらいほとんど仕事はしていませんでした。ですので、娘の慣らし保育と同時にぼく自身の仕事復帰のリハビリもしていくことになり、2人で「慣らし」期間に突入する構えでした。

(ちなみに、復帰が近づいてくるにつれて、「あぁもう仕事に戻らなきゃダメか~」というウツウツとした気持ちになっていきました)。

※入園式の日はほぼ保育がないので、翌日を慣らし保育1日目と呼ぶことにします。

【1日目(月)】10時半お迎え(保育時間 約1.5時間)

ぼくの復帰も初日ということで、意気揚々と朝9時にアポを入れるも、子どもを預けるのに手間取り、いきなりアポ遅刻。そのうえ、10時半にお迎えだから、用件だけ済ませてさっさと切り上げるという非常にあわただしいアポに。この日処理した仕事は、アポ1件と銀行で記帳したこと。お迎え時に担任から「1時間泣いて30分寝ました」という報告を受け、“ふたりで”頑張っていることを痛感。

【2日目(火)】10時半お迎え(保育時間 約1.5時間)

仕事復帰にあたり、ホームセンターに収納ケースを買いに行き、事務所に搬入しただけで今日の仕事時間が終わる。「以前は仕事中にコーヒー飲んでたな~」と、昔日を懐かしむ。

【3日目(水)】10時半お迎え(保育時間 約1.5時間)

仕事よりもまず、上の子の保育園の保護者会資料を作成して終わる。お迎え時に担任から「明日は11時お迎えでお願いします」と言われて、思わず「いいんですか!」と叫ぶ。

【4日目(木)】11時お迎え(保育時間 約2時間)

ようやく事務仕事らしき時間が作れる。お迎えのときにほかの保護者と担任が「明日“も”今日と同じ11時半でいきましょう」話している声が聞こえ、「え!? もう11時半になってる子いるの!? やべえ!」と焦る。

【5日目(金)】11時半お迎え(保育時間 約2.5時間)

この日から11時半お迎えになるも、お迎えに出ようとすると保育園から電話があり、「寝てしまったので、起きたころに電話します」とのこと。12時に呼び出し。はからずも12時までがんばれたので、「翌日も12時か? もしくはお昼寝明けか?」と期待するも、土日をはさむため、この日同様11時半のお迎え宣告。ちなみに、急に保育が30分延長しても、全然仕事に身が入らない。

【6日目(月)】11時半お迎え(保育時間 約2.5時間)

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月曜日のため、週末に来ていたメールの返信でほぼ持ち時間を使い切る。お迎えのときに子どもたちが妙に少ないことに気付き、担任に尋ねると、週末に体調を崩したため、今日はお休みになった子が多いとのこと。「登園してくれただけでわが子に感謝だ……」と思って、子どものペースをつかむための慣らし保育であることを再認識する。翌日はいよいよお昼寝明けまで保育していただけるとのこと!

【7日目(火)】13時半お迎え(保育時間 約4時間)

ついに半日保育に到達! 午前中わずかに仕事できたものの、午前授業で帰ってきた小学生の息子が、やれ赤鉛筆がないだの白い絵の具がないだので明日までに買いそろえなければいけないと騒ぎ、急きょ買い出しに行くことになり、大半の時間を奪われる。

【8日目(水)】13時半お迎え(保育時間 約4時間)

長男(小学生)が耳下腺炎になったため、ぼくが通院と看病。妻に娘の送り迎えを頼み、この日は仕事にならず。

【9日目(木)】15時お迎え(保育時間 約5.5時間)

長男が回復するも、次は長女(保育園)が中耳炎のため通院。次女の登園のみ妻にお願いする。次女お迎え時に少し熱かったので自宅で熱を測ると微熱がある。ついでに長女も微熱。翌日休みになることを覚悟して、スケジュールを妻と調整。

【10日目(金)】15時お迎え(保育時間 約5.5時間)

前日の微熱でヒヤッとしたものの、なんとか全員無事に小学校・保育園に。前日に調整・リスケしたアポは、この日子どもの誰かが早退することなどの可能性に備えて、そのままリスケにしておく。この週も無事に終了し、週末へ。

【11日目(月)】16時半お迎え(保育時間 約7時間)

ゴールは目の前! この日ようやく、仕事中にコーヒーが飲めた。今週中くらいには9時5時の保育園生活になるか!

【12日目(火)】

朝の登園時に担任より「今日から正規の時間までお預かりします」というありがたいお言葉をいただく……4月18日、晴れて慣らし保育を完了!しかもこの日、お迎え時に担任より、「お父さんも、フル復帰、おめでとうございます!」という声をかけていただき、ちょっと涙ぐむ。と同時に、「オレもリハビリ卒業しなきゃ」というプレッシャーも。

慣らし保育のお迎えはパパがベスト!

ぼくのような会社経営者であれば時間の融通を自分で決めて仕事できますが、勤めている人だったら、慣らし保育の間、会社の人たちの顔色を気にしたり、取引先に迷惑をかけてしまったり、上司から煙たがられたりすることもあるだろうし、何より自分自身が同僚のように思う存分働けないというストレスで、仕事に対する情熱を奪われてしまうこともありえます。

ぼくのようにリハビリ期間として送り迎えを子どもとともに乗り切る、というメリットはもちろんありますが、ぼくは復帰当初こそ仕事に専念できたほうが、はるかに復帰者にとってのメリットは大きいと思っています。

なぜかと言うと、小さい子どもを育てる間は、会社を休んで子どもの世話をしなければいけなくなることが何度もあるからです。そのときのためにも、ママには「休める日数」をできるだけ確保してもらいつつ、上司から「また休むの?」と言われる機会を減らしておくと、今後の共働きのためには有利に働くと思います。

結論、慣らし保育期間中はパパが送り迎え(難しければお迎えだけでも)をするのがベスト!ということです。

まるっと休みが取れれば一番ありがたいけど、それが難しければ、週に2日でも3日でも、とにかくぼくらパパがお迎えに行く。妻の働く時間を確保することもできるし、ぼくら自身が、上司に「子どものお迎えなので早退します」と伝えることを経験することができます。上司が嫌な顔するのが目に浮かびますよね?

そうそう、今後ママも何度もそういう目に遭いながら働いていくことになります。“共働き”には、「仕事と家族を両立する」という意味と、「夫も妻も納得いく働き方ができる」という2つの意味があります(と、今ぼくが決めました)。今からでも間に合います。さあ、令和のワーパパ同志のみんな、ともに慣らし保育のお迎えをしましょう!

ちなみに、慣らし保育が終わって保育園生活に慣れてきたかな~というタイミングでゴールデンウィークに突入し、保育園から一時的に遠ざかります。連休明けは子どもも疲れが出やすいので、慣らし保育までいかなくても、登園リハビリくらいの気持ちで早めにお迎えに行くことをおすすめします。ここで無理しちゃうと、連休明けすぐに体調不良で休み、なんてガビーンですからね。

次回はそんな連休のお話もしていきたいと思います!

あ、令和でも「ガビーン」って言いますよね? 古かったですか?

今回のまとめ

慣らし保育の送り迎えを経験し、「両立」を実践できるワーパパになろう!

(文:渡邊大地、イラスト:村澤 綾香、編集:マイナビ子育て編集部)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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