
【家庭菜園】イタリアンな味が決まる♪ バジルの上手な育て方
料理に使えるハーブとして人気のバジルは、おうちで育てることもできます。お世話するときのコツや、収穫UPする方法などを知って、家庭菜園を楽しみましょう♪
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
ピザやパスタなど、イタリアンなメニューに欠かせないバジル。近頃は一般的なスーパーでも野菜コーナーで販売されるようになって、入手しやすくなりました。

スープやソースに入れて香りづけしたり、肉や魚や野菜と一緒に炒めて味のアクセントにしたり、仕上げの彩りとして添えてもステキです。
食欲をそそるいい香りのバジルですが、摘んで時間が経過すると香りが弱まったり、葉の色が黒っぽく変わったりと、保存が難しいのが難点。家庭菜園で育てると、使いたいときに使いたい分だけ新鮮なバジルを使うことができるのでオススメ。摘み立ての香り豊かなバジルを楽しめるのが、おうちで育てる醍醐味です。
バジル


■シソ科/多年草
熱帯地方に広く分布しているバジルは、暑さには強いけれど寒さには弱いです。そのため、原産地では多年草ですが、日本では冬を越せないので一年草扱いとなっています。
■和名:メボウキ
実は江戸時代に、日本に入ってきたときは種が漢方薬として輸入されていました。目を洗う目薬にされたことから「目帚(メボウキ)」の和名がつけられています。また、バジルには体のさまざまな機能を高める働きもあります。
■開花時期:6~9月
■収穫期:5~10月
■利用部位:葉、茎、花、種
主に葉を食用にしますが、種も食べれます。チアシードのような「バジルシードドリンク」を見かけたことがある人もいるのでは?
■品種:スイートバジル、レモンバジル、シナモンバジル、ダークオパールバジルなど
バジルにはたくさんの品種があり、それぞれに香りや色などが違います。家庭菜園用に販売されているバジルの苗やスーパーで販売されているものは、料理によく使われるスイートバジルが多いです。
バジルの植えつけ

バジルは種をまいて育てることもできる育てやすい植物ですが、初心者には失敗が少ない、苗の植えつけがオススメです。春~初夏にかけての時期は価格的にも比較的お手ごろ。寒さには弱いので、植えつけは温かくなる5月頃~が適しています。
保水性の高い肥沃な土を好み、日当たりの良さも大切です。プランターや鉢植えでも育てられ、地植えもOK! 地植えの場合はあらかじめ肥料をすき込んだりして準備しておきましょう。プランターや鉢植えの場合は、肥料が配合されているような土を利用すると簡単です。

土の準備ができたら苗を植えます。苗のスペース分の穴を作り、根は崩さないように優しくポットから外して置きます。

周りに土を被せて、優しく手で根元の土を押さえるようにして落ち着かせます。植えた後は水をたっぷりあげて植え込み完了です!

トマトやナスなどのナス科の植物とは、育てるにも食べるにも相性抜群。一緒に育てると、成長を活発にし、病気にもなりにくくなるなどメリットがたくさんあるのでオススメです。
バジルの育て方
水、肥料

バジルは水、日光、肥料が大好き。水切れをすると弱ったり枯れたりしてしまうので、しっかり水やりをしましょう。バジルは短期間にぐんぐん大きく育ちます。肥料も定期的にあげると、成長が促され、収穫も上がります。
摘心(てきしん)

茎を見てみると、脇芽が出ているのが確認できます。ここから新しく芽が伸び、枝分かれしていきます。

大きく茂ってくると、葉に十分な日が当たらなくなったり、蒸れたりします。そのため、20~30cm程になったら収穫も兼ねて、枝の下の方の2~3節程度残して剪定(せんてい)しましょう。これを摘心といいますが、この摘心を繰り返すことで、日もよく当たり、どんどん枝分かれして収穫もグンとUP。病気や害虫にも負けない元気な株になります。
花摘み


バジルが育ってくると、先端に花芽がついてきます。このままにすると、伸びてきてかわいい小さな花が咲くのですが、花を咲かすことや種をつけることにエネルギーを注ぐようになり、葉の収穫が落ちます。葉や茎も固くなってくるので、花芽は早めに摘んでおくようにしましょう。来年用に種を採種したり、花を育てたい場合は、収穫期の最後に育てるようにしてみてください。
バジルの収穫

バジルの収穫は、下の2~3節残すようにしておけば、使いたいときにその都度採ることができます。先に説明したとおり、伸びたままにしておくと、蒸れや日光不足になり、それが原因で病気になりやすくなったり、成長が悪くなったりするため、摘心を兼ねて収穫するようにした方ほうが、元気に育ちます。

バジルは熱や寒さ、湿気で色が黒ずんでしまうため、収穫したらすぐに汚れを洗い流して水気を取るようにしてください。保存は湿らせたキッチンペーパーで包んでポリ袋に入れて冷蔵庫へ。香りのよい、新鮮なうちに料理に使うのがオススメです。
バジルの増やし方

バジルは種で増やすことが多いですが、挿し芽でも増やすことができます。カットした枝を土に直接植えて発根させる方法です。

植える前にしっかりと水を吸わせ、ピンと水揚げできてから、清潔な土に挿して半日陰で管理します。水は乾いたらたっぷりとあげ、2~3週間ほどで発根してから様子を見て徐々に日に当てるようにします。


実はバジルは水に挿しておくだけでも発根します。毎日水を変えて清潔に保ち、発根させてから土に植える方が成功率は高いです。
収穫した時も、水に挿して置けば張りのある状態を維持でき、使いたい枚数を摘んで使えて便利。収穫後に時間が経過すると、香りや色もだんだん落ちてくるので早めに使ったほうがいいですが、このまま発根もするので、常温でもかなり長く保存できます。
バジルソース(ペスト・ジェノベーゼ)の作り方

バジルは収穫後、すぐに調理するのが一番おいしく味わえます。とはいえ、たくさん収穫できた時は使い切るのに困ることもありますよね。そんな時はバジルソースにしてしまうといいですよ♪
ジェノベーゼソースとして知られるバジルソースにしてしまえば、大量のバジルが消費でき、おいしさを長く楽しめます。しっかり消毒した瓶に詰めれば冷蔵で1ヶ月は保存可能。フリーザーバッグに詰めて、薄くシート状にして冷凍すれば、使いたい分だけ手で折って取り出せてとっても便利です。一般的には冷凍でも1ヶ月程度で使いきるのがすすめられていますが……我が家では夏に作り置きしたバジルソースをバジルが収穫できない季節いっぱい保存したまま使っていますが、全然平気です(笑)。

【材料】
・バジルの葉……100g
・エクストラバージンオリーブオイル……200~250g
・ナッツ(松の実やクルミなど)……100g
・ニンニク……2~3片
・塩……5g
ナッツは松の実を使うレシピが多いですが、クルミやアーモンドなどでも作ることができます。もちをよくするためチーズは配合していませんが、お好みで加えたり、料理を作るときに使ってもいいですね。
【作り方】
①収穫したバジルの葉だけを摘んで、丁寧に洗って水分を取る。
②バジル以外の材料をミキサーなどでかき混ぜる。
③滑らかになったらバジルの葉を入れて再度かき混ぜる。
④混ざったら瓶などに入れて、上から蓋をするように、オリーブオイル(分量外)を1~2cm静かに注ぐ。
バジルの葉は熱に弱く変色してしまうため様子を見ながらかき混ぜてください。空気に触れるとどんどん変色してしまうため、オリーブオイルで蓋をした状態にして保存します。
バジルソースはパスタに絡めたり、パンに塗ったりするほか、肉や魚の下味やソースに使ったり、マヨネーズと合わせてディップにしてもおいしいです。
まとめ
バジルは初心者でも育てやすいハーブです。家庭菜園で育てれば、新鮮で香りのよいバジルが使いたいときに使えます。日当たりや肥沃な土壌を好み、水もよく吸います。摘心や花摘みもこまめにすれば、病気や害虫に負けない元気な株になり、収穫もUPします。水に挿して置けば発根するくらいなので、増やしてみてもいいですね。