乳児の応急処置の方法は?正しい選択に迷う人が多いことが浮き彫りに
思わぬ事故で乳児が意識をなくしたり、呼吸が止まってしまった場合、どのように対処すれば命を救うことができるか、自信をもって答えられますか? 自動車免許取得時などに応急救護の講習を受ける機会がありますが、記憶が曖昧だという人も少なくないのでは。クイズ形式で認知度を調べた調査を参考に確認してみましょう。
乳児(0歳児)の正しい応急処置を知っていますか?
乳児(0歳児)が心肺停止に陥った場合、どのような応急処置を行えばいいのでしょうか? 消費者庁が行った調査によると、実際に0歳児のいる親にクイズ形式で尋ねたところ、知識が曖昧な人も一定数いることがわかりました。皆さんは正解できそうですか?
乳児の意識や呼吸がない時にまず行うべきことは?
「乳児の意識がなく呼吸が停止している場合直ちにすべきことは?」という設問に対して、正しい解答の「胸骨圧迫(心臓マッサージ)」を選んだ人が36.3%で最も多くなりました。しかし、不正解である「人工呼吸」を選んだ人も36.0%とほぼ同率となっています。胸骨圧迫なのか、人工呼吸なのかで迷う人が多いことが想像されます。
意識がなく呼吸が停止している場合、「直ちに」行うべきなのは胸骨圧迫であると覚えておきましょう。
参考▶消費者庁『事故防止ハンドブック』(2022年3月)
乳児への人工呼吸の正しい方法は?
「乳児の気道確保・人工呼吸の方法として正しいのは?」では、正答の「口と鼻を覆い息を吹き込む」と回答した人が33.4%、「鼻をつまみ口に息を吹き込む」を選んだ人が31.3%いました。
不正解である「鼻をつまみ口に息を吹き込む」は、幼児や成人に対する人工呼吸の方法となります。0歳児の場合には、幼児や成人に行う場合とは若干、やり方が異なるので注意が必要です。
まとめ
乳児に対する応急処置について、曖昧な知識を持っている親も少なからずいることがわかる調査結果となりました。幼児や成人に対する方法とは異なる点もあり、紛らわしい部分も確かにあります。特に心肺停止のような重大な事態の場合、一刻も早い適切な応急処置が命を救うことがあります。いざという時に迷わないよう、正しい知識を身につけておきたいですね。
参考▶消費者庁『事故防止ハンドブック』(2022年3月)
✅応急処置の方法は基本的に5年に1度、改正されます。新型コロナウイルスの感染予防の観点での注意点もあるため、詳しくは以下もご確認ください。
▶東京消防庁:倒れている人をみたら
(マイナビ子育て編集部)
※画像はイメージです
調査について
平成29年度子どもの事故防止調査(平成30年3月、消費者庁)
▶調査結果報告書