離乳食のオムレツ！調理のコツとおすすめレシピ【管理栄養士監修】

まずは、離乳食にオムレツがおすすめな理由をお伝えしましょう。

アレルギーが怖いということもあるかもしれませんが、卵は良質なタンパク質源で、卵黄には鉄など離乳期にとりたい栄養も豊富です。野菜などと組み合わせることで食事バランスも整えやすいですよ。しっかり加熱して、卵をしっかり食べましょう。

オムレツはアレンジしやすいことも魅力です。具材は野菜だけでなく、ひき肉や納豆などもおすすめです。洋風の味付けや、和風の味付けなど味付けのアレンジも楽しめますよ。ほうれん草やトマトなどを入れてスパニッシュオムレツ風に焼き固めたものは手づかみ食べにも向いていますよ。

卵と食材を合わせて焼くだけで簡単に仕上がるので、忙しい時にも簡単に１品作ることができます。たんぱく質と野菜が一度にとれるので、作るときの時短だけではなく、食べるときもとっても手軽！　忙しい朝などにはぴったりですね。

オムレツは冷凍して保存が可能です。1回分ずつ切り分けた状態で冷凍保存しておくことで、より手早く準備することができます。水分が多いとボソボソしやすいため、しっかり焼いたものがおすすめです。

解凍は電子レンジでしっかり中まで再加熱するようにしましょう。600Wで30秒くらいから様子を見ながら加熱します。作って冷凍保存したものは1週間を目処に食べ切るようにしましょう。

オムレツはご存知の通り卵を使った料理なので、離乳食に作るとなるとちょっとドキドキしてしまいますよね。離乳食のオムレツを作る際に注意したいことについて解説します。

卵は乳児期にアレルギーを発症しやすい食材です。加熱した全卵が食べられることを確認できたら、オムレツは離乳中期（7〜8ヶ月ごろ）以降から食べられます。

ただし、中までしっかり加熱することが条件です。オムレツは中が半熟になってしまったりすることが多いので、そのようなものは離乳期にはあげないほうがいいでしょう。

オムレツは電子レンジで作ることもできます。

ただし、電子レンジは加熱ムラが生じやすいので、お子さんによってはアレルギーが出る可能性もあります。

卵のアレルゲンの量は加熱の温度や時間に影響され（短時間加熱だったり温度が低いとアレルゲンが減らない）、電子レンジは時短ができる反面、加熱具合が弱くなってしまいがちです。全体に熱が通るよう1度取り出してかき混ぜて再度しっかり加熱するなどの工夫が必要です。

よく加熱した卵が食べられるようになってから、電子レンジ加熱のものを少しずつ試してみる、という使い方がいいでしょう。

最後にオムレツのおすすめレシピをご紹介します。

■材料（約1回量）
・たまねぎ　薄切りスライス1枚分
・にんじん　1cm厚輪切り1/2枚
・じゃがいも　1cm厚輪切り1枚
・卵　1/2個
・しょうゆ　１滴
・油　小さじ1

■作り方
① たまねぎ、にんじん、じゃがいもは1cm角に切って電子レンジ（600W）1分30秒加熱する
② 卵をしっかり溶きほぐし、しょうゆと①の野菜を混ぜ合わせる（熱くてもOK）
③ 小さめのフライパンに油を引いて熱し、②を入れて丸く広げ、15秒ほど箸などでかき混ぜる
④ 卵に火が通ったら半分に折りたたんで完成

■材料（作りやすい分量・約4食分）
・ミックスベジタブル　大さじ4杯分
・卵　2個
・ピザ用チーズ　小さじ2
・油　大さじ1/2

■作り方
① ミックスベジタブルを電子レンジで解凍する
② 卵をしっかり溶きほぐし、ピザ用チーズと①を混ぜ合わせる（熱くてもO K）
③ フライパンに油を引いて熱し、②を入れて30秒かき混ぜながら火を通す
④ 弱火にしてフライパンに蓋をして火を通す。上側の卵が固まったら裏返して2〜3分焼いて完成

■材料（作りやすい分量）
・冷凍ほうれん草　大さじ1杯分
・卵　1個
・牛乳　小さじ1
・しょうゆ　2滴

■作り方
① 耐熱容器に冷凍ほうれん草を入れ、電子レンジで解凍する
② ①に卵、牛乳、しょうゆを入れてよくかき混ぜる（ほうれん草が熱くてもOK）
③ ラップをして電子レンジ（600W）40秒ほど加熱し、取り出して全体をかき混ぜた後、再度電子レンジ（600W）30秒ほど加熱する

肉や魚のおかずがない時、簡単に準備できる卵料理のオムレツは離乳食におすすめです。野菜などを組み合わせることでおかずが少なくても栄養バランスを整えやすいです。スパニッシュオムレツは手でつかんで自分で食べたいお子さんにもおすすめです。ただし、中までしっかり加熱を！　いろいろなレシピを是非試してみてくださいね。

（文：奥野由 先生、監修：川口由美子 先生）

※画像はイメージです