産後入浴問題の4割は“会陰”に関する悩み「傷口を洗うのが怖すぎる!」「入浴時間が“短くなった”」
お風呂に関わる企画・開発・販売などを行う「バスリエ」は、「産後のお風呂」に関する調査を実施しました。
産後の入浴、どんなことに困っていた?
つわりでつらかった妊娠期を経て、そして人生最大の痛みを全身で感じた出産が終わった……!
と同時に、ママたちには生まれたての新生児のお世話に奔走する日々が待ち受けています。 そんなハードな毎日、「せめてお風呂に浸かってのんびりしたい……」と思う人も多いことでしょう。
でも、ちょっと待って!
出産後のママは、すぐにお風呂には入れないんです! 基本的に産後のママが入浴を開始してOKなのは1ヶ月経ってから。
では実際ママたちは、産後どのくらいから入浴を開始して、そしてどんなことに困っていたのか? さっそく見ていきましょう。
産後の入浴は1ヶ月経過してから!
出産後、入浴を開始した時期について見てみると、産後1ヶ月経ってからという回答が最も多くなりました。
一般的に出産後、医師から入浴OKの指示が出るのは1ヶ月検診の際ですので、それが当てはまった形です。中には1ヶ月以内という人もいますが、これは1ヶ月検診の日程が若干早かったりといった理由なども考えられます。
会陰切開の有無別に見てみると、切開なしの場合は4割以上もの人が1ヶ月以内に再開と回答しています。一方の切開ありの人は1ヶ月以内での再開は2割に満たず、1ヶ月を目安に再開した人が6割以上となりました。
帝王切開の場合を見てみると、産後1ヶ月以内に再開した人が3割弱、産後1ヶ月での再開は4割と、経膣分娩会陰切開有・無しの中間程の割合となりました。会陰切開をした人よりも、帝王切開をしている人のほうが早い時期に入浴を再開していることがわかります。
産後すぐの入浴がNGと言われるのは、出産で開いた子宮口が閉じる(子宮復古)のに1ヶ月を要するためです。これは経膣分娩・帝王切開のいずれにしても同じことなのですが、産後の実際の入浴時期としてはそれぞれ大きく差が出ました。
会陰切開がなかなか目視で傷口を確認できないのに対し、帝王切開では傷口が確認しやすく、癒えたことを目視できる安心感からこのような結果になったとも考えられます。
産後のお風呂の困った!「傷口を洗うのが怖すぎる!」
「産後のシャワー浴での困った!」トップは「会陰の傷口の洗い方」。続いて「傷口が痛む」と、会陰切開が大きく影響しています。
会陰は直視できない部分であるため、「自分の傷口が現在どんな状況なのか」「縫合が取れてしまっていないか」「膿んでいないか」など、様々な不安がよぎります。
それだけに痛みはもちろん、下手に触って良いものなのかとても悩むところです。
産後入浴を開始してからの困った点を見ていくと、会陰の傷口に関する割合は若干減ったものの、この時期からは「悪露が終わらない」「お湯漏れする」などの問題点が出てきます。
産後の細菌感染の不安から、いちばん風呂に入りたいという人が多くなるかと思いますが、一方で「悪露でお湯を汚してしまうので最後に入ったほうが良いのか……」というような悩みを抱える人が増えてくることと思います。
産後の入浴時間は、“短くなった”人が7割!
以前行った「妊娠中のお風呂の実態調査」での調査では、妊娠前から比較して「妊娠中のほうが入浴時間が短くなった」という人が55%でした。 今回の調査で、妊娠中と比較して「産後の入浴時間が短くなった」という人は76%もの割合に上りました。
このことから、妊娠中は体調面や動きづらいなどの理由から入浴時間が短くなり、さらに産後は体調面・産後の身体の痛みに子育ても加わり、余計に入浴時間が短くなる傾向になることがうかがえます。
実際の入浴時間を見てみても、「5分以下」で済ませる人が37.5%、「10分以下」で済ます人が40%と、8割近くの人が「10分以内」という短時間で済ませているということがわかります。
【調査概要】
調査期間:2022年2月~2023年1月
調査主体:バスリエ
調査手法:インターネット
調査エリア:全国
調査対象:出産経験のある女性200名
有効回答数:200名