「結婚しても俺は生活を変えない!」夫・大竹一樹さんが変わった…中村仁美さんが語る“絶対評価”の夫婦論
中学生・小学生・未就学児の三児を育てる元フジテレビアナウンサーの中村仁美さん。夫はさまぁ〜ず・大竹一樹さん。3人の男の子の子育てと仕事を両立する日々は、多くの共働き家庭と同じくめまぐるしく、そのリアルな姿が強い共感を呼んでいます。
近年の公的調査の結果は、夫婦の家事・育児をめぐる状況が静かに変化していることを示しています。2022年に実施された「第7回全国家庭動向調査」(国立社会保障・人口問題研究所)では、家事や育児を「妻が主に担う」家庭が依然として多数派である一方、夫の分担割合は確実に増加傾向にあることが明らかになりました。また、夫婦関係においては、「よく話し合う夫婦ほど家庭満足度が高い」という関連も示され、日々のコミュニケーションの質が家族関係の鍵を握ることが浮き彫りになっています。
ところが大竹家では、中村さん曰く「家事負担はほぼ妻が8割」。このほど発売した中村さんのエッセイ『妻脳vs.夫脳 年上夫のあるある観察記』(光文社)では、夫・大竹さんについて<本来なら家では何もしたくない><妻に“できる”と思われたくない>という“夫脳”の実態がコミカルにつづられています。挙句、大竹さん本人が「私が“THE・でくの坊”です」と開き直る場面まで。ええ〜っ⁉
では、中村さんは“家事ゼロ夫”との家庭をどう捉えているのでしょうか。そして三兄弟の子育てを、どんな工夫とスタンスで乗り越えているのか。夫婦のリアルな役割分担から、コミュニケーションのあり方、家族のチームワークまで――じっくりお話を伺いました。
■パパ大好きな三兄弟
――中村さんのお子さんたちは長男が中学2年生、次男が小学4年生、三男が年長さんで4月から小学1年生に。みんな男の子ですが、3人ともタイプは違いますか?
中村仁美さん(以下、中村) 全然違いますね。長男はまさに“ザ・長男”タイプの優等生です。小さい頃から年齢の割には俯瞰して物事を見る感じの子だったので、そういう意味ではいろんなことに気がつきすぎて、すごく繊細みたいなのはありますね。言われなくてもやるべきことを自分でできるので、今思えば手のかからない子でした。
次男は、個性豊かな変わり者です。我が強く自分が納得しないと動けないタイプで、親としては一番手がかかる子ですね。でも学校では友達が多くて楽しそう。とにかく親の思った通りには動かないので、毎日次男のことで頭を悩ませてます(苦笑)。
三男はまだ幼稚園で、とにかく何をしても可愛い。上2人に囲まれて育っているので、可愛がられ方をよく分かっている“処世術”の達人です。朝「おはよう」って目をこすりながら起きてくるだけで可愛くて、夫も私もデレデレですね(笑)。
――ご長男とは趣味のテニスを一緒にしている様子を中村さんのInstagramで拝見しています。
中村 はい。今度また親子ダブルスに出ます。長男と同じテニス部の友達とそのママたちも一緒に出るので、子どもたちからすると「ママのお付き合い」かもしれませんが(笑)。ママたちにしてみたらもう大イベントで、張り切っています。
――思春期の兆しはありますか?
中村 「クソババア!」みたいな反抗期らしい反抗期はあまりなくて。夫も反抗期がなかったタイプなので、似てるのかもしれません。ちょっとイラッとして「……今やるところだよ!」みたいな言い方になることはありますけど、激しく反抗するとかはないですね。
――お父さんにはどんな態度ですか?
中村 夫に対しても特に反抗はしていないです。夫は怒ると怖いんですけど(笑)、基本的には「頼めば買ってくれる人」「遊んでくれる人」。すごく子煩悩にやってくれて、子どもたちもパパが大好きです。教育や習い事など細かいことは私が担当ですが、遊び相手としてはすごく頼りになります。
■58歳までお弁当「手抜きに罪悪感がなくなりました」
――育児・仕事・家事を両立する毎日で、特に大変だった時期はいつでしたか?
中村 今もずっと大変です(笑)。子どもたちが中学・小学・幼稚園で3ヶ所に通っているので、スケジューリングで頭が大混乱するというか。今日は誰が一番先に帰ってくるんだっけ、鍵は誰に持たせるんだっけ、習い事は……とかパンクしそうですね。生まれたばかりの頃は、物理的に離れられない大変さがありましたが、今はスケジュール管理の大変さ、そして成長とともにメンタルに寄り添う大変さも出てきますし。フェーズごとに違いますが、そういう意味では常に大変ですね(笑)。
――その都度、大変さがあるわけですね。独身時代と比べて、ご自身の価値観で一番変わったのはどんなところですか?
中村 手抜きに罪悪感を持たなくなりました。もう完璧主義じゃなくなりましたね。昔は、それこそ学生時代のテスト勉強で、問題集を基礎問題から応用問題まで全部順番通りにやらないと気が済まなかったんですよ。でも今はもうちょっと要領よく「こことここだけやればOK」と自分で許せるようになりました。
――中村さんは毎日お子さんのお弁当づくりもしていてInstagramなどで紹介していますが、その“手抜き術”も参考になります。
中村 本当ですか。お弁当もね、全部手作りの方がいいって人ももちろんいると思いますし、手作りの方が経済的にいい場合もあると思うんですけど、毎日作らなきゃいけないとなると、やっぱり親が無理できないなと思うんですね。うちは三男の高校卒業までと考えると、私が58歳までほぼ毎日お弁当作りがあるんですよ。私が無理したら、58歳までやっぱり続かないので。となると、手を抜けるところは抜くし、頼れるものは頼っていかないと難しいから割り切っていますね。
――すごいロングスパンのプロジェクトなわけですよね。お弁当っておかずを用意するだけじゃなくて、どう上手いこと詰めるかいつも頭を悩ませてしまいます。
中村 隙間を何で埋めるかですよね。彩りのために色の違う漬物をいくつか常備するのは本当におすすめです。それだけで全然見栄えが変わるじゃないですか。柴漬けのむらさき、つぼ漬けの黄色、きゅうりの緑。この辺を揃えておけばバッチリですね。
■「結婚しても俺は生活を変えない」宣言していた夫が…
――大竹さんとは交際期間8年で結婚。お子さんが誕生して二人の関係も変化したのでは。
中村 交際期間が8年だったので、いわゆる恋愛関係におけることって、もうある程度、全部経験するじゃないですか。恋人同士で旅行に行くとか、喧嘩をして仲直りをするとか、そういう2人でやるべきことをもうやり尽くしていた中で、結婚する理由としてはやっぱり「子どもが欲しい」っていうのが大きかったです。ありがたいことに結婚してすぐ子どもを授かったので新婚生活はあまりなかったんですけど、それは全然いいんです。
ただ、夫は「結婚しても俺は生活を変えない」と宣言していたんですね。「タバコも吸い続けるし、夜も飲みに行くし、何も変えません」と。
――すごい宣言ですね……。
中村 ところが、子どもが1人増え2人増え、となっていくごとに、ちゃんと変わってくれました(笑)。あんなに「変わりません」って言ってた人が変わってくれた。それは他のお父さんとの相対評価ではなくて、あくまでも彼しか見ない絶対評価の中でですけど、明らかに変わってくれたところはあるので、良かったなとは思いますね。
――たとえば、どんなところが変わったなって思いますか。
中村 自分の時間を子どもたちに捧げられるようになったと思いますね。仕事から帰ってきて疲れてると思うんですけど、でも、ちゃんと子どもと向き合ってくれたり。それは、はい。変わったなと思いますね。
前までは子どもの相手を任せても、子どもが泣いたりグズッたりしたら、すぐ「ママじゃなきゃ無理だよ~」と音を上げていたんですけど、私も「ママも今は無理だから」と言い続けました。
――他のパパさんとの相対評価じゃなくて、大竹さん自身の変化を絶対評価で見ている、っていうところが素晴らしいと思いました。
中村 だって相対評価で見たら、もう悲しくなっちゃうわけです。友達の旦那さんとか、もうすごいできるパパがいっぱいいて、子どものことも夫婦半々だったり、食事も作ってくれたりとか、そういう話を聞くと「なぜ……」ってなっちゃうじゃないですか。
よその旦那さんのいいところだけを聞くと「あれ、うちは全然やってくれない」とか思ってイライラしちゃうので、よそはよそ、うちはうち。しかもうちは芸人さん、いわゆるサラリーマンとは違う人と結婚したんだから、比べちゃいけないよなと。この人自身の絶対評価を見ようと切り替えてから、だいぶ楽になりましたし、実際に夫の変化もよく見えるようになりました。
――子育てで意見が食い違うことは?
中村 それはもう、毎日あります(笑)。でも全部をすり合わせることはしません。教育面は私の意見が優先されることが多くて、生活の細かいこだわりは夫が自分で、という分担で成り立っています。
――細かいこだわり……ですか?
中村 うちの三男がちょっとお肌が弱いので薬を塗る必要があるんですけど、夫はお風呂上がりの薬の塗り方とか洋服の脱がせ方とか、とにかくこだわりが強いので。私のやり方だと「それじゃダメだ!」ってすぐダメ出ししてくるんですよ。「そこまで細かく私はできないので、じゃああなたがやってください」って任せてます。
――先ほどの「相対評価じゃなくて絶対評価」という言葉からも、「この人を選んで結婚したんだから、この人とやっていこう」という覚悟を感じたのですが、最後に「この人でよかった」と思う瞬間について教えてください。
中村 やっぱり、夫と結婚していなかったら、この3人の子どもには出会えていませんからね。毎日楽しいですね。私もテレビで“鬼嫁”なんて言われてますけど(苦笑)、言いたいことを言い合える仲なので。それでも一緒に笑っていられるっていう意味では、すごいいい人を選んだなと思います。
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『妻脳vs.夫脳 年上夫のあるある観察記』
ファッション&ライフスタイル誌『STORY』で2021年から連載を開始したフリーアナウンサー中村仁美さんの人気エッセイが、1冊の本になりました。タコパでマジギレ⁉ 「THE・でくの坊宣言」……家のことは妻に任せておきたい「昭和夫」・さまぁ~ず大竹一樹さんと、家は休憩するところじゃない!と言い放つ「男前妻」中村さんの日常が生み出すリアルエピソードに爆笑必至です。
中村仁美
元フジテレビアナウンサー。3児の母。夫は「さまぁ~ず」の大竹一樹さん。2018年にフリーアナウンサーとなり、TV、ラジオ、イベントなど多彩に活躍中。
(取材・構成 マイナビ子育て編集部)
