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【医師監修】妊娠線はいつからできて、いつ消える? 原因や予防法を紹介
妊娠がわかると、嬉しい反面、体の変化に戸惑うこともたくさんあります。特に妊娠線(にんしんせん)に悩む方は多いようですね。今回は「妊娠線」について解説していきます。
いつからできていつ消える? 妊娠線の原因に迫る
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妊娠線はおおよそいつごろからできるのでしょうか? 一度できてしまったら完全には消えないのでしょうか? 妊娠してお腹が大きくなり始めると、こんなことが気になり始めますよね。妊娠線ができる原因や仕組みなど、妊娠線について詳しく解説していきましょう。
できる原因は? いつから妊娠線ができ始めるか気になる……
お腹に妊娠線ができる原因は、妊娠によって急激に腹部が大きくなることです。皮膚の表面にある表皮には比較的、弾力があり、急激な伸縮にも対応できます。しかし、表皮の下にある真皮と皮下組織は弾力性に乏しく、急激に皮膚が引き伸ばされることにより、皮膚組織が破壊されてしまうのです。その際にできた亀裂が、妊娠線です。
妊娠線ができ始める時期は、個人差がありますが、お腹が大きくなり始める6ヶ月前後からが目安となります。でき始める部位は、下腹部が多いようです。
いつ消えるか心配! 妊娠線ができやすい妊婦さんの条件
妊娠線は、妊婦さんの8割以上にできるとも言われています。しかし、全くできない人もいれば、通常よりもひどくできてしまう人もいるといったふうに、個人差も大きいようです。では、妊娠線ができやすいのはどんな人でしょうか?
<妊娠線ができやすい人の特徴>
●体質的に皮下脂肪が厚い人
皮下脂肪には弾力性が乏しいという特徴があります。そのため、表皮の伸展についていけず、断裂を起こしやすくなります。
●乾燥肌の人
お肌が乾燥していると、弾力が乏しくなりますし、妊娠線自体も目立ちやすくなってしまいます。妊娠中は保湿クリームを用いて、保湿を行うようにするとよいでしょう。
●経産婦
一度出産を経験している人のほうが、初めて妊娠した人よりも妊娠線ができやすいと言われています。
一度できてしまった妊娠線は、いったいいつになったら消えるのでしょうか? 残念ながら、一度できてしまった妊娠線が完全に消えることはほぼありません。ただし、妊娠中は赤く目立つ妊娠線も、産後は自然と徐々に白くなり、目立たなくなっていきます。
お腹や腕も? 妊娠線ができる部位
妊娠線と聞くと、お腹にできるものという印象がありますが、実は妊娠線ができやすい部位は他にもあります。
<妊娠線ができやすい場所>
●お腹
やはりお腹が一番できやすい場所です。特に恥骨の上あたり~下腹部にかけてができやすい場所です。
●胸
妊娠すると乳腺が発達して、それに伴いバストも大きくなります。これに伴い胸にも妊娠線ができる場合があります。とくに胸の横や下は、鏡で見ても見過ごすことが多いのですが、気づくとできていたということがあるようです。
●ヒップ
妊娠すると、出産に向けて腰からお尻にかけてどっしりと肉がついてきます。これに伴い、妊娠線もできやすくなります。
●太もも
外側にできることが多いのですが、内側にできたものは見過ごしてしまいがちです。
妊娠線のケアはいつから? いつ消えるか悩まないために
保湿クリームを塗ったり、体重をコントロールしたり……といった妊娠線のケア、いつ頃から始めたらよいのでしょうか?
いつから妊娠線をケアするべき?
妊娠線ができてしまってからでは遅いもの。そのため、お腹が大きくなり始める前から予防のケアをするのが鉄則です。妊娠線のケアというと保湿クリームが真っ先に頭に浮かぶ妊婦さんも多いと思いますが、実はクリームの使用が妊娠線の予防に役立つかどうかは報告によって意見が分かれています。
妊娠線は、最初に紹介したように急激に皮膚が伸びてしまうことでできるので、保湿やマッサージで皮膚の弾力を保つのは良いことと考えられますが、これより気を付けたいのは、急激に体重を増やさないことと、適度に運動をしてあまり皮下脂肪をため込みすぎないことです。
つわりが治まって来始める妊娠4、5ヶ月ごろから徐々に、気を付けるようにすると良いでしょう。
生まれつきある妊娠線!?
妊娠して腹部の皮膚に浮かび上がる線には、妊娠線の他にもう1つ、正中線(せいちゅうせん)があります。お臍(へそ)を中心に縦に1本伸びる線です。こちらは妊娠してからできる妊娠線と違って、本来は男女問わず生まれつきあるものです。それが妊娠によってお腹が大きくなることによって、また妊娠期間中、大量に分泌されるようになる女性ホルモンの刺激でメラニン色素が増加することによって、クッキリと現れる場合があるのです。妊娠線と混同されがちですが、違うものです。
出産してホルモンバランスが落ち着けば、色も落ち着いてくるので、気にし過ぎないようにしましょう。
まとめ
妊娠中はさまざまな体の変化に戸惑うことも多いでしょうが、あまり悩み過ぎたりストレスを抱え込んだりしないようにしましょう。無理なくケアをして、妊娠線を予防しましょう。
※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビ子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.06.25)
※記事の修正を行いました(2019.06.12)