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2026年02月07日 07:08 更新

スチーム式加湿器が落下、熱湯が1歳の赤ちゃんの背中に……/親が知りたい子供の危険

身近なものが子どもの安全を脅かすことがあります。しかし、前もって知っておくだけで防げる事故もあります。今回は「スチーム式加湿器」で起こった事故事例をお伝えします。SNSなどでもたびたびおすすめとして挙がるスチーム式加湿器。冬の乾燥する時期に重宝する家電ですが、気をつけて使用しないとやけどのリスクが……。

冬のある日に起きた「スチーム式加湿器」の事故

※写真はイメージです

2017年12月のある日のこと。Aちゃん(1歳1ヶ月・男児)はスチーム式加湿器が稼働している部屋で、母親と2歳の姉の3人で過ごしていました。母親は少し離れたところで作業中でした。

スチーム加湿器の熱湯がAちゃんの背中に

Aちゃんは姉のそばにいたところ、姉が棚の引き出しを開けて登ろうとしたため、棚が倒れてしまいました。すると棚の上に置いてあったスチーム式加湿器がAちゃんの隣に落下。このとき熱湯が入っていた部分のふたが外れて熱湯がAちゃんの背中にかかってしまいました。

Aちゃんは泣きながら這って母親のもとへ。母親がやけどに気づき、背中を冷やしながら病院へ連絡しました[*1]。

加湿器の蒸気でやけどを負った事例も

※写真はイメージです

Aちゃんの事例では、スチーム式加湿器が落下した際に中の熱湯をかぶってしまいました。スチーム加湿器による子どもの事故は、国内で複数起こっています。
3歳の子がスチーム式加湿器の電源コードに引っかかり、加湿器が倒れてやけどをしたケースも報告されています[*2]。

加湿器によるやけどは熱湯がこぼれる以外に、蒸気に触れることが原因の場合もあります。8カ月の子がスチーム式加湿器の吹き出し口に手を当てて立とうとして、指をやけどしたケースも[*2]。蒸気によるやけどは加湿器のほかに、炊飯器や電気ポット、電気ケトルでも起こっています。

加湿器などやけどのリスクのあるものは手の届かない場所へ

※写真はイメージです

家電によるやけどを防ぐには、リスクがあるものに子どもが触れないようにすることが大切です。

家電は安全柵で囲んだり手の届かない場所に置く

床に置いてある加湿器や暖房器具は、安全柵で囲むか子どもの手が届かない場所に置きましょう。コードや置いてある棚にも手が届かないようにしてください。

安全装置のある製品、やけどのリスクのない製品を選ぶ

スチーム式加湿器の中には、倒れても中の熱湯がこぼれにくい設計の製品があります。また、加湿器には、熱湯から蒸気を発生させる「スチーム式」だけではなく、温風をあてて加湿する「加熱気化式」や、非加熱式の「超音波式」「気化式」のタイプもあります。

小さな子どもがいる家庭では、こうしたやけどの危険がない製品を選びましょう。

子どもがやけどをしてしまったら

※写真はイメージです

子どもの成長は早く、昨日まで手が届かなかったところに突然届くようになるものです。親が気をつけていても、やけどをしてしまうこともあります。やけどをした場合の対処も知っておきましょう。

やけどをしたら「すぐに冷やす」ことが大切

やけどをしたらすぐに流水で冷やします。刺激を避けるため、水道の水やシャワーが直接やけどをした部分に当たらないようにしましょう。洗面器や浴槽に水を溜めながら冷やしてもかまいません。

目や耳など、流水を当てられない部分をやけどした場合は、タオルで氷や保冷剤を包んで冷やしてください。服の上からやけどをしたときは、脱がさずに服の上から冷やします。最低でも5~10分は冷やしましょう。

子どもが体の広い範囲にやけどを負った場合、シャワーなどで長時間冷やしていると低体温になりやすくなります[*4]。意識に変化がないかよく注意しながら、冷やしてください。

やけどによる受診の目安

やけどによる受診の目安や緊急度は、やけどの範囲と深さで判断します。[*3][*4]

救急車を呼んだほうがよい場合

・全身の広い範囲のやけど(10%以上。片腕、片足は10%、おなか、背中は20%に相当します)
・顔のやけど
・皮膚が白く変化するような深いやけど(3度の熱傷)

すぐに受診したほうがよい場合

・指のやけど
・陰部のやけど
・水ぶくれができたやけど(2度の熱傷)

診療時間内の受診でよい場合

・狭い範囲のやけど
・皮膚が赤くなっている程度のやけど(1度の熱傷)

軽いやけどの場合は?

※写真はイメージです

子ども本人の手のひらよりも小さい範囲で赤くなる程度の軽いやけどであれば、自宅で様子を見ても問題がないことが多いです。よく冷やしたあと、日光・摩擦などの刺激を避けて経過を見ます。当日の入浴も控えましょう。

ただ、やけどの重症度を一般の人が判断することは難しいので、子どものやけどの場合は、やけどの範囲が狭くても念のため受診をすることをおすすめします。

子どもは皮膚が薄いため、同じ温度でも大人と比べてやけどが悪化しやすくなります。指のやけどの場合はたとえ範囲が狭くても、皮膚がくっついてしまうことがあります。水疱(水ぶくれ)ができた場合は、つぶれると感染の心配も。ただのやけどと思わず、状況にあわせて受診をしましょう。


(文・構成:マイナビ子育て編集部/監修:徳永 沙知 先生)

この記事は、日本小児科学会の「Injury Alert(傷害速報)」を元に作成しています。

この記事は、医療健康情報を含むコンテンツを公開前の段階で専門医がオンライン上で確認する「メディコレWEB」の認証を受けています

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