子ども自身の「小1の壁」、親としてどうサポートしてあげればいい? 経験した先輩パパ・ママたちだからこそ言えるアドバイス15選
保育園や幼稚園時代と勝手が異なり、「小1の壁」で戸惑うのは親だけではありません。慣れない環境に適応しようとがんばりすぎて、初期の段階から登校渋りが見られる子もいます。新学期、がんばる子どもたちの心身のケアは大人の役目。先輩パパ・ママの体験談をもとに、気にしておきたいポイントをまとめました。
小さなことからコツコツと
●何もかもしてあげるのではなく、「小学生になったのだから」という気持ちで、「自分のことは自分でする」ように徐々に方針を変えていけば親の負担が楽になります。初めは簡単なことからで、朝の洋服の準備を自分でしてみる。とか、自分専用の目覚ましを買って自分で起きられるようにするとか。翌日の学校の準備をする、などからでOK。あくまでも強制ではなく楽しみながら切り替えていくことがポイントですね。(女性/46歳/サービス業/販売職・サービス系)
●子どもにとにかく寄り添って成功を積み重ねていく。(男性/33歳/電機/事務系専門職)
●ゆっくりでいいからできることを一生懸命ほめて下さい。子どもと一緒に悩むことを子どもの前で見せて下さい。(男性/58歳/学校・教育関連/経営・コンサルタント系)
目標達成のための「スモールステップ」という言葉を聞いたことはありませんか。
何事も、一足飛びにできるようにはなりません。大きな目標を達成するためには、ゴールに至るまでの小さな目標を設定する必要があります。大きな段差は無理でも、小さな段差なら超えられる……。小さなステップを登り、達成感を味わうことで次の段階に自信を持って挑むことができます。
子どもに自信と次の段階への希望を持たせられるよう、小さなことからコツコツ積み重ねてあげることが大事です。
勉強の手助けを
●帰宅後は子どもの宿題をキッチンのそばでやらせました。夕食の支度をしながら教えることができるし、話もできてよかったです。(女性/44歳/ホテル・旅行・アミューズメント/事務系専門職)
●学校で勉強を行うことをあらかじめ理解してもらうことが大事かも。(男性/39歳/印刷・紙パルプ/事務系専門職)
●宿題が毎日出るので、丸つけ等大変ですが、子どもとのコミュニケーションを取れる時間だとも思うので、短くても一緒に取り組んであげるとよいと思います。(女性/47歳/印刷・紙パルプ/クリエイティブ職)
未就学児時代と大きく異なるのは、「小学校ではじっと机に座って学習する時間がある」という点です。もちろん、はじめのうちは校内探検などの学校に慣れる時間が多いのですが、徐々に国語や算数などの教科学習がはじまります。
小学校は「生きていくために必要なさまざまな知識を学ぶところ」という大前提を理解しておく必要があるでしょう。毎日のドリル、プリント、音読などの宿題は、なるべく親がつき添って手助けをしてあげるといいですね。親子の会話の時間にもなります。
コミュニケーションを密に
●友だちに影響されることが多く真似をしたがるので、友だちの名前などを子どもから聞いて把握しておくといいです。(女性/38歳/製造業/技術職)
●子どもとのコミュニケーションをかかさず行い、今の状況を把握しておくこと。(女性/32歳/学校・教育関連/保育士)
●子どもが学校生活や勉強に慣れるまでに時間がかかる場合もあります。子どもの様子をよく観察し、困っていることや不安なことがあれば、すぐに対応するようにしましょう。(男性/38歳/建設・土木/技術職)
基本、小学校には親の送迎がありません。担任の先生との接触も減り、親が子どもの生活の様子を見る機会が極端に減ります。そのため、子どもの話をよく聞いてコミュニケーションを密にしておく必要があります。
気をつけてほしいのは「子どもの話が100%ではない」という点です。都合の悪いことは隠しますし、多少の嘘・言い訳は混じります。自分をよくみせたいために話を盛る、などは大人でもやりますね。
気持ちは受け止めるけれど、事実関係を鵜呑みにしないことは、トラブル抑止になります。子どもに寄り添う姿勢を示すことを最優先してください。
子どもの力を信じる!
●登校を嫌がったり、宿題をやりたがらなかったりするときは、子どもの気持ちに寄り添い、一緒に考えてあげることが大切だと思います。(男性/39歳/情報・IT/技術職)
●先回りして心配ばかりせず、走りながら最良を考えればいい。(女性/37歳/マスコミ・広告/事務系専門職)
●小学1年生ではいろいろなことが変わりすぎて、なかなか上手くことが運んでいきませんが、そのうちできるようになるので、長い目で子どもを見てあげることが大事だと感じています。(男性/39歳/運輸・倉庫/SD職)
保育園・幼稚園ではあんなに大きく見えた我が子も、小学校に入るとまだまだ小さくて幼く見えます。大きなランドセルに背負われているようで、無理をさせているのではないかと心配になるかもしれません。
ただ、いつまでも親が守ってあげられないのは事実です。困ったときには寄り添って、冒険したいときにはうまく手を放して、緩急をつけた見守りが必要になっていきます。
子どもの力を信じて、長い目で見てあげてください。
大人の余裕が子どもの安心
●時間を作ることは自分自身のスケジュール管理だと思うので、効率よく仕事をこなして少しでも子どもといる時間を作ってあげてほしいです。(男性/32歳/医療・福祉/事務系専門職)
●入学直後は子どもが不安定になりがちなので、なるべく余裕を持った行動をする。(女性/39歳/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)
●できるだけ子どもの気持ちを優先で。でも、自分もいっぱいいっぱいになってしまうので、頼れる人には頼って!(女性/30歳/生保・損保/営業職)
子どもは、依存と反発を繰り返して成長します。自分の後ろには、どっしりかまえた親がいると信じているから、思い切って冒険したり、反発したりできるのです。
子どものよりどころとなる大人に余裕がないと、子どもの心は迷子になってしまいます。ぜひ、あなた自身のことも大事にしてください。自分が元気でなければ、人のお世話はできません。心身ともによいコンディションを保てるよう、休息を取りつつやっていきましょう。
まとめ
小1の壁を感じているのは、親だけではありません。子どもたちもなにかしらのストレスを抱えています。よい先生や友だちに恵まれて適応力を発揮できる子もいれば、ちょっとしたことでつまずいてしまう子もいます。
単純に聞こえますが、心的ストレスの多くは、規則正しい生活と十分な睡眠を取ることで軽減されます。心のケアは体のケアから。さらに、家庭内は自分を肯定してくれる安心できる居場所として機能するよう、心がけましょう。
マイナビ子育て調べ
調査日時:2024年1月24日~27日
調査人数:171人(20代~40代で、第一子が小学校1年生のとき夫婦ともに働いていた小学生のパパ・ママ)
(マイナビ子育て編集部)