さの赤ちゃんこどもクリニック 佐野博之先生|納得できるわかりやすい説明で家族みんなを笑顔に
さの赤ちゃんこどもクリニックの院長を務める佐野博之先生は、2人の子を持つお父さんでもあります。谷町6丁目駅から徒歩3分という立地から、周辺に住む親子はもちろん、遠方からも多くの患者さんが訪れます。 今回は、佐野先生にクリニックの特徴や日々の診察で心がけていることをお聞きしました。
産まれてすぐの赤ちゃんから中高生まで幅広く相談できるクリニック
佐野先生は新生児医療に長年従事していた経験があり、通常の診療以外に育児や発達のことなど、子どもに関する困りごとは何でも相談にのるスタンスで、日々診療にあたっています。
佐野先生に、クリニックの特徴や診療方針についてお聞きしました。
産まれてすぐの赤ちゃんから中高生まで幅広いお子さんを診ている
当クリニックでは、僕の専門が新生児医療であることから、生まれてすぐの赤ちゃんから中高生まで幅広く診ています。特に赤ちゃんは予防接種や健診、発育のことなど、病気ではない別の悩みが多い時期だと思うんですよ。なので産まれてすぐの赤ちゃんも診ますよという意味を込めて、「赤ちゃんこどもクリニック」と名付けました。
発達のことで心配なお子さんとじっくり向き合う
週に8枠ですが、気になる行動等で心配なお子さんや親御さんのために「発達相談」の枠を設けてじっくりお話できる時間を作っています。新生児医療をしていく中で、成長の過程で発達障害と診断されたお子さんと直接関わることが増えてきたのがきっかけです。
診察では、診断名をつけるのがメインでなく、本人の困っていることやそれがなぜ起きているのか、どう対応したらよいのかというのを親御さんと一緒に考えるようにしています。
主な発達障害の診断名は数種類しかありません。そのため、その子をその数種類の型にはめて対処法を考えるのではなく、その子に合った対応を一緒に考えることにしています。
発達に関することって、困っていても相談するところが少ないんですよね。100%正解な対応もないんですよ。僕が言うことが全て正解というわけでもなく、専門的知識を持った人に相談して一緒に考えることが重要だと思いますし、相談を受けることで家族全体の困りごとをなくしたいと思っています。
全国で数少ないヘルメット矯正を行っている
赤ちゃんの中には、生後数ヵ月で向き癖とかで頭がすごい斜めに育ってしまう子がいるので、ヘルメットを使って矯正することがあります。生後2~6ヵ月までが開始適用なんですけど、程度が強いと耳の位置までずれてきたり、将来歯のかみ合わせに影響が出たり、頭痛や肩こりなどの症状も出てくるという報告もあります。頭の形が心配はお子さんには、一度相談に来てもらってからどうするか決めていきます。
生後すぐ~3歳未満の相談外来も
当クリニックでは育児支援を積極的に行っていて、「赤ちゃん外来」という枠も作っています。赤ちゃんが受診する時点で、育児相談も多くて、発熱やせき、鼻水以外に、病気とまではいかない症状で、困っている方向けに受診しやすい枠として作っています。夜泣き・アレルギー・離乳食・成長・発達・皮膚・頭の形など、病院を受診するべきか悩むような場合も気軽に相談できるようにしています。
明るい雰囲気でお子さんも元気になれるクリニック
佐野先生は、お子さんが怖がらないようにクリニックの内装などを工夫したり、お母さんが納得して笑顔で帰れるよう心がけています。佐野先生に日々の診察で心がけていることをお聞きしました。
子どもが怖がらないよう明るい雰囲気を心がけている
小さなお子さんが落ち着けるように、パステルカラーでかわいらしい雰囲気のクリニックにしています。僕自身ディズニーが好きで、おもちゃもたくさん置いてますね。お子さんに聴診器を当てるとき、気がまぎれるような音が出るおもちゃやくるくる回るおもちゃを使っています。
客観的な情報から正確な診断と対応を行っている
親御さんをどのように安心させて納得を得るかを考えて診察にあたっています。うまくいかないこともありますし、100%大丈夫ですとも言い難いですが、親御さんの不安がないようにしたいです。 特に発達に関することは、偏見や思い込みを排して考えないとわからないことが多いので、客観的な情報を教えてくださいとお願いしています。そのため、「なんかこの子よく叩くんですよね」「こうだと思うんですよね」などではなくて、叩く状況やまわりの状況をしっかり聞いて、客観的な事実から何か探ろうと心がけています。
育児のことをみんなと共有できる専門家に相談できる場所
開院してから2年間で、コロナの波の間に5~6回講演会を行いました。クリニックの待合室にプロジェクターを設置して講演会をしたり、スキンケアや発達障害をテーマにした内容で、毎回定員5~6名でやったことがあります。あとは、育児相談外来で、僕以外の専門家が行うものも少数枠ですが行っており、看護師や助産師とマンツーマンでゆっくりお話できる環境も作っています。 情報が氾濫していると、お母さんたちが結構不安になることがあって、「ネットで調べたらこんなのが出てました」って言ってくる人もいます。もし少しでも不安に感じることがありましたら、病院に受診するほどでもないかなっていうことでも悩まずに受診していいですよとお伝えしています。
お子さんの成長にやりがいを感じる
笑顔で優しく丁寧に患者さんに接している佐野先生。佐野先生に、医師を志したきっかけややりがいを感じるときなどもお聞きしました。
自身の体験から医師を目指すことを決意
医師を志したのは、何の仕事をしようかなと考えた高校3年生の時期でした。大学の何学部を受けようかなと考えた時期ですね。当時は母親がピアノ教師、父親がいない環境だったのもあり、サラリーマンという仕事のイメージがわきませんでした。
そんな中、僕が子供の頃の病気やけがへの対応に対して、医師に感謝する機会が多かったこともあり、直接人のためになれるというやりがいを感じて医学部に進みました。
小児科を選んだのは、体の一部でなく全身を診たかったからです。内科だと心臓や肺など専門分野を選ばないといけないですが、小児科だと全部診れるし、子どもの成長も見れます。子どもの成長をみるなら、産まれたときから見た方がいいだろうってなって、新生児医療を専門に進んだっていう感じですね。
お子さんの成長を見れるところにやりがいを感じる
病気を治すだけでなく、その子の成長を見れるところにやりがいを感じますね。実際新生児集中治療室に入院したすべての子がよくなるとは限らなかったですが、最大限よくなることを目指す中で、成長を見れるところが楽しいですね。直接ありがとうって言われたり、低体重で産まれた子が成長して、慕って手紙を持ってきたり、お気に入りのおもちゃを見せてくれたりするとうれしいですね。
発達障害の困りごとに直接関わりたいとの思いから開業を決意
経験を積む中で立場もどんどん上になってきて、後輩を指導する立場になったり、人事や経営的なことに携わることも増えてきて、主治医として診療する機会が減ってきました。それはそれでやりがいを持っていたんですが、これからどうしていこうかなと思ったときに、発達障害とかもやり始めている中で、困っているお子さんや家族がとてもいっぱいいることがわかりました。一番のきっかけは自分の子どもが知的に遅れてたり、不登校になったりとかいろいろあって、身近に大変さも感じていたのもあります。
実際そういう困りごとや病気に直接対応しようと思うと、開業して自分のペースでやるのも選択肢のひとつかなと思いました。もともと喋るのが好きなので、患者さんや家族と喋れる町医者に憧れもあったということもあります。
クリニックが位置する谷町六丁目は、高層マンションが多くて若い世帯も多く住んでいらっしゃいます。小さいお子さんがたくさんいる地域なので、お役に立てるかと思い今の場所に決めました。
その子なりの成長を楽しく見守ってあげてほしい
親御さんはなかなか悩みがつきないものだと思うんですが、子どもはみんな違うし、自分の子どもの頃とも違うし、自分の思いどおりになるわけでもない部分も多々あります。その子なりの成長発達を楽しく見守っていてあげてほしいです。
さの赤ちゃんこどもクリニック
■電話番号:06-6765-8585
■診療時間:
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
9:00-12:00 | 小 | 小 | ー | 小 | 小 | 小/ア | 小 |
13:30-15:30 | 予 | 赤 | ー | 予 | 予 | 発/検 | ー |
15:30-16:00 | 発 | 赤 | ー | 発 | 発 | 発/検 | ー | 16:00-19:00 | 小 | 小 | ー | 小 | 小 | ー | ー |
■休診:水曜、日曜午後、祝日
小:一般小児科診療(予防接種/健診も可)
予:予防接種/健診
ア:アレルギー外来
赤:赤ちゃん外来
発:発達外来
検:発達検査・カウンセリング
■HP:https://www.sano-babykids.com/
■アクセス
・大阪メトロ谷町線/長堀鶴見緑地線「谷町六丁目」駅 7番出口より東へ徒歩約3分
(取材・文:株式会社メディコレ)