
その体調不良、熱中症かも……暑さに体が慣れる前は特に危険! 知っておきたい熱中症対策
政府広報オンラインが「熱中症のチェックと応急処置方法」についてTwitterで注意喚起しています。
5~6月は熱中症に注意!

気象学的には春に分類される5月ですが、近年では5月でもムシムシと汗ばむ暑さを感じる機会が増えてきました。
5月17日には全国の299地点で30度以上の真夏日が観測されており、いよいよ「熱中症」への対策が必要な時期に入ったというのは体感だけでなく、データからも納得できます。
実は熱中症は5月から多く発生しており、体が暑さに慣れていない時期は例年、熱中症による救急搬送者や死亡者数が急増する傾向にあるといいます。
この状況を受け、政府広報オンラインのTwitterでは「熱中症のチェックと応急処置方法」について注意喚起しています。
乳幼児は特に要注意
脱水症は熱中症のリスクを高めるといわれていますが、人間の体重に占める水分量は子供の方が多いとされています。
・新生児:約80%
・乳児、幼児:約65~70%
・成人:約55~65%
・高齢者:約50~55%
これを見ると、新生児や乳幼児は水分量が多いので熱中症にかかりにくいと誤解される方も多いですが、むしろ熱中症を引き起こしやすいと言われています。その理由を2つ解説します。
①汗腺が未発達で体温調節がうまくできない
乳幼児は汗っかきなイメージですが、大人に比べ汗腺の発達が未熟で、暑さを感じてから汗をかくまでに時間がかかるため、体温をすぐに下げられません。また、体に占める水分の割合が高いため、外気温の影響を受けやすく、自分の体温よりも温度が高い場所では、短時間で体温が急上昇するので注意が必要です。
②身長が低く地面に近い
大人よりも身長が小さい子供にとって、地面からの照り返しは大きく影響します。大人にとって32度の感覚でも、子供の顔の高さではさらに高い35度の感覚と考えるといいでしょう。歩いている時だけでなく、子どもをベビーカーに乗せて外出するときにも注意が必要です。
熱中症かと思ったら
どんなに注意をしていても、体調によっては熱中症になってしまうこともあるかもしれません。そんな時のために熱中症の症状と対策を知っておきましょう。
重症度・主な症状
Ⅰ度(軽症)
現場での応急処置が可能
主な症状は、めまい、失神、筋肉痛、筋肉の硬直(こむら返り)、大量の発汗など
Ⅱ度(中等症)
病院への搬送が必要
主な症状は、頭痛、気分の不快、吐き気、おう吐、力が入らない、体がぐったりする(熱疲労、熱疲弊)など
Ⅲ度(重症)
入院・集中治療の必要
主な症状は、けいれん、意識がなくなる、歩けない、刺激への反応がおかしい、高体温(熱射病)など
Ⅱ度(中等症)以上では病院への搬送が必要になるので、お子様の症状が上記に該当する場合は迷わず救急車を呼びましょう。
対応(応急処置)

上記はあくまで応急処置です。ぐったりしていたり会話ができなかったりする場合は迷わず救急車を呼びましょう。
もしものとき、パニックにならないためチェック
「症状と対策を理解できた!」とは言っても、もし我が子が目の前で熱中症になったらパニックになってしまう可能性があります。
いざというときのために、環境省の「熱中症予防情報サイト」で公開されている、応急処置における簡単なチェックシートを確認しておきましょう。

このチェックシートに沿って判断すればパニックにならずにすむはず。もしもに備えてスマホに保存しておきましょう。
「熱中症警戒アラート」を活用しよう
一番大切なことは「熱中症を未然に防ぐこと」ですよね。最後に、熱中症を未然に防ぐために活用できる「暑さ指数」をご紹介します。
暑さ指数って?
暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい
① 湿度
② 日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境
③ 気温
の3つを取り入れた指標です。暑さ指数(WBGT)が28(厳重警戒)を超えると熱中症患者が著しく増加します。
(環境省「熱中症予防情報サイト」より)
熱中症には気温以外の条件も大きくかかわっているということですね。
ちなみに、翌日の暑さ指数の値が33以上と予測された場合、前日17時頃と当日5時頃、対象都道府県に対して気象庁と環境省から「熱中症警戒アラート」が発表されるので、チェックしておくとよいでしょう。
熱中症警戒アラートはいつチェックすればいい?
お子様とお出かけする予定日の前日と当日朝にチェックするようにしましょう。もしアラートが出ていた場合は、不要不急の外出は控えたり、自宅で過ごす際もクーラーで涼しくして過ごしましょう。
2022年は6月下旬に本州で初めて熱中症警戒アラートが発令されています。2023年もそろそろ本格的に意識しておきたいですね。
(文:神戸大地 薬剤師/メディカルライター、監修:甲斐沼 孟 先生)
※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました
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