たけのこの水煮は冷凍できる? ポイントを押さえておいしく保存しよう!
大きなたけのこを食べ切れないで困ったときには、冷凍保存がおすすめ。水煮を冷凍するときに気をつけたいポイントや使い方をご紹介します。
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
旬の時期には大きなサイズがお手ごろ価格にもなり、季節の味を楽しませてくれるたけのこ。しかしがんばってアク抜きをして水煮にしても、大きくて保存しにくかったり、食べ切れなくて困ったり……。購入するには、タイミングや余裕がないと、手を出しにくいですよね。
我が家で大きなたけのこを購入したときに、食べ切れず冷凍保存をしてみたところ、これが思った以上に便利。おいしさをキープしつつ、使いたいタイミングで食べることができ、しかも味が染み込みやすくなるんです。
たけのこを冷凍するメリット
大きすぎて1本丸々は使い切れなかったり、市販品では割安の数本入り水煮パックを購入したことで、料理の際に残ってしまうことがあるたけのこ。冷凍保存の方法を知っていると、無駄なくおいしく食べ切ることができますよ。
保存期間が長くなる
水煮は水に浸けて冷蔵庫に入れておけば1週間保存可能。その間に食べ切れないときには、冷凍すれば保存期間は約1ヶ月と長くなります。ちょっと多めにあっても、それなら使い切れそうですよね。
手間と時間の短縮
たけのこのアク抜きは手間と時間がかかります。まとめてできると時間の短縮になり、使いやすい形に冷凍しておけば、使うときの手間も省いて、すぐに調理できるという利点も。それだけでなく、冷凍・解凍により細胞壁が壊れることで、味が染み込みやすくなるというメリットもあり、調理時間も短縮♪
たけのこをおいしく冷凍するポイント
繊維質のたけのこはそのまま冷凍・解凍すると筋張って硬く、おいしさが抜けているような状態に。いくら保存期間が長くなったとしても、味が落ちては残念。
そうならないためには、きちんとおいしさを保つためのポイントを押さえて冷凍保存することが大切です。
繊維を切る
たけのこは解凍後にカットするのは難しいので、事前にカットして冷凍します。その際、最も重要なポイントは繊維を切ること。たけのこの繊維は縦向きなので、横にカットすることで繊維を断つことができます。大振りなカットは冷凍・解凍した時に繊維が気になるようになるため、冷凍保存にはあまり向きません。薄く、細く切るようにします。
柔らかい穂先は繊維を気にしなくても大丈夫。通常通り、半分に切ってから放射状にスライス。この部分が料理に入っていると見映えするので◎。
繊維が特に気になる根元部分は、薄めの輪切りにして半月やいちょう切りに。
繊維に沿って切る千切りは、冷凍することで少し噛み応えが出てしまいますが、細いのであまり気にしなくても大丈夫。
さいの目切りも冷凍後にカットするのは難しいので、冷凍前に切っておくことが必要です。
保水
冷凍することで細胞壁が壊れ、水分が染み出て、旨みや栄養が流出したり、パサパサとした食感になったりしてしまいます。たけのこはもともと繊維が豊富な食材なので、この変化が特に大きく、味の劣化につながります。
それを防ぐためには水分が抜けないように「保水」することが重要です。保水力があるものと一緒に冷凍します。
たけのこの冷凍方法と使い方
たけのこをおいしく冷凍するためのポイントは「繊維を切る」と「保水」の2点。これらのポイントを押さえるだけでおいしく、使いやすい冷凍たけのこのストックができます。
① だし汁につける
だし汁につけたまま一緒に冷凍することで、たけのこから水分などが抜けてしまわないようにします。だし汁は和風味でも中華だしでもコンソメでもOK!
だし汁などにつけて、保水した状態のまま冷凍しまいましょう。フリーザーバッグにたけのことだし汁を入れ、空気を抜いて口を閉じ、急冷凍できるように、金属バットに乗せて冷凍庫へ。1袋ごとに解凍するので、1回で使う量を詰めるようにすると使いやすいです。
冷凍・解凍することで味が染み込んでいくので、だし汁は薄味に。調理する際に、さらに調味料が加わることも計算に入れておくといいですよ。
自然解凍はNG。調理するときには凍ったまま加熱して急解凍しつつ、料理を完成させましょう。だし汁に浸けて冷凍したたけのこは若干柔らかめの食感になります。一緒に凍らせただし汁はそのまま調味料として料理に加えて使うと無駄がありません。
② 砂糖をまぶす
砂糖の保水力を使って冷凍すると、シャキシャキした、たけのこらしい食感を保ちつつ、水分が抜けないようにキープ。バラ冷凍もできるので、少量を取り出して使うことも可能。
使いやすい形にたけのこを切り、キッチンペーパーで水分をしっかり取ってからフリーザーバッグに入れ、砂糖を加えて袋を振ってまぶします。重ならないように広げて空気を抜いて口を閉じ、金属バットに乗せて冷凍庫へ。砂糖はそのまま一緒に調理することになるので、味つけに影響がないよう、うっすらまぶせる程度にし、かけ過ぎないように。
凍っても手で崩せ、バラ冷凍状態。少量を取り出せるものの、出すたびに空気に触れて霜がつきやすくなるので、出し入れは最小限に。
使いやすさではバラ冷凍に負けますが、霜がつきにくく、おいしさをキープできるのは小分けにして保存する方法が優秀。たけのこの水分を取ってから、1回分に小分けにしてラップで包んでフリーザーバッグに入れて保存します。
ギュッとまとめて包んでしまうので、バラ冷凍よりもコンパクトに保存できます。
使う時は凍ったまま加熱して急解凍。
千切りやさいの目切りにしたたけのこを何かに混ぜ込んで使いたい場合、混ぜている間に自然解凍してしまうと食感を損なってしまうため、先に熱湯で急解凍を。解凍済みの状態で混ぜ込むといいでしょう。
③ 調理をしてから冷凍
調理をしてしまってから冷凍保存することもできます。たけのこの煮物やきんぴらなど、味つけもしてしまって、煮汁ごと冷凍すると味の劣化が防げます。
ただし、味がしみ込むことを考え、薄味に仕上げるようにしましょう。たけのこご飯の具を下味つけまでしてたくさん冷凍しておくと、食べたいときに手軽に作ることができるのでオススメ!
冷ましてからフリーザーバッグやポリ袋に入れて、空気を抜いて口を閉じ、金属バットに乗せて冷凍庫へ。
凍ったまま再度加熱して解凍します。たけのこご飯の具の場合は、具を鍋に入れて加熱解凍してから、研いだ米と一緒に炊き上げます。
冷凍たけのこを使ったレシピ
冷凍保存の仕方によって、使い勝手や味も多少変わりますが、ポイントを押さえれば、たけのこ独特のシャキシャキ食感や味が保たれて、おいしく食べることができます。冷凍ストックがあることで、ちょっとたけのこを加えたいときにも気軽に使えるようになりますよ♪
たけのこと豚の炒め煮
豚肉とたけのこの相性は抜群。だし汁につけたたけのこを使えば、そのまま足りない分の調味料を加えるだけ。
【材料(4人分)】
・冷凍たけのこ(だし汁づけ)……100g(固形分)
・豚肉……400g
・ちくわ……4本
・こんにゃく……300g
・砂糖……大さじ2
・醤油……大さじ2
調味料は調整してください。
【作り方】
① 豚肉を炒め、火が通ったら冷凍たけのこをだし汁ごと加える。
② こんにゃくはちぎって茹でてアク抜きし、ちくわは斜め切りにする。
③ ①に②を加えて煮る。
④ 砂糖と醤油を加えて味を調える。
ショウガを加えたり、ごま油を加えたりして味つけをアレンジしても♪ 加える食材もおうちにあるものでOKです。
たけのことベーコンのガリバタめんつゆ炒め
ちょっと厚手のベーコンをカリッと焼いて、たけのこと合わせました。材料がシンプルな分、たけのこのおいしさが味わえます。
【材料(1~2人分)】
・冷凍たけのこ(バラ冷凍)……100~150g
・ベーコン(ブロックがおすすめ)……80g
・にんにく……1片
・パセリ……10g
・バター……10g
・めんつゆ……小さじ1
・塩こしょう……適量
【作り方】
① にんにくを薄切りにしてバターで炒める。
② 5mm幅に切ったベーコンを加え、こんがり焼く。
③ 冷凍たけのこを加えて炒める。
④ めんつゆを加え、塩こしょうで味を整える。
⑤ 刻んだパセリを加える。
たけのこ入り和風ハンバーグ
たけのこの食感がアクセントの和風ハンバーグです。さっぱりして食べやすいメインおかずです。
【材料(1人分)】
・冷凍たけのこ(さいの目切り)……20g
・豚ひき肉……100g
・細ネギ……1~2本
・大根おろし……適量
・大葉……2枚
・片栗粉……小さじ1
・砂糖……小さじ1
・醤油……小さじ1
・塩……小さじ1/2
・ポン酢……30ml
【作り方】
① 冷凍たけのこは熱湯に入れて解凍する。
② たけのこ、豚ひき肉、小口切りにした細ネギ、片栗粉、砂糖、醤油、塩を加えて粘りが出るまで混ぜる。
③ 楕円形に形成し、真ん中をくぼめて整え、フライパンで焼く。
④ 両面焼き色がついたら水(分量外)を注いで、蓋をして蒸し焼きにする。
⑤ 火が通ったら、ポン酢を加えてひと煮立ちさせる。
⑥ 大根おろし、千切りした大葉をのせて完成。
たけのこと卵の中華スープ
たけのこ入りのスープもおいしいですよね。使う量は少ないので、小分け冷凍が重宝します。シャキシャキ食感が美味しいです。
【材料(2人分)】
・冷凍たけのこ(千切り)……50g
・カニカマ……3本
・卵……1個
・小松菜……1/2株
・細ネギ……1本
・中華だし……小さじ1
・ごま油……小さじ1
・醤油……小さじ1
・水……400ml
【作り方】
① 水を沸騰させ、冷凍たけのこを入れる。
② 割いたカニカマ、ざく切りの小松菜を加える。
③ 卵を溶いて流し入れ、かき混ぜる。
④ 小口切りにした細ネギ、中華だし、醤油、ごま油を加える。
まとめ
たけのこはそのまま冷凍すると、繊維質で旨みも抜けておいしくありませんが、繊維を切ることと保水することを守って冷凍することで、おいしく保存することができます。
おいしさを損なわず、使いやすい切り方にし、だし汁につけたり砂糖をまぶしたりすることで保水も可能。たけのこのシャキシャキとした食感も香りもキープしつつ、長期保存できるので試してみてください。