老後の生活、「楽しみではない」人が6割を超える【老後に対する意識調査】
終活に関する情報を発信するメディア「終活瓦版」を展開する林商会は、20代~60代以上の男女を対象に「老後に対する意識」についてアンケート調査を実施しました。
あなたの老後は何歳から? 最多は「65歳~69歳」
「何歳からがご自身の老後だと思いますか?」という質問では、43%が「65歳~69歳」と回答。「60歳~64歳」が29%、「70歳~74歳」が18%と続く結果になりました。
それぞれの回答の理由をみてみましょう。
1位:65歳~69歳
・会社の定年が65歳であるのと、年金がもらえる年齢だからです。(40代男性)
・仕事を退職してからの第二の人生、つまりは老後、という認識。(20代女性)
「65歳になると定年を迎えるから」という理由を挙げた人が大半でした。65歳定年制の導入が浸透してきており、人生の大きな区切りとして考える人が多いようです。
2位:60歳~64歳
・なんとなくであるが、還暦を迎えたら老人といった漠然としたイメージがある。(30代男性)
・自分の子どもが成人になる時の自身の年齢があてはまるから。(40代女性)
還暦を迎える60歳を、老後のスタートとしてイメージする人が多くみられました。
また、子どもの成人や独立を挙げる人も複数おり、60歳を自身や家族の大きな節目として捉える人が多い印象です。
3位:70歳~74歳
・60代はまだまだ働かねばと考えているので。70歳からは出来ればのんびりしたいです。(50代女性)
・現代の60代の方を見ていると、若々しいため。(40代女性)
60代は「まだ働いている」もしくは「働かねばならない」という理由を挙げた人が多くみられました。
また、60歳を過ぎても若々しい人が多く、「還暦を迎えたら老人」という従来のイメージから変化してきている様子がうかがえます。
このように、「定年を迎える65歳」「還暦を迎える60歳」「働かなくなる70歳」など、それぞれが考える節目を迎えたら、自身の老後がスタートするとイメージしているようです。
老後の生活、約4割が「あまり楽しみではない」と回答
「老後の生活が楽しみですか?」という質問では、42%が「あまり楽しみではない」と回答し、「どちらかといえば楽しみ」が27%、「楽しみではない」が19%、「楽しみ」が12%と続く結果になりました。
年齢を重ねるにつれて体力や記憶力は低下し、健康への不安も高まります。また、年金制度の破綻や物価の高騰など厳しさを増してゆく社会環境も相まって、老後の生活は「あまり楽しみではない」と考える人が多いのかもしれません。
その一方で「どちらかといえば楽しみ」と回答した人が続いていますが、みなさん具体的にどのようなことを楽しみにしているのでしょうか。
老後の生活で楽しみなこと、1位は「旅行」
「老後の生活で楽しみなことは何ですか?」という質問では「旅行」が107票を集め、59票の「ひとりの時間」、51票の「家族との時間」が続く結果になりました。
それぞれの回答の理由をみてみましょう。
1位:旅行
・働いている間はゆっくり旅行に行ける機会がなかなかないので、友達や家族と時間を合わせてゆっくり行きたい。(30代女性)
・色々な所へ旅行してみたい。普段はゆっくりと過ごしたい。(20代女性)
働いていると、まとまった時間を旅行に充てるのは困難です。
友だちと・家族と・ひとりで…など、時間を気にせず自由に旅行を楽しむ老後の日々を思い浮かべながら、仕事や貯金に励む人も多そうですね。
2位:ひとりの時間
・毎日子どもの世話をしていたら出来ないことをやりたいから。(50代女性)
・趣味が釣りなのでその活動を増やしたいから。(30代男性)
子育て終了後の自分のためだけに使える時間を思い浮かべる人・趣味に没頭したい人など、思い描く"ひとりの時間"はそれぞれ。
老後に過ごすひとりの時間は、自身とゆっくり向き合い、人生を見つめ直す時間なのかもしれません。
3位:家族との時間
・老後は夫婦の時間をより一層大事にしたいから。(20代女性)
・大きな楽しみでなくても、ささやかな幸せを感じたいから。(50代女性)
夫婦は家族の基本形。子どもが独立して夫婦2人の生活に戻ると、共に積み重ねてきた日常や家族の歴史を振り返ることができそうですね。
調査概要
調査期間:2023年4月11日~4月12日
調査機関:クラウドワークス
調査方法:インターネットでのアンケート調査
調査対象:20代~60代以上の男女
有効回答人数:200名
林商会:https://hayashi-grp.com/
終活瓦版:https://syukatsukawaraban.com/
(マイナビ子育て編集部)