「育休は女性が取るもの」という固定観念も原因? 8割の男性が「育休を取得しなかった」理由とは
ワークポートは9月26日、現役ビジネスパーソン571人(20代~40代・男女)を対象に実施した「産後パパ育休制度」に関する意識調査の結果を発表しました。
86.3%の男性が「子どもが生まれたら育休を取りたい」
はじめに、産後パパ育休(出生時育児休業)制度が施行されることを知っているか聞いたところ、67.1%が「知っている」と回答しました。
続いて、子どもがいる男性163名に、育休を取得したことがあるか聞くと80.4%が「いいえ」、19.6%が「はい」と答えました。それに対して、子どもがいる女性の育休取得率は70.0%で、男性の取得率の低さが際立つ結果となりました。
次に、子どもはいるが育休を取得したことがないと回答した男性に、育休を取得しなかった理由を尋ねると、「妻が育休を取得したため」という意見が多く挙がったことから、同社では「育休は女性が取るものという価値観が定着しているようすがうかがえる」と分析しています。また、「そもそも男性の育休取得前例がない」「職場に取得し難い雰囲気があった」「取れることすら知らなかった」という声も目立ちました。
その一方で、男性の育休取得者には、育休取得のメリットとデメリットを尋ねました。メリットでは、「妻の産後の負担を軽減できた(30代・男性・システムエンジニア)」「家事・育児への理解が深まった(30代・男性・公務員)」、デメリットでは「昇進の道から外れた(20代・男性・公務員)」「給与が減り、育休中の家賃補助も無くなった(30代・男性・管理系)」という声が挙がりました。ただし、男性の育休取得者の6割程度は、デメリットは感じなかったと回答しています。
続いて、男性に対して、もし子どもが生まれた場合、育休を取得したいか尋ねたところ、86.3%が「取得したい」と回答しました。
合わせて、もし子どもが生まれた場合、パートナーに育休を取得してほしいか聞くと、96.0%が「取得してほしい」と回答しました。「育休を取得したくない」けれど、「パートナーには育休を取得してほしい」と回答した男性は11.1%で、育休は女性だけが取得した方が良いと考える人も一定数いることもわかりました。
続いて、男性に対して現在の勤務先(または、直近の勤務先) は育休を取りやすい環境だと思うか尋ねると、61.3%が「取得しにくい」と答えました。一方、女性に対して同じ質問をしたところ、「取得しにくい」と答えた人は30.0%に留まり、男性の方が育休取得にハードルを感じていることがわかりました。
最後に、対象者全員に出産・子育ての負担は男女平等だと思うか聞くと、82.3%が「女性の負担が大きい」と回答しました。「男女平等」は17.3%に留まっています。
調査概要
調査対象:ワークポートのサービスを利用している全国のビジネスパーソン (20代~40代・男女)
有効回答:571人
調査期間:2022年9月8日~9月15日
調査方法:インターネット調査
ワークポート
https://www.workport.co.jp/
(マイナビ子育て編集部)