
高2の息子に初彼女ができた。心配した父親が真剣な話をすると「避妊具を買うのは恥ずかしい」という本音が
年頃の子どもを持つ親にとって気になる子どもの恋愛。 今回は、高2の息子を持つパパさんからの投稿をご紹介します。

<投稿主:47歳男性 / 子:16歳男子>
息子に彼女が出来た

ある日、子ども同士が仲の良い保護者の方から、うちの子に彼女ができたという話を聞きました。
息子に直接聞いてみると、否定をしませんでした。
親から見ると、自分の子どもは幼い印象があり、恋愛していると知っただけでも驚きではあります。
また、高校生ともなると、性的な関係に発展する可能性もあります。
きちんとした知識をどこまで持っているのかも分からないですし、彼女との付き合いが進む中で、妊娠などのトラブルに発展してしまわないか……という不安が自分の中に強く出てきました。
息子と父子2人きりで話をすることに

母親が不在の日、「セックスについての知識はあるのか」「避妊具は用意しているのか」といったことを、息子にストレートに聞いてみました。
初めは親子でこのような話題を扱うことを恥ずかしがっていましたが、こちらが真剣であることを感じたのか、意外と素直に話してくれました。
せっかくの場なので、素直な気持ちで話をしてほしいと伝えると、息子はスマホで性的な動画を観たりすることはあり、セックスについての知識はある、すでに経験をしている友だちから話を聞いている、などと言っていました。
しかし一方で、避妊具については「まだ用意する必要がないと思っている」と言うのです。
親子で包み隠さず話すことが安心につながった

知識があるというのなら、彼女との関係でいつお互いがそういう気持ちになるかはわからないのだし、避妊具はしっかり用意しておかなければならないこと、それを用意していることは彼女を大切にすることだと思う、と伝えました。
ただ、住んでいる場所がそこそこ田舎ということもあり、コンビニやドラッグストアで避妊具を買うのが恥ずかしいという息子。その気持ちは分かるので、ネットで買うことを提案し、その場で一緒にスマホから注文しました。母親には秘密にし、届いたものは本人に渡しました。
変に遠ざけず、親として素直に心配していることを話せてよかったと思います。
恋人との関係が発展してこちらが色々と詮索する前に、素直に話し合えたので、私としても安心することができました。息子には相手の気持ちを尊重し、良いお付き合いをしてほしいと思います。
(※本記事は、編集部に寄せられた実際のエピソードを元に再構成しています)
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上記の体験談に関連して、産婦人科医のサッコ先生こと高橋幸子先生の解説をお届けします。
(日本文芸社刊『12歳までに知っておきたい 男の子のための おうちでできる性教育』より一部抜粋・再編集)
避妊についてうまく伝えるには
年頃の子どもに、お付き合いしている相手がいたとして、避妊についての知識があるのかどうか、心配になるものです。かといって、年頃の男の子に面と向かって切り出すのはなかなかきっかけがないものです。
初潮や精通のタイミングで妊娠の仕組みを教えたときに、避妊についても伝えるとよいでしょう。避妊をしないと大変なことになる、という脅し方ではなく、妊娠は何歳くらいからパートナーにおきてもいいと思っているのか聞くことも大事です。その上で、
性行為をしたいと思ったときに妊娠の可能性を減らすための方法として、避妊があるんだよ
避妊をしなかったことで、人生の予定が変わるのは女の子だよ。相手のことを思うなら、避妊は大事なことだよ
ということを教えます。できるなら、実際にコンドームを渡すのもよいですが、渡すだけではなく、使い方やなぜ必要なのか(避妊、性感染症予防)を伝えるようにします。使い方や避妊をする理由がそもそもわかっていなければ、意味がありません。
性行為をするということは、自分と相手の人生に関わる責任があることで、避妊や性感染症の知識があるということは大前提です。知識がないうちは、性行為をする資格はないと親からはっきりと伝えることが大切です。
