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2023年02月03日 11:22 更新

難関中学に合格したものの…保護者の70%が「中学校生活で悩みを抱えている」。どんな悩みが?

「ひまわり教育研究センター」(運営:イノベーションシステム)は2022年8月、偏差値60以上の中学校に通う子どもをもつ保護者150人を対象に、「受験合格後の中学校生活における保護者の悩み」についてのアンケート調査を行いました。

偏差値60以上の中学校に通う中学生の悩みとは?

中学受験を突破し、念願の中学に我が子が入学後、保護者は中学校生活についてどのように感じているのでしょうか。

今回、「ひまわり教育研究センター」では偏差値60以上の中学校に通う中学生の保護者に「中学生活の悩み」についてのアンケート調査を実施。中学生活に何か悩みはあるのかどうか、またその具体的な悩みについて詳細に調査しました。

調査対象

偏差値60以上の中学校に通う子どもをもつ保護者150人のうち、保護者の性別は男性81人(54%)、女性69人(46%)。子どもの性別は男子69人(46%)、女子81人(54%)で、年齢は中学1年生16人(10.7%)、中学2年生68人(45.3%)、中学3年生66人(44%)でした。

子どもの通う中学校がある地域は関東が一番多く、62人(41.3%)。続いて多いのは近畿の33人(22%)、中部19人(12.6%)でした。

※偏差値60以上の中学校に関しては以下のランキングを参考にしています
https://www.minkou.jp/junior/ranking/deviation/

難関中学受験合格者の70%の親の7割が「中学生活に悩みを抱えている」

「お子さんの中学生活において、何か悩みはありますか?」という質問をしたところ、105人の保護者が「悩みがある」と回答(70%)。「とくに悩みはない」と回答したのは45人(30%)でした。

「中学校生活に悩みがある」と回答した105人に「お子さんの中学生活において、どのような悩みがありますか?近いと思うものを2つまで選んでください」と質問しました。その回答がこちら。

「友達関係」(26人、24.76%)
「お子さんの心の不安定さ」(26人、24.76%)
「成績」(25人、23.81%)
「朝起きないなどの日常生活」(25人、23.81%)
「クラブ活動」(24人、22.86%)

父親・母親別に比較したところ、悩みがあると回答した父親は58人、母親は47人でした。

父親が母親よりも顕著に多かった悩みは、「成績」(父親29.31%、母親17.0%)、「クラブ活動」(父親29.31%、母親14.9%)。

母親が父親よりも顕著に多かった悩みは「友達関係」(母親29.8%、父親20.7%)、「お子さんの心の不安定さ」(母親29.8%、父親20.7%)でした。

Q.選択いただいた項目について、具体的な悩みを教えてください。

(成績)
・子どもの成績が上がらないこと。
・テストのたびに点数が変動する。
・皆が勉強できるから困る。

(日常生活)
・夜が遅く朝すっきり目覚められず、だらだらしてしまう。
・コロナの影響もあり朝起きられないで休みがちになっている。 部活などもなあなあになっており、
・生活に慣れてダラダラしがちなこと。

(クラブ活動)
・陸上部に入部し、駅伝に出場していたのですが、受験を前に退部しないといけなくなったこと。
・クラブ活動と宿題の両立が難しい。
・クラブ活動中心になっている。

(友達関係)
・今までの友達関係が薄くなって新しい友達が出来にくい。
・友達と関わるのが苦手。
・友達と上手くコミュケーションできているのか常々気にかけています。

(心の不安定さ)
・反抗期もあり会話が少い。
・イライラしてしまう。
・やらされ人間になってしまった。

(言葉使いや態度)
・口が悪い。

(学校生活)
・本人が楽しめていないこと。
・学校に行きたがらない時がある。
・不登校。

調査結果まとめ/ひまわり教育研究センター 所長 上田尚子さん

今回の調査により、お子さんが偏差値60以上の中学校に合格された父親、母親共に約70%の方が、中学生活に悩みを抱えていることがわかりました。

母親、父親共に多かった悩みは、「友達関係」、「お子さんの心の不安定さ」、「成績」、「朝起きないなどの日常生活」、「クラブ活動」に関するものでした。父親が母親より多かった悩みは「成績」「クラブ活動」、母親が父親よりも多かった悩みは「友達関係」「お子さんの心の不安定さ」でした。父親は、成績やクラブ活動など比較的外から見える事柄に対して悩みをかかえ、母親は、友達関係や心の不安定さなど、より我が子の内面の心の動きに対して悩みをかかえる傾向にあることがわかりました。

具体的な悩みに関してみると、起床に関する悩みが多く見られました。クラブや勉強、通学時間の長さなど日々の忙しい生活の中で子どもが疲れていることもあるのでしょう。また成績の伸び悩み、反抗期、不登校などより切実な悩みも見られました。

子どもたちは様々な困難にぶつかりながらも少しずつ成長していきます。保護者としてそれを見守りながらも、必要なときにはしっかりサポートしてあげることが大切だと思われます。

ひまわり教育研究センター 
所長 上田尚子

調査概要

調査実施機関:ゼネラルリサーチ
調査時期:2022年8月16日〜8月18日
アンケート設計:イノベーションシステム/「ひまわり教育研究センター」
調査方法:インターネット調査
対象者:偏差値60以上の中学校に通う子どもをもつ保護者150人

ひまわり教育研究センター(運営会社:イノベーションシステム)
https://www.himawari-child.com

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