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2023年02月05日 08:00 更新

孤独死は何日も発見されない?平均日数は17日、一方で3日以内の早期発見も4割

独居者が増えるとともに増えているのが、誰にも知られずに自宅で亡くなる「孤独死」です。孤独死の場合、亡くなってから発見されるまでには、ある程度の時間を要することが想像されます。何日も経ってようやく発見される、なんてイメージが強い人もいるのでは。実際にどのくらいの日数がかかっているのでしょうか?

孤独死が発見されるまで何日かかる?

老後に一人暮らしをすることになり、孤独死となったらどうしよう……と不安になる方は少なくないようです。実際、孤独死はどのように発見されているのでしょうか? 

日本少額短期保険協会による「第6回孤独死現状レポート」から考えてみましょう。

なお、同レポートでは「自宅内で死亡した事実が死後判明に至った独り暮らしの人」を「孤独死」の定義とし、賃貸住居内における孤独死の実像を統計データで示しています。

約4割は3日以内に発見されている

一般社団法人日本少額短期保険協会「第6回孤独死現状レポート」より

賃貸住宅における孤独死の約4割は3日以内、つまり「早期に発見」されています。また、3日以内の発見では男女に違いが表れているのも特徴。女性の方が男性よりも1割以上多くなっています。

4日以上では男女差はほとんど見られないことから、男性よりも女性の方が早期に発見される傾向にあるといえそうです。親族や友人などの近親者による発見が男性は34.9%に対し、女性は44.5%であることも踏まえると、女性の方が社会とのかかわりを持っていることが考えられます。

発見まで15日以上となる場合は3割以上

ただし、早期発見が多いといっても、15日以上経ってから発見されたケースも3割以上と決して少なくないのも事実です。全体を平均すると発見までの日数は17日になります。平均日数を見ると、孤独死をした人は発見されにくいということを感じるでしょう。

なかには90日以上も発見されなかったケースもわずかながら見られます。

発見原因1位は「音信不通」

一般社団法人日本少額短期保険協会「第6回孤独死現状レポート」より

孤独死した人が発見された原因で半数以上を占めたのは「音信不通」です。発見されるまでの日数の平均は14日となっています。そのほかの要因になると20日以上に。やはり人とのつながりの有無が早めの発見に結び付いているといえるでしょう。

長期化した場合の発見原因は「異臭」が3割

一般社団法人日本少額短期保険協会「第6回孤独死現状レポート」より

3日以内の「早期発見」に至ったケースと、長期化した場合を比較してみると、どちらも発見原因で最も多かったのは「音信不通・訪問」でしたが、この両者には30ポイントの開きがあります。

また、長期化した場合に「異臭・居室の異常」や「家賃の滞納」が大きく増えるのも特徴。近親者などがいない場合、こういう状況になって、住居の管理者などに発見されているという背景が考えられるでしょう。

まとめ

何日も発見されないケースも少なくありませんが、最も多いのは3日以内というのが現状であることがわかりました。また、発見の要因として多いのは音信不通であり、人や社会とのつながりによって発見に至っていることがうかがわれる結果でした。人生の中で常にだれかと一緒に暮らしているとは限りません。高齢になった時に一人暮らしをする可能性もあるでしょう。自分はどのような最期を迎えたいのかは、どのような生き方・生活を選択するかとも関わっています。「どのように死にたいか」から逆算して生き方を考えるのも、1つかもしれませんね。

(マイナビ子育て編集部)

※画像はイメージです

調査概要

■第6回孤独死現状レポート/一般社団法人日本少額短期保険協会
調査地域:全国
調査対象:少額短期保険会社の家財保険(孤独死特約付き)に加入している被保険者
調査時期:2015年4月~2021年3月までの孤独死のデータ
収集したデータ:孤独死対策委員をはじめ、協力会社から提供された孤独死のデータ
人数:5,543人

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