【家庭菜園】キュウリをおうちで収穫♪ 株をしっかりさせる育て方
歯ごたえとみずみずしさがおいしい夏野菜のキュウリ。家庭菜園で作れば採れたての新鮮な味を楽しめます。今回は、初心者が育てるうえでのポイントをまとめてご紹介します。
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
家庭菜園初心者がまず挑戦するのは、温かくて成長しやすい季節に育てる「夏野菜」ではないでしょうか。お世話をするのはそれなりに手間と時間がかかりますが、やっぱり旬の野菜がおうちで採れると嬉しいですよね。
春~初夏にかけては、人気の夏野菜の苗が種類豊富に揃うので迷ってしまいますが、親子でどんな野菜を育てたいか相談して選ぶ時間も楽しいものです。特に好きな野菜が育って実る姿を見る経験は、子どもにとってはとても興味深く、食育にもつながります。
家庭菜園を通して植物の仕組みや虫の生態を学び、物を作ったり、育てたりする創意工夫のスキルを得ることができます。また、達成感も感じることができるかもしれません。そして何より、一緒に植物を育てることで、お手伝いや育むことへの意識、食べることへの感謝の気持ちを培うことができるといいですよね。
我が家でも毎年、夏野菜の苗を植えますが、収穫はもっぱら子どもの役目。特に大好きなキュウリがなると、採ってきてからきれいに洗って、そのまま丸かじりしたがります。新鮮なキュウリのみずみずしさは格別です。
キュウリ
■ウリ科/一年草
インド北部、ヒマラヤ山麓原産。むくみを解消してくれるカリウムが多く含まれるほか、水分が95%ほど占めているので体温を下げる効果もあり、暑い季節にピッタリ! 古い時代から広い地域で栽培されてきました。つる性で、つるを伸ばしながら実もつける植物です。
■和名:胡瓜
■植え付け時期:4月下旬~5月初旬
■収穫期:7~9月
■品種:夏すずみ、よしなり、フリーダム、シャキット、レモンキュウリなど
キュウリにはイボがないものや、漬物におすすめのミニタイプのもの、白色や黄色いものまで多数あります。
キュウリの苗の選び方
キュウリは種から育てることもできますが、初心者は育てやすい苗から始めるのがおすすめです。苗と言っても、キュウリは人気があるためお店では種類が多いので、まずはどんな苗を選ぶかが重要ポイント。
葉の色がしっかりと濃く、ピンと張りのあることが元気な証拠。ヒョロヒョロと伸びているものよりも、コンパクトにバランスよく葉がついているものを選ぶようにしましょう。葉と葉の間が空いているようなものは避け、株がしっかりしていることが大切です。もちろん害虫や病気の被害がないかどうかもチェックしましょう。
どの品種の苗にするかも悩みどころ。キュウリは病気に強いものや、実のつき方がよい品種が人気です。品種によって食感や大きさ、イボが多いか少ないかも変わります。初心者はまず病気に強い特徴のあるものを選ぶといいでしょう。
そして一番重要なポイントは接ぎ木苗を選ぶかどうか。ウリ科の植物もナス科の植物と同様に、連作障害が起きやすい植物です。連作障害とは、同じ場所で同じ野菜を続けて栽培することで土壌の栄養バランスが崩れたり、病原菌が残ってしまうことで、結果として生育不良になってしまうことを指します。
畑のような広い場所で栽培できれば、ほかの植物とローテーションするなどして育てればいいのですが、プランターや限られた場所での栽培となる家庭菜園の場合は難しいですよね。そのため、連作障害が起こらないように、土のそものを入れ替えたり、土の消毒を行ったりして土壌を改善する必要があります。
そして、もうひとつの方法が連作障害が起こらない植物に接ぎ木した接ぎ木苗を植えること。販売されている苗には必ず表示してあるので、同じ場所に続けて植える場合には接ぎ木苗を選ぶと安心です。苗の下の方を見ても接ぎ木した部分がわかります。
キュウリの植えつけ
キュウリは日当たりのよい、肥沃な土壌を好みます。植えつけ前に肥料をすき込んで準備しておきましょう。キュウリは広く浅く根を張るので、しっかり耕して、元肥を混ぜ、排水をよくするために畝(うね)を作ります。プランターや鉢に植える場合は野菜用の培養土を使うと簡単です。
植えるときは根を崩さないようにやさしくポットから外し、株と株の間は50~60cm程度空けて植えつけます。
根元に土を被せて、手で優しく押さえるようにして落ち着かせ、水をあげて完了です。
キュウリはつるを伸ばし、何かに絡ませながら伸びていきます。支柱に絡ませたり、麻ひもに絡ませたり、ネットを利用して栽培します。つるが伸びて勝手に絡まってくれるので、支柱に結びつけて誘引するような手間はほぼありません。
我が家では支柱にネットをかけて使用。支柱はキュウリの重さに耐えられるように、1株に2本の太い支柱を立て、上で2本を結び、さらにほかの株の支柱との間に別の支柱を渡らせて結ぶ合掌型にして、ネットをかけています。
キュウリの苗の間には、相性のよいコンパニオンプランツのナスタチウムやネギ、青ジソ、パセリなどを植えると、病気や害虫の防除に役立ちます。
キュウリの育て方
水やり・肥料
キュウリは水切れをしないように、しっかりと水やりすることが大切です。浅く横に広がるように根を張るため、根元を刈った草で覆ったりすると乾燥を防げます。
ツルを伸ばしながら実もつけていくため、長く収穫するためには肥料切れさせないようにすることが必要です。2週間おきに追肥してあげるようにしましょう。
脇芽摘み・摘心
植えつけてしばらくは、株をしっかりとさせることを優先します。葉の根元からは脇芽が出てきますが、親つるの下から8節までは脇芽も花芽も取って、株の負担を減らして、根を張ることにエネルギーがいくようにします。その後は脇芽を残して子つる、孫つるを育てていきます。親つるが支柱の上まで伸びたら、先を摘んで摘心します。こうすることで、小つるの方がどんどん成長して収穫も増えます。
病害虫対策
キュウリは病気になりやすい植物で、害虫被害にもあいます。水や肥料が足りないと曲がりくねった実をつけたりもします。
病気や害虫の被害を少しでも少なくするには、傷んだ葉はすぐに取り、通気性を良くすることが大切です。菌が原因の病気の場合は、被害のあった葉を早く取り除くことで広がることを防ぐことにもなります。害虫には薬剤を使うほかに、害虫が苦手とするコンパニオンプランツを混植したりする方法もあります
キュウリの収穫
キュウリは雄花・雌花があり、受粉しなくても実がなるため放置でOKですが、実をつけるのは雌花だけ! 花のつけ根に小さなキュウリのようなものがついており、これが育って実となります。
花が咲いて1週間ほどで収穫できます。開花から収穫までの期間が短いので、採るタイミングを逃さないようにしましょうね! ちなみにキュウリは未熟果の状態で収穫で収穫する野菜です。最終的には皮が黄色くなります。
開花から数日は成長が緩やかですが、5~6日後には急速に成長し1日で2倍近くの大きさに肥大するキュウリ。しかも夜に大きくなるので、朝見たら前日とは見違えるようなビッグサイズに変貌していることも!
ビッグサイズに育ちすぎてしまったキュウリは皮が固く、種も大きく育っています。普段食べているように丸ごと食べるには、皮も種も口に残って食べにくいですが、皮を剥いて、種の部分もスプーンでとれば、おいしく食べることができます。
ただし、実を大きくするには株のエネルギーも消耗します。ほかの実の育ちも悪くなるので、できればこまめにチェックして、大きくなりすぎないうちに収穫していく方が株のために良いです。
品種によってはイボが多く、トゲのように触ると痛いくらいになるものも。でも、このイボを取ってしまうと鮮度が落ちるので、収穫時には根元を持ってはさみで切って採るようにしましょうね!
キュウリは緑色の見た目も涼しげで、夏の食卓には欠かせない野菜です。みずみずしい味わいは暑さを和らげ、のどを潤してくれます。そのまま丸かじりにしても食べられるくらい、食べ方も手軽。多くは生食で味わいますが、加熱料理向きの品種もあります。サラダ、漬物、酢の物や和え物、炒め物など、いろいろな味つけや調理法で味わってみてください。
まとめ
夏を代表する野菜であるキュウリは、家庭菜園でも大人気。つる性の植物なのでつるを伸ばすための支柱やネットを準備したり、水や肥料をこまめにあげたりと、それなりの手間と時間がかかりますが、採れたてのおいしさは格別。連作障害に強い品種や、病気に強い品種を選び、相性のよいコンパニオンプランツを混植することで育てやすくなりますよ♪