【医師監修】新生児のおむつ・ベビー服で大切な選び方とは?
初めての出産の方は、赤ちゃんの大きさなどピンと来ないかもしれませんが、赤ちゃんの成長は目まぐるしいものです。生まれて最初の一年は、ベビー服のサイズはどんどんかわるものと考えましょう。今回は、赤ちゃんのおむつ・ベビー服の選び方についてご紹介していきます。
新生児のおむつサイズの選び方
※画像はイメージです
何サイズを用意する?
紙おむつの場合、新生児の頃は、おむつメーカーの新生児サイズがジャストサイズです。小さめで生まれた赤ちゃんの場合は、3000g以下用のサイズのおむつもありますので、そちらも検討するといいでしょう。
どのくらいの量を買っておく?
新生児用サイズは、たいてい出産直後から約1~2ヶ月しか使わず、すぐにサイズアウトしますので、あまり大量に用意しなくてもよいでしょう。
また、赤ちゃんの肌に合わないなどでメーカーを変えたくなる場合もありますし、産院でプレゼントされることもあるので、出産前はまず1パック用意して、必要なときにサイズを確認しながら買い足していくことをおすすめします。
おむつ替えのとき、太ももやウエストがきつくなって余裕がなくなり、跡が残るようになったらサイズアップのサインです。
新生児のベビー服選び
新生児に適したサイズとは
日本メーカーのベビー服のサイズは、身長を基準に50、60、70という形で表記されます。平均的な新生児のジャストサイズは50。身長50cm、体重3~6㎏の赤ちゃんにちょうどよいサイズなので、出産時の大きさや成長スピードにもよりますが、たいてい1~2ヶ月でサイズアウトします。
次サイズの60(身長60cm・体重6~9kg)の方が長く着られるからと、50サイズはあまり用意せず60サイズで代用しようとするお母さんの話も聞きますが、60サイズのベビー服は新生児にとっては大きすぎて袖から手が出ないことがあります。少なくても数枚は50サイズのベビー服を用意してあげましょう。
新生児期に適したベビー服のタイプ
新生児期はおしっこの回数が多くておむつ替えが頻繁なので、おむつ替えのしやすい、前開きで足の部分が開けられるベビー服が便利です。コンビ肌着など、足の間をスナップボタンで留めるタイプを着せてしまうと、おむつ替えのたびに、スナップボタンを外して留めて……の作業が発生して手間がかかってしまいます。最初の1~2ヶ月、足の間を留めない短肌着と長肌着、ドレスオール(ツーウェイオールのドレス使用)が使いやすくて便利です。
また、ねんねの間にたくさん汗をかくので、吸湿性・通気性のよい素材の肌着を着せてあげましょう。
輸入ベビー服のサイズ
欧米のインポートベビー服のサイズは、一般的に赤ちゃんの月齢で表記されています。「3M」「6M」「12M」など、MはMonth(月齢)を表します。「3M」は0~3ヶ月の赤ちゃん、「6M」は3~6ヶ月が目安なので、新生児のときは「3M」を選ぶとよいですね。また欧米では、日本のメーカーより細身のシルエットのベビー服や肌着が主流です。
赤ちゃんのサイズ変化は個人差が大きい
日本メーカーの、身長に合わせた表記も、欧米の月齢に合わせた表記も実は平均的な目安でしかありません。実際、赤ちゃんの育ち具合にはかなり個人差があり、生後半年で60サイズでもブカブカな小柄な赤ちゃんもいれば、80サイズしか入らない! というビッグな赤ちゃんもいます。また、同じ体長60cmの赤ちゃんでも、胴回りが細くて60サイズで余裕の赤ちゃんもいれば、まるまると太ってお腹がきつくて入らないから、服は70サイズを着るという赤ちゃんもいます。
出産前はまず新生児サイズのベビー服を用意し、その後は子供の成長具合に合わせて購入していく方がよいでしょう。
ベビー服の種類を知ろう
はじめての出産の場合、ベビー服の種類も未知の世界ですね。名称もメーカーによって違うのでわかりにくいかもしれませんが、簡単にベビー服の種類を紹介しましょう。
この中で、新生児期に使うことが多いのがサイズ50の短肌着。季節を問わず、出産直後から着せられます。その上に季節によって温かさを加減しながら、コンビ肌着かツーウェイオール、あるいはカバーオールを着せることが多いでしょう。どうしてもよく分からないという方は、ベビー服専門店で店員さんにアドバイスを聞きながら選ぶとよいでしょう。
短肌着
生後半年くらいまで使う、丈の短い肌着。出産後いちばん最初に着る肌着ということも多いでしょう。他の服と組み合わせるなどして、春夏秋冬四季を通じて着られます。50サイズは1~2ヶ月でサイズアウトするので、60サイズも揃えておくと安心ですね。生後半年頃まで使えます。
長肌着
裾の長い肌着。主に新生児期に、短肌着と組み合わせて使います。短肌着の上に着せて使いますが、今は長肌着よりコンビ肌着を使用するママも多くなりました。
コンビ肌着
薄手で、足の間をスナップボタンで留めるタイプの肌着です。生後2ヶ月以降、足をバタバタ動かすようになると、長肌着やドレスオールだと裾がはだけてしまうので、こちらの方が使い勝手が向上します。また、カバーオールの下に着せる際も着せやすいので、最近では長肌着よりコンビ肌着の方が人気になりつつあります。肌着に見えないくらいオシャレな色柄があるので、夏ならコンビ肌着だけで過ごすこともできます。
ロンパース
頭からかぶせて着せるので新生児期以降、首がすわってからの方が使いやすいでしょう。短肌着の代わりにも使えます。
長袖・半袖・ノースリーブがありますが、足は覆われておらず、股下でスナップボタンを留めます。お腹がめくれないので冷え防止にも、ハイハイの時期にも体の動きを妨げない上、おむつ替えがしやすいので重宝します。綿素材の薄手生地のものが多く、夏はこれ一枚でも着られますが、冬は肌着として着て、その上に服を重ねて着用します。下着としても、この上にズボンやスカートをはかせて着せることもできます。
カバーオール
長袖・半袖・ノースリーブがありますが、足は長ズボンで胴体もつながった全身をすっぽり覆うタイプのベビー服です。肌着ではなく、洋服として肌着の上に着せます。ズボンタイプで足をとめるスナップボタンの数が多いので、おむつ替えに少し手間がかかることもあります。涼しげな綿素材のカバーオールは夏場に、フリースやボアなど温かい生地のカバーオールは冬の外出向けと、季節にあった多数のカバーオールがあります。
ツーウェイオール
脚まですっぽり覆うカバーオールと、足元がドレスタイプのドレスオール、スナップボタンを留めるか外すかでどちらにもなるのがツーウェイオールです。新生児の頃はドレスオールで、足を動かすようになったらカバーオールとして使えるので便利です。
新生児用ベビー服はサイズと季節で選ぼう
赤ちゃんが新生児の50サイズでいるのはほんの1~2ヶ月、そのあとの60サイズは約2~3ヶ月、次の70サイズも5~8ヶ月です。もちろん成長度合いは赤ちゃんそれぞれ違いますが、ベビー服の50~70サイズは、それぞれ数ヶ月ずつしか着られませんので、季節に合わせたサイズ選びが必要になります。
たとえば秋冬生まれの赤ちゃんには、50~60サイズは秋冬物ベビー服、70サイズは春夏物を選びます。秋冬生まれの赤ちゃんに50~60サイズの涼しげな夏服を用意しても、着られないまま終わってしまうことがあるかもしれません。出産の季節を考えてベビー服を選ぶことを心がけましょう。
春生まれの赤ちゃん
短肌着と長肌着、もしくは短肌着と薄手のツーウェイオール(ドレスオール)。まだ夕方になると肌寒いので、そんなときはカーディガンやおくるみなどで防寒しましょう。
個人差はありますが、だいたい夏になる頃には60サイズ、秋には70サイズになるでしょう。
夏生まれの赤ちゃん
短肌着、もしくは短肌着と薄手のツーウェイオール(ドレスオール)の上に、冷房の効いている場所では冷えすぎないよう、上着を着せてあげましょう。暑い日中は短肌着だけでもよいかもしれません。
個人差はありますが、秋になる頃に60サイズ、冬になる頃には70サイズになるでしょう。
秋生まれの赤ちゃん
短肌着と長肌着、もしくは短肌着とツーウェイオール(ドレスオール)、これに、寒い時はニットなどを上に着せて、外出時はおくるみやアフガンを組み合わせます。
個人差はありますが、冬になる頃に60サイズ、春には70サイズになるでしょう。
冬生まれの赤ちゃん
短肌着と長肌着にツーウェイオール、あるいは短肌着とツーウェイオール(ドレスオール)など。外出用のドレスオールはフリースなど温かい素材を選び、おくるみやアフガンを組み合わせましょう。暖房が効きすぎて暑い部屋では、ツーウェイオールを脱がせる気配りも必要です。
個人差はありますが、春になる頃に60サイズ、夏になる頃には70サイズになるでしょう。
新生児以降のベビー服のサイズ
新生児の50サイズがきつくなったら、次は60サイズ。生後3~6ヶ月ごろのサイズですが、この頃の赤ちゃんは、動き回るほどではありませんが、手足をバタバタとよく動かす時期なので、ドレスタイプのベビー服だと裾がめくれてしまうことがあります。
まだまだおしっこの回数が多く、おむつ替えも一日何回もしなければいけないので、股の間をスナップボタンで開け閉めできる、コンビ肌着などが使いやすくなります。スナップボタンでドレスオールとカバーオールに使い分けられる、ツーウェイオールも、この頃にはカバーオールとして使えるので便利ですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。赤ちゃんの1年間の成長スピードは驚くほど速いものです。おむつ・ベビー服を購入する時、つい同じサイズの物を多めに買ってしまうママも多いかと思いますが、赤ちゃんの成長度合いを考え、効率よく「必要な物を必要なだけ」用意しましょう。
※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビ子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2020.03.04)