「雛」の意味と読み方例、男女赤ちゃんの人気&珍しい名前一覧、雛の名づけに込める願いや注意点
3月3日と言えば雛祭り。子どもの健やかな成長を祝う日とされています。そこで3月に生まれた子に「雛」と名づける人もいるかもしれません。今回は「雛」という名前をクローズアップしましたので、ぜひお子さんの名づけの参考にしてくださいね。
「雛」の漢字の意味や読み方・画数・由来
かわいらしく、女の子の名前に使われる印象が強い「雛」の漢字。しかし、意味や使われる四字熟語の印象をみると、男の子にも問題なく使用できそうです。では、「雛」にはどんな由来や意味、名前の使い方があるのでしょうか。
雛の漢字の画数
18画
雛の漢字の意味
鳥の子。ひな。まだ一人前でない。
雛の漢字の由来
「雛」の右側の「芻」は、「小走りする」という意味を持ちます。それに尾の短い小鳥を指す「隹(ふるとり)」を合わせることで、走り回るかわいい「ひな」を意味するようになりました。
雛の漢字がもつイメージ
よちよちと歩く鳥の「雛」から、穏やかさや愛らしさのイメージを抱く人が多いでしょう。また「雛祭り」の行事から、美しい女の子を想像する人もいるかもしれませんね。
「雛」がつく名前の有名人・芸能人・キャラクター
嵐 雛助(あらしひなすけ/歌舞伎役者)
川上 雛菜(かわかみひな/バレーボール選手)
桜田 雛(さくらだひな/漫画家)
福丸 雛(ふくまるひいな/グラビアアイドル)
なりた 雛糸(なりたひより/声優)
松下 雛乃(まつしたひなの/モデル)
髙村 雛(たかむらひな/子役)
幸田 雛子(こうだひなこ/元子役)
雛鶴(ひなつる/漫画・アニメ「鬼滅の刃」キャラクター)
「雛」のつく名前に込める思い・願い
雛人形を飾って、子どもの無事や成長を願う古くからの催し「雛祭り」から、すくすく育つようにと思いを込められます。今はまだ「雛」だけど、努力を重ね大きく未来にはばたいてくれるようになど、成長への願いも。
「雛」を使った四字熟語
「伏竜鳳雛(ふくりょうほうすう)」
まだ世に出ていないが、優れた人物の例え。将来が期待される若者を示すこともあります。
「伏竜」は水の中に隠れている竜、「鳳雛」は、想像上の鳳凰の鳥の雛のことです。中国三国時代、人材を探していた蜀の劉備に、司馬徽が「伏竜と鳳雛がおります」と進言したことから生まれた四字熟語です。
「麟子鳳雛(りんしほうすう)」
将来性のある子どもの例えです。「麒麟」と「鳳凰」の雛という意味を持ちます。どちらも想像上の動物で、これらが現れるとめでたい兆しとされました。この熟語は先に挙げた、伏竜鳳雛の類語です。
「雛」には良くないイメージもある?
雛」という漢字をネットで見ると、「良くない」というワードが一緒に検索されていることがあります。一部の情報では、「ひな」という言葉が隠語として使われているというのです。
我が子に「ひな」と名づけたが悪い名前なのかも?と、ネット上で相談している人までいました。しかし、「ひな」が隠語や卑猥という考えは、一般的ではありません。連想する人はごくわずかではないでしょうか。
また、同じ「ひな」という読みで「鄙(ひな)にはまれな」という慣用句があります。この「ひな」は、都会から離れた場所、田舎という意味があるものの、悪い言葉ではありません。
そもそも、他人が懸命に考えた名前に対して、「卑猥だ」「名づけられた子がかわいそう」など批判する権利は誰にもありません。名前に「雛」の漢字が使われているからと言って、蔑まれる理由はないのです。堂々と、「雛」の漢字を使用してくださいね。
「雛」の名前は女の子向き? 男の子には良くない?
「雛」と聞くと、雛祭りを連想しますよね。雛祭りの主役は、女の子。よって「雛」=女の子と捉える人も多いでしょう。
しかし、「伏竜鳳雛」や「麟子鳳雛」のように、優れた人や将来性のある人を指す熟語にも「雛」は使われています。男の子だから、「雛」が向いていないことはありません。それでも気になるのであれば、男性的なイメージをもつ「介」や「雄」などの字と組み合わせてみてはいかがでしょうか。
「雛」を使ったかっこいい男の子の名前例一覧(読み方付き)
「雛」の読みは「ひな」だけだと思っていませんか? 実は「雛」には、「ひいな」や「す」、「すう」、「じゅ」の読み方があるのです。これだけの読みがあると、名前のレパートリーも増えますね。では、男の子にはどんな名前があるのでしょうか。例を挙げてみましょう。
・栄雛(えいじゅ)
・煌雛(おうじゅ)
・雛樹(じゅき)
・大雛(たいじゅ)
・雛助(ひなすけ)
・雛多(ひなた)
・雛大(ひなた)
・雛太郎(ひなたろう)
・雛翔(ひなと)
・雛人(ひなと)
・雛之介(ひなのすけ)
・雛弥(ひなや)
・雛斗(ひなと)
・雛春(すばる)
・雛李(ひなり)
「雛」を使った可愛い女の子の名前例一覧(読み方付き)
「ひな」という響き自体はかわいらしくて、女の子にぴったり。それでは、女の子の名前をみていきましょう。
・小雛(こひな)
・雛里(じゅり)
・雛名(じゅな)
・雛 (ひな)
・雛佳(ひなか)
・雛妃(ひなき)
・雛子(ひなこ)
・雛乃(ひなの)
・雛南(ひなみ)
・眞雛(まひな)
・有雛(ありす)
・雛泉(ひなみ)
・雛妥(ひなた)
・雛音(ひなね)
・千雛(ちひな)
まとめ
男女ともに名づけに使える「雛」の漢字。名づけの際には、子どものうちは「雛」ですが、やがて大きくなり青空へ羽ばたく鳥の様になってほしい。生まれてくる我が子の、健やかな成長を願う親の姿が浮かびます。
しかし「雛」には、難点が一つ。それは、書き方が難しいことです。「ひな」と読めても、実際に書ける人ばかりではありませんので、もしかしたら口で説明する際には苦労するかも。こうした点も、考慮に入れて名づけに用いてくださいね。