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2024年09月01日 07:03 更新

不登校になったら親はどうすればいい? 子どもを「待つ」よりも大切にしてほしいこと『マンガで読む 学校に行きたくない君へ』#3

子どもが不登校になると、「親としてどう接するべきか」など、対応に悩む親御さんは多いことでしょう。

不登校・いじめを経験した著名人たちの当時の気持ちや、苦しい気持ちからどう抜け出したのかを漫画で描いた『マンガで読む 学校に行きたくない君へ』(ポプラ社)より一部抜粋して連載(全5回)でお届けします。

今回は、我が子が不登校になった時「親御さんができること」について、自身も不登校だったという棚園さんのコラムをご紹介します。

親御さんができること

ぼくはまだ人の親ではないので、あくまで不登校をしていた当時のこども側の気持ちを正直にお話しするしかないのですが、やはり普段と変わらず接してもらえることが、なによりもありがたかったです。

学校がない土日などは、自然と両親と話せたのですが、平日だと、学校へ行っていないという負い目があって、とくに父と話すことには気が引けました。

両親はとても心配していたと思いますが、それをぼくには見せず、できるだけ自然に接してくれました。とても感謝しています。

不登校関連の講演会に来てくださる親御さんからも、よく聞かれるのですが、やはりご両親が不安そうな顔をしていると、同じようにお子さんも不安になってしまうと思います。

苦しいのは真剣に向き合われている証拠だと思います。

どこにも間違いなんてありません。

だからこそ、親御さんには、もっとご自身の時間を大切にしてほしいです。

不安ばかりに気を取られていては、大切な家族の時間がもったいないです。

よくお子さんが動き出すのを「待つ」と言われますが、「待つ」ことが、乗り越えるべき試練になってしまうと、待っている間は苦しみに耐える時間になってしまうかもしれません。

それよりも今を大事に過ごしてもらえたらうれしいです。

きっとご両親が笑顔でいてくれたほうが、お子さんの気持ちも軽くなるはず。

そして、もうひとつ。もし気持ちに余裕があれば、不登校中のお子さんを持つ親御さんたちが集まる会をぜひとも覗いてみてください。各地にあると思います。

同じ悩みや苦しみをもつ方々とのつながりや体験談を聞くことは、きっと大きな励みや力になると思います。

不登校中には、こうすればああなる、という特効薬はありません。

試行錯誤しながら、考え続けることが、その家族だけの道につながっていくんだと思います。

(著者:棚園 正一『マンガで読む 学校に行きたくない君へ』(ポプラ社)より抜粋/マイナビ子育て編集部)

※写真はイメージです

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著者プロフィール

著者:棚園 正一
1982年、愛知県生まれ。13歳の時に漫画家・鳥山明に出会い、漫画家を志す。著書に、不登校だった自身の経験を描いた『学校へ行けない僕と9人の先生』『学校へ行けなかった僕と9人の友だち』などがある。NHK『ウワサの保護者会』をはじめメディア出演も多数。不登校をテーマとした講演も各地で行っている。

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