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2023年01月18日 10:27 更新

離乳食の豆腐はどうすれば冷凍できる? ボソボソにならない方法と解凍時のコツ【管理栄養士解説】

豆腐は離乳食初期から使えるたんぱく質源の食材です。初期は食材をすりつぶしたりと調理に手間がかかりがちなので、離乳食を冷凍ストックしたいという方も多いでしょう。豆腐を冷凍するにはどうすればいいのでしょうか? 冷凍する際に気をつけるとよい点などを紹介します。

離乳食の豆腐は冷凍保存できる?

豆腐は冷凍すると水分が抜けるため、食感が変わったり色が変色して黄色っぽくなってしまいます。豆腐自体の品質が悪くなるわけではないため冷凍することは可能ですが、こと離乳食に関しては、そのまま冷凍したものは適しません。

冷凍により変色して黄色っぽくなった豆腐
冷凍により変色して黄色っぽくなった豆腐

冷凍すると赤ちゃんが食べにくい食感になる

豆腐は離乳食の初期から使える赤ちゃんにも食べやすい食品ですが、冷凍したものとなると話が変わってきます。

豆腐は冷凍することによって水分が抜けると、「す」が入って高野豆腐のようなボソボソとした食感に変化してしまいます。こうしたものは赤ちゃんには食べにくいものになります。特に離乳食の初期や中期では、食べ物をなめらかにしたり軟らかくして与えることが必要です。そのため、冷凍保存は離乳食で使う豆腐には向きません。

ペーストにすれば冷凍が可能に!

豆腐の冷凍は離乳食には適しませんが、方法がないわけではありません。それは、豆腐をつぶしてペースト状にしてから冷凍する方法です。

ただし、生の豆腐ペーストよりはなめらかさが減り、少しボソボソ感が残ってしまうため、食べやすくする工夫をしましょう。おかゆに混ぜたりとろみのある食材と和えたりすると食べやすくなります。

離乳食の豆腐の冷凍方法

殺菌のために表面を湯通ししてからつぶしたものを冷凍します。加熱しすぎるとボソボソとした食感になりやすいため、茹ですぎには注意しましょう。

分量の目安

冷凍するにあたって、どのくらいの量を目安にすればよいのか、迷う方も多いかと思います。以下に離乳期ごとの目安を示しますので、参考にしてください。

初期:豆腐1/8丁(約50g)で4回分(1回量=約小さじ2)
中期:豆腐1/3丁(約133g)で4~5回分(1回量=約33g)
後期:豆腐1/2丁(約200g)で4〜5回分(1回量=約45g)
完了期:豆腐1/2丁(約200g)で4回分(1回量=約50g)

なお、これは魚、肉、卵、乳製品などほかのたんぱく質源の食材を使わない場合の目安量となります。豆腐以外のたんぱく質源の食材を組み合わせる場合はこの量より少なくてかまいません。

冷凍方法

【方法1】
豆腐に熱湯をかけて湯通しをした後、冷凍用保存袋などに入れて上からつぶします。ペースト状になったら袋の表面を平らにして密閉し、1回量ずつすじ目をつけて冷凍庫へ。

【方法2】
豆腐に熱湯をかけて湯通しをした後、すり鉢でつぶしてペースト状にします。1回量ずつ冷凍用保存容器に入れて冷凍庫へ。

1回量ずつに小分けが便利

ペーストにした豆腐を入れた冷凍用保存袋を平らにし菜箸などですじ目をつけておくと、解凍するときに使う分だけ折って取り出すことができます。

あるいは、小さな冷凍保存容器に1回量ずつ小分けに入れて冷凍してもよいでしょう。

冷凍期間の目安は1週間

冷凍保存は冷蔵保存より長持ちしますが、冷凍してから1週間以内には使い切りましょう。冷凍した日付や食材名を袋や容器にメモしておくとわかりやすいですね。

解凍するときのポイント

離乳食の豆腐を解凍するときのポイントをお伝えします。解凍した豆腐ペーストにボソボソ感があるようなら、少し手を加えてあげることも必要になります。

使う分だけ手早く取り出す

1回量よりも多く冷凍している場合(冷凍用保存袋に入れてすじ目をつけたものなど)は、解凍するときは使いたい分だけをパキッと折って取り出します。そして、使わない分はすぐに冷凍庫に戻すことを心がけましょう。

なお、一度解凍したものは使い切り、再冷凍はしないようにしてください。

加熱して解凍する

 自然解凍はNG

自然解凍は時間がかかるので雑菌が繁殖しやすくなります。また、加熱調理してから冷凍している場合でも冷凍中に雑菌の繁殖する可能性はゼロではありません。加熱殺菌という観点からも自然解凍は避けましょう。電子レンジや鍋などでしっかり加熱してくださいね。

レンジ解凍のコツ

電子レンジで解凍する場合には水分が蒸発しがちなので、水やだし汁などを加えて加熱するとよいでしょう。

耐熱容器に1食分のフリージング豆腐を移したら水を少々足して、ふんわりとラップをしてから加熱してください。

解凍後に再度つぶすとよい

すりつぶして冷凍していても、解凍した豆腐ペーストは生の豆腐ペーストよりも少しボソボソした食感が出てしまいます。解凍後に改めてすり鉢などでつぶしましょう。また、つぶした豆腐に片栗粉などでとろみをつけたり、芋類などのとろみの出る食材と混ぜたりすると、さらに食べやすくなります。

関連記事▶知っておきたい離乳食のとろみ! おすすめ食材や注意点も

解凍後再度つぶした後の冷凍豆腐
解凍後再度つぶした冷凍豆腐

冷凍豆腐を使ったレシピ

初期|かぼちゃ豆腐

かぼちゃ豆腐

■材料(1回量)
・絹ごし豆腐 10g
・かぼちゃ 10g
※絹ごし豆腐、かぼちゃはフリージングしたものを使用
 かぼちゃ…皮と種をとりやわらかく茹でてつぶし、冷凍しているもの

■作り方
① 耐熱容器にフリージングの絹ごし豆腐とかぼちゃを入れ、水小さじ1(分量外)を加えてふんわりとラップをし、電子レンジ(500W)で1分30秒加熱する
② 混ぜ合わせながらしっかりすりつぶす

冷凍した豆腐とかぼちゃ
豆腐とかぼちゃをよくすりつぶす

つぶしたかぼちゃはとろみづけの役割も果たしてくれます。解凍後の豆腐をすりつぶす際に一緒につぶしながら混ぜると、冷凍豆腐のボソボソ感が抑えられますよ。かぼちゃの甘みも加わるのでおすすめです。

まとめ

離乳食の豆腐の冷凍保存はすりつぶしたものであれば可能です。ただし生の状態よりもなめらかさは減ってしまうので、おかゆに混ぜたりとろみをつけたりすることで赤ちゃんが食べやすいようにしましょう。手間がかかりがちな離乳食作りに、冷凍保存を上手に活用してみてください。

(文・写真:谷岡友梨 先生)

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