子どもの失敗に部下のミス…同じ失敗を繰り返させないためには?『頭の"よはく”のつくり方』Vol.4
頭の中に“よはく”があれば、何か起きてもすぐに自分らしく考え決断し行動できます。不要な情報などがなく「いっぱいいっぱい」ではありません。自分の思考をシンプルにし、可能性を最大限に引き出すコツを、思考の整理家®鈴木進介さん著『本当に大切なことに集中するための 頭の"よはく"のつくり方』(日本実業出版社)からご紹介します。
ヒトではなく「コト」にフォーカスする(2)
上司ならどのようにアドバイスしますか?
ここで1つ問題を出しますので考えてみてください。
次のような状況のとき、あなたが上司の立場だと仮定したらどのように指導しますか?
部下がいない場合は、たとえば友人や自分の子どもに置き換えて想像してみてください。
入社3年目のAさんは商品手配でうっかり誤入力をし、発注ミスをしてしまいました。実際の注文よりゼロを多く入力し、一桁多くなってしまったというミスでした。気づいたAさんは、直属の上司に相談するつもりが、あいにく上司は出張で不在。隣の部署のベテラン社員に声をかけようとしましたが、クレーム対応の電話中で相談できず、そのまま発注がかかり、多くの人に迷惑をかける事態になりました。
さて、この状況であなたが上司なら、どのように反応しますか?
この事例の場合、Aさんは大きなミスをしたので上司の立場なら一瞬、頭が熱くなることがあるかもしれませんね。ただ、Aさんを責めたところで問題が解決するか、失敗を繰り返さないようにできるかと言えばそんなことはありません。
起きた「コト」を十分に吟味し、原因から解決策まで冷静に道筋を考えない限り、また同じ失敗をいつか繰り返すことになるでしょう。
ヒトに注目した場合、今さら変えることができない性格や気持ちのようなあいまいなことを責めてしまいます。逆にコトに着目した場合、怒りで頭の中をいっぱいにすることなく、たとえばミスの予防策と教育に原因があるなら、マニュアル制作と研修という具体的な有効手段をとれることでしょう。
このようにマイナスな場面ではコトに着目して冷静に、ポジティブな場面では愛情、励ましなどで感情的に。これらが逆転現象を起こさないようにしましょう。
頭のよはくをつくる一言
ミスやトラブルではヒトではなくコトに注目する
鈴木進介『本当に大切なことに集中するための 頭の"よはく"のつくり方』(日本実業出版社)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)
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『本当に大切なことに集中するための 頭の"よはく"のつくり方』では、ほかにもママやパパに役立つ考え方や捉え方などが紹介されています。ぜひ、書籍でもお楽しみください。
書籍『本当に大切なことに集中するための 頭の"よはく"のつくり方』について
頭の“よはく”がある状態とは、不要な情報や余計な心配がなく、何か起きたときやピンとくる情報に出会ったときに、すぐに自分らしく考え、決断し、行動できる状態のこと。
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思考の整理家®である鈴木進介さんが、頭の“よはく”をつくるためのメソッドを豊富な図で解説します。
鈴木進介さんのプロフィール
思考の整理家®。1974年生まれ。株式会社コンパス代表取締役。 現在は「思考の整理術」を使った独自の手法で人材育成トレーナーおよびコンサルタントとして活動中。大学卒業後、IT系企業や商社を経て25歳で起業。「金なし・人脈なし・ノウハウなし」の3重苦からスタートしたため、3年以上まともに給料が取れずに挫折続きの生活を送る。その後、思考を整理すれば問題の9割が解決していることに気づき、「思考の整理術」に開眼。以来、10年以上にわたり研究を重ねて体系化。難しい問題を優しく解きほぐす「思考の整理術」は、フリーランスや起業家、上場企業まで幅広く支持され、コンサルティング実績は100社以上、研修や講演は年間150日以上登壇、セミナー受講者数は累計3万人を超す。
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