【子どもの防犯トレーニング】いざという時に自分の身を守る! 断る・叫ぶ練習『いやです、だめです、いきません』Vol.4
『「いやです、だめです、いきません」 親が教える 子どもを守る安全教育』(岩崎書店)より、わが子を犯罪から守るために家庭で実践したい安全教育を抜粋してお届けする連載の第4回。今回は「身を守るための10の練習」の中から「はっきり断る練習」と「叫ぶ練習」を紹介します。
はっきり断る練習
大人が、あぶない声かけで子どもに話しかけます。それを「いやです、だめです、いきません」の言葉のうちのどれかを使って、はっきりキッパリと断る練習です。
大きくなってきたら、「大人の人をよんできます」「110番しますよ」「自分で家にかえってたしかめるので」といったことも言えるように。
このきっぱり断る練習は、もしオンラインゲームやSNSなどで、会ったことのない人からよび出されて、連れ去られそうになったときにも「いきません」と拒否する力につながります。
親子で練習
「あっちむいてホイ」
相手の言うとおりには ならないという強い態度が身につく。
「いやです」
大きな声で断る練習。親が車の中から声をかけてみる練習も。
「あぶくたった」
言葉を聞き分ける練習。
さけぶ練習
大声は体の防犯ブザー。小さいうちから「パパー、ワー・キャー、助けてー」など大声を出す練習を。コツは何度でも続けること。一度では「今の声なんだ?」で気づかれないかも。声だけでなく、手をふり回したり、身ぶり手ぶりをつけたりする練習もしましょう。
声が出ないときのために防犯ブザーの練習も。腰の位置くらいに引っぱるひもがあると、うでをつかまれたり、だきつかれたときでも鳴らしやすい。防犯ブザーは①こわいと思ったら鳴らす!②まちがえて鳴らしたら「ごめんなさい」③いたずらで鳴らさない。月に一度は音の大きさ、鳴らしやすい位置についているかの確認を。
親子で練習
「かくれんぼ」
もういいかい、まあだだよ、 は声を出す練習に。かくれやすい場所=あぶない場所、ということも学べる。
「たすけて!」「パパ!」「ママ!」
はずかしがらずに大声でさけぶ練習。
書籍『「いやです、だめです、いきません」 親が教える 子どもを守る安全教育』について
小学校に入学すると、子どもが1人で外を歩く機会も出てきます。
犯罪から子どもを守るにはどうすればいいのでしょうか。
やはり「子どもに自分自身を守る力を身につけさせること」=家庭での安全教育が必要でしょう。
この書籍の著者は元犯罪者や警官などからその手口や心理などを聴取し、膨大なデータから子どもを守る方法を開発。千葉県警察本部の女性警察官とともに作った「いやです、だめです、いきません」をタイトルに、家庭でできる安全教育の実践方を紹介しています。
「走る」、「さけぶ」、「いやと言う」など、いざというときの対処を家庭で練習する方法、危ない人や危ないことが起きる場所の特徴、ねらわれやすい子どもの様子を丁寧に解説。「通学マップ」を作成しながら、危ない場所を喚起する方法も紹介されています。どの章も子ども自身も興味を持って親子で読めるよう、わかりやすいイラストが満載です。
小学校入学前の安全点検におすすめの頼れる一冊です。
(文:清永奈穂、イラスト:石塚ワカメ『「いやです、だめです、いきません」 親が教える子どもを守る安全教育』(岩崎書店)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)