
【漫画】避難所に消毒液やマスクが必ずあるわけじゃない! 災害時の新型コロナ対策『防災クエスト』Vol.3
「防災ってRPGに似ているんです!」防災のプロとして活躍する国際災害レスキューナース・辻直美さんと現役パパの漫画家・エイイチさんの最新刊『防災クエスト』(小学館クリエイティブ)より、家族みんなでできる防災をご紹介。家族というパーティで協力してアイテムをそろえ、レベルを上げる……。「防災クエスト」はじまりはじまり!
マスクや消毒液がない災害時。感染症対策はどうすべき?


新型コロナで避難は変わったの?

もともと避難所には「感染症対策マニュアル」があり、新型コロナウイルスへの対策も変わりありません。
ただし、以前と明らかに変わったこともあります。それは、3密を防ぐために収容人数が大幅に減らされたこと。そして、ソーシャルディスタンスを保つため、各避難者の生活エリアを2メートル離す、パーティションで区切るなどの対策がとられたことです。
以前の避難所は、みんなでテレビを見ながら自分の経験を話し、それによって仲間意識が生まれていました。
コロナ禍の避難所では、話すことすらはばかられるので、どうしても孤立しがち。感染対策をしつつ、自分から声をかけてコミュニケーションをとることが大切になります。
コロナ対策に便利なアイテムは何?

もし何かひとつを選ぶなら、 逆性せっけん(ベンザルコニウム塩化物液)が便利です。
市販の消毒スプレーは使いやすいのですが、あっという間になくなってしまい、かさばるので、たくさん持っていけません。無水エタノールも薄めて使えますが、蒸留水を混ぜないといけないうえ、引火の危険があるので、オススメできません。
一方、 逆性せっけんは安全で刺激臭もなく、水道水を混ぜて使えます。またコスパが非常に高く、物にも人の肌にも使えるので万能です。医療現場でも物品の消毒や手術時の皮膚の消毒に使われています。
私は携帯用のスプレー容器に入れて、外出時に持っていくようにしています。
(文・漫画:『防災クエスト』(小学館クリエイティブ)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)
書籍『防災クエスト』について

「防災」と聞くと、「大変そうだな」「ハードルが高いな」と感じがちですが、そんなことはありません。災害は怖いけど、防災はおもしろいんです。
本書は、子どものいる家庭に最低限知っていてほしい防災の知識を、RPG(ロールプレイングゲーム)風のマンガで紹介する本です。防災はRPGに似ています。だれもが最初はレベル1。そこから少しずつ経験値を積み、スキルを覚えて、パーティ(家族)で力を合わせて災害に立ち向かう。本書では、防災スキルを覚えるための13のミッションを紹介しています。知るだけでOKの簡単なものから、少し難易度が高いものまでさまざまですが、どれもゲーム感覚で取り組めるものばかり。防災に取り組んでいるのはママだけ、という家庭が多いかもしれませんが、パパも子どもも一緒になって、遊びながら防災に取り組めます。